スプラトゥーン甲子園に出る前に読む記事:望月もちのイカがだろうか【第6回】

望月もち

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公式大会「スプラトゥーン甲子園」の第5回大会の詳細が発表され、新たな競技シーズンを迎えた「スプラトゥーン2」。

誰でも参加可能な大会ではあるが、スプラトゥーンにおいて唯一の公式大会であるスプラトゥーン甲子園に向けて、これから活動を始めていきたいと思うプレイヤーも多いはず。

そこで、今回は3度の全国大会出場の実績を持つ僕から、「大会にガチで参加する人に向けて、知っておいてほしいいろいろ」をお届けする。

連載第1回でも、甲子園常連になれた成長ポリシーを話しているので、そちらも合わせて読んでいただきたい。

スプラトゥーンをプレイする方や大会観戦する方に向けて、この記事を通じて役に立てれば幸いだ。

相性の良さがメンバー選びのポイント!

大会に参加するためにまず初めに行うことは「メンバー選び」だろう。この記事を読んでいる方なら、仲の良いプレイヤーや欲しいブキを扱えるプレイヤー、ナワバリバトルに精通した実力者など、いろいろな誘いたい人がいるだろうと思う。

僕個人の意見としては、編成や実力を優先する前に、「お互いの相性の良さ」を第一に考えるべきだと考えている。これはゲーム内での相性に限った話ではなく、人間関係としての相性の良さもとても大事だということだ。

他のユーザー主催の大会と違い、数ヵ月前から開催が決定しているスプラトゥーン甲子園は、おのずと長期間の練習が必要になる。長期間の練習は行き詰まることも多く、気の合わないメンバーとは長続きしないだろう。

オフライン大会であるからこそ、その場の空気やプレッシャーの影響を受けやすいということも考えておかなければならない要素だ。

「緊張に強い」「ムードメーカー」「チームを引っ張るリーダー」といった、人それぞれの特性も決して無視できないのがオフライン大会の大きな特徴であり魅力。実力者が緊張の影響で苦戦したり、ノリノリなプレイヤーが普段の実力以上の活躍をすることは、これまでの大会を観ている方なら心当たりがあるはず。

使用ブキはアップデートや環境の変動によって変わり続けるが、人間関係は変わらない。練習において、お互いのプレイスタイルや意見を尊重でき、コミュニケーションを取る際は本音で話すことができる関係性は、チームをより強くするというわけだ。

また、本番では現場の雰囲気に飲まれないように、自分達の空気を作りあげられるチームは強いと思っているので、そのような点も意識してメンバーを選ぶことをおすすめする。

厳しい練習も共に楽しめるメンバーでチームを結成できたなら、きっと素敵な思い出になるだろう

練習で最も大事なことは“すべてを試すこと”

メンバーが決まり練習を始めていく中で、何から始めていけばいいかわからないというチームは多い。特にスプラトゥーン2で主流とされるガチルールとは違い、ナワバリバトルでの対戦ということで、そもそも基礎からわからないという方も多いだろう。

ナワバリバトルに関しては、地区予選が始まるまでの別の機会に解説していきたいと思うが、まず今回伝えておきたいのは「チームに浮かんだ課題の対策は、考えられるすべてのことを試しておくことはとても大事」ということだ。

初動の動き方やスペシャルウェポンの発動のタイミング、相手陣地に抜けて荒らす勝ち方を狙うのか、自陣の守りを固めて勝ちにいくのか。もちろん編成もそうだし、特定のチームに対してだけ立ち回りを変えるというのもじゅうぶんにあり得る戦略だろう。

多くのプレイヤーがいる中で、自分が3度全国大会に出場できた要因は、時間をかけて練習をしたことで、本番のここぞという場面での自信につながったからだと確信を持っている。

また、自分たちの得意な戦略、苦手な戦略を理解することで、チームの立ち回りの軸(例えば、相手陣地への抜けが得意なプレイヤーを活かすために他の味方がそれをサポートするなど)も自然と定まりやすい。

練習期間が長い大会だからこそ、時間をかけて、自分たちだけのチームを作り上げよう。

このように、思いついた戦略や意識するべきことは、メモを取っておくといいだろう

「第三者の意見は宝」取り込むことでさらに強いチームに!

強いチームとそうでないチームの違いはいくつも存在するが、決定的な違いとして「第三者の意見をどれだけ取り込めているか」というのはあるだろうと強く感じている。

メンバー同士で話し合うことはあっても、お互いの主張がぶつかり合うのだから、どうしてもわかり合えない時が必ず来る。そんな時に、対等な立場で意見を出してくれる第三者の存在がとても大切になる。

プライベートマッチの機能である観戦カメラを使って俯瞰視点からステージ全体を見渡すことで、チーム全体の動きを確認できる。前線のラインが揃っていない、味方の戦闘にサポートが届いていないなど、個人視点ではわかりづらいであろう、“噛み合っていない原因”がわかりやすい。特に上手くいかない時こそ大事な情報になるだろう。

また、同じブキの使い手に代理で入ってもらい、自分とのプレイの違いをメンバーに聞いてみるのもとても参考になるはず。比較されることになるので、メンタル面で多少頑張らないといけないが……、自分の課題点が明確に浮き彫りになるので、是非とも試していただきたい。

スプラトゥーン甲子園はお祭りだ!楽しむことも忘れずに

ここまで長々と書いてきたが、スプラトゥーン甲子園は唯一の公式大会であり、数少ない公式のオフラインイベント。スプラトゥーン好きが全国各地で集まれる機会としては、唯一のものであると言えるだろう。

数多くのファンが集まれるイベントとしていろいろな出し物も行われているし、大会の雰囲気を楽しめるプレイヤーは強いという意味でも、練習も本番も楽しむことは忘れないでもらいたい。

スプラトゥーン好きが集まった会場で観るスプラトゥーンの試合、その面白さは別格!

何度参加しても、また次も参加したいと思える大会だ


イカがだろうか。

今回は「スプラトゥーン2」の公式大会「スプラトゥーン甲子園」への取り組み方を書かせていただいた。プレイヤーとしてもライターとしてもこれからのスプラトゥーン2の盛り上がりが非常に楽しみである。少しでもその発展に携われるのであれば光栄に思う。

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記者プロフィール
望月もち
「スプラトゥーン2」プレイヤー兼、フリーランスのゲームライター。
ジャンルを問わず、20年以上ゲームをプレイし続けている、ゲーム一筋の人生を送っています。選手、ゲームライター、配信者など、多方面からゲームを盛り上げることを目標に活動中。

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