AXIZリーダーのRobは筋トレでメンタル向上を狙う

キズグチアロエ

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■前編記事

「ピック見直しが最重要」――AXIZのRob流2Pick上達テクニック

AXIZの中でメンタル最弱のRob

――Rob選手はAXIZのリーダーとして活動されていますが、チームを引っ張っていくためにどんなことを意識していますか?

Rob:
実はあまりリーダーとして引っ張っていこうとは考えていないんです。現在のメンバーであるGemo選手、Rumoi選手、Chino選手は3人ともしっかりしているので、僕はチームを引っ張るというよりも、メンバー全員が楽しく活動できる雰囲気を作っていけたらなと考えています。

コミュニケーションの部分も問題ないので、うまくやれてると思います。むしろ、僕だけ対戦フォーマットが2Pickなので、他の3人とは普段練習している場所や発言内容も違うんですよ。ですので、寂しくなったときは僕から3人の輪の中に入るようにしてます(笑)。

――「RAGE Shadowverse Pro League」(以下、プロリーグ)では、多くの視聴者が試合の様子を観戦しています。試合中に緊張はされますか?

Rob:
めちゃくちゃ緊張してしまいますし、試合に負けたらかなり落ち込んでしまいます。

ただ、落ち込んでいても仕方がないので、今自分が何をすべきなのかを考えるようにしています。そしてどんな負け方をしたのか、次はどうすれば負けないのかを考えて次に活かしていますね。AXIZの中では、たぶん僕が一番メンタルが弱いですね(笑)。

――Rob選手は、各メンバーにどんな思いを抱いていますか?

Rob:
Gemo選手はあまり自分を発信できていないと思っています。知らない人のほうが多いと思いますが、実はめちゃくちゃ面白い人なので、もっと自分をさらけ出していってほしいですね。

あと、最近は試合後のインタビューとかで適当に受け答えをすればオチがついて笑いが取れると思っているはずなので、それに味を占めないでまじめに回答してほしいです(笑)。

Gemo選手の試合解説もかなりわかりやすいので、大会などの解説役として呼ばれる機会があればぜひ挑戦してほしいですね!

――Rumoi選手と、Chino選手はいかがでしょうか。

Rob:
Rumoi選手はもうプロゲーマーの鑑だと思ってます。試合解説も好評で僕も勉強になる部分があったし、試合中に出る喜怒哀楽も人間味があっていいですし、文句なしですね。アドバイスできることはなにもないです。

もし、Shadowverse(以下、シャドバ)の国別対抗戦があったら、日本を代表するローテーションの選手としてRumoi選手が選ばれてほしいですね。

Chino選手はシャドバめっちゃ上手いですし、試合でも結果を残しているんですが、ちょっと世間知らずなところがあるので、そこだけが少し不安ですね。でも、弟みたいにかわいい性格をしていて、世間知らずさも改善されているので、今後もChino選手らしいプロ生活を送ってほしいです。

――メンバーへの愛が伝わってきます。Rumoi選手は、Rob選手の推しているプレイヤーでもあるんですね。

Rob:
しかも、Rumoi選手はとても面白いんですよ。これは僕とRumoi選手と、よしもとLibalentのSurre選手の3人でプロリーグの次の日にカラオケに行ったときの話です。確か当時はRumoi選手が全勝の好成績で、逆にSurre選手は前日に負けてしまったタイミングだったと思います。

僕とSurre選手がカラオケを楽しんでいて、そこに学校の都合で少し遅れてRumoi選手がやってきました。そこでさっそくRumoi選手にも1曲歌ってもらおうと思いまして、マイクを渡したんです。

そして、そこでRumoi選手が選んだ曲が米津玄師さんの「Loser」なんですよ。全勝の男が前日負けてしまったSurre選手の前でLoserを歌うだなんて、さすがに皮肉が効きすぎててSurre選手と一緒に爆笑してしまいました(笑)。

Rumoi選手は悪気はなかったみたいなんですが、考えた上での選曲だったのであれば相当なキレ者ですね。

Robはシャドバ以外のゲームで最弱!?

――インタビュー前編でバンドやアメリカンフットボールなどを経験したとうかがいましたが、ゲームはあまり積極的にプレイする方ではなかったんでしょうか?

Rob:
小学生のときは母親があまりゲームにいいイメージを持っていなくて、1日30分しかゲームで遊べませんでした。ですので、昔の友人にプロゲーマーになったということを伝えると、十中八九「あのお前が?」と驚かれますね(笑)。

というか、そもそも僕はゲームが下手なんですよ。シャドバはたまたま自分に合っただけでして、パーティーゲームやアーケードゲームなどではボコボコにされて負けた記憶しかないんです。本当に上手くプレイできるのはシャドバだけですね。

――どのタイミングでゲームのプレイ時間の制限はなくなりましたか?

Rob:
中学生のときぐらいですね。その頃からあまり言われなくなったというか、僕に悪知恵がついて隠れてゲームをプレイするようになったので、母親もあきらめたみたいです(笑)。

シャドバのプロ入りすることを伝えたとき、最初は不安だったみたいですが、しっかりと説明をしたら安心してました。そして、これまでも自分がやりたいことはやらせてもらえていたので、プロ入りを特に反対されるようなことはありませんでした。現在はプロリーグを毎回チェックしてくれるほど応援してくれてます!

――Rob選手がプロを目指したきっかけを教えていただけますか。

Rob:
プロリーグが発足されることを聞き、対戦フォーマットの中に2Pickがあると知った瞬間にプロ入りを目指しました。アマチュアチームに入って大会に出場するぐらい2Pickのことが好きだったので、もう応募するしかないと思いましたね。

――シャドバプロは、どんな人に適性があると考えていますか?

Rob:
カードゲームオタクと言いますか、仕事以外でも楽しんでプレイできて、シャドバが生活の中心にあるレベルじゃないとプロとしてはやっていけないと思いますね。

当たり前にすることを「呼吸するかのように」と言うじゃないですか、まさにそれで、シャドバを呼吸のようにプレイしている人に、プロ選手の適性があるんじゃないかなと考えています。

――プロになってから、シャドバに対する意識に変化はありましたか?

Rob:
まずプロになったことで、シャドバをプレイすることに初めて責任が生まれましたね。あとは、地下鉄で同じ電車に乗っていたとSNSで発信されたことがあって、周りから見られる立場になったんだなという実感も湧きました。

シャドバのプレイ時間もシーズン中は1日10時間は余裕で超えますし、シャドバに対する意識というか、生活そのものに大きな変化がありましたね。

――プロ入りする前とのギャップはありましたか?

Rob:
決して悪いことではないんですが、予想していた以上にシャドバ以外の仕事が多いですね。こういうインタビューもそうですし、動画撮影や解説実況、僕の例だとゲーミングチェアのレビューを求められたりもしました。

――実際にRob選手が解説をしている大会を視聴したんですが、かなり笑いを意識しているように感じました。

Rob:
根は真面目な性格なので意識しないと面白いことは言えませんが、やっぱり視聴者には大会を楽しんで観戦してもらいたいじゃないですか。ですので、試合解説は真剣にしつつ、試合の合間などのトークで面白いことを話せるのが理想ですね。

ただ、即興では面白いことを思いつけないので、それこそ台本を用意してネタを持ちこんでます(笑)。

――いろんな場面で、Rob選手はよくモアイに似ているといじられていると思います。このいじりは、何がきっかけなんでしょうか?

Rob:
中学校の英語の参考書に出てきた、イースター島にあるモアイが僕に似ていると話題になって、それからずっといじられてましたね。シャドバを始めてからも言われるようになって、誕生日にはモアイ像をプレゼントしてくれます(笑)。

どうやら、斜め上を向いたときの横顔がすごくモアイと似ているみたいなんです。鼻だけがポコッと出ているのが似ているんでしょうか。何にせよ、いじってもらえるのはありがたいことなので、今後もぜひいじり続けてもらいたいですね。

筋トレで睡眠の質を上げてメンタルを強靭に

――YouTubeに投稿されているRob選手の密着動画で、筋トレがシャドバに影響があるとお聞きしました。具体的にはどんな影響があるんでしょうか?

Rob:
僕は大学生までずっとスポーツをしていたので、元々筋トレをする習慣はありました。

でも、僕がプロ入りをしてからしばらくの間筋トレを休んだ時期があったんですが、筋トレをしている時期と比べて明らかに睡眠の質が落ちたんですよ。夜眠くはなるんですがだらだらと起きてしまって、それで寝落ちをして、次の日起きたら頭が痛いみたいな生活になっていましたね。

これは良くないなと思い、2日に1回数時間の筋トレをすると決めてからは、夜になると適度な疲れがあってすぐに眠れて、朝起きれば頭もスッキリしていました。

睡眠の質はメンタルに大きく影響するという話も聞くので、間接的にではありますが、筋トレはメンタル向上に効果があると考えるようになりましたね。

――現在はどんな筋トレをしていますか?

Rob:
目指す形にもよるんですが、僕はマッチョになりたいので有酸素運動はせずに、たくさんご飯を食べて筋トレをしています。シャドバプロにまだマッチョキャラはいないので、狙ってます(笑)。

――自慢できる筋肉はありますか?

Rob:
ここではお見せできないのが残念ですが、実はお尻がめっちゃ引き締まっててきれいなんですよ。中学に入学する際に制服の採寸をしてもらったときにも、おばちゃんから「あんたいいお尻してるね」って言われるぐらいです(笑)。

でも、筋肉で自慢できる部分はまだあまりないので、来年にはマッチョになっていたいですね。

――シャドバしながらできる筋トレってありますか?

Rob:
対戦相手のターンの間は何もしなくていいので、その間に筋トレはできそうですね。例えばビショップを使用しているときは相手のターンに腕立て伏せをして、エルフを使用しているときは体幹トレーニングをやるなど、自分でルールを考えれば面白いと思います。ただ、対戦相手が長考するタイプだと、大変かもしれないですね(笑)。

あとは、自分のターンでもできそうなダンベルを持ち上げるトレーニングはありだと思います。

――ダンベルを持ちながら試合をしてたら、面白そうですね。

Rob:
面白いかもしれないですね。試合後半はたぶんダンベルを持ち上げる余裕がなくなると思うので、そんなときに実況席から「Robがダンベルを置いた―!」なんて言われたら、さすがに笑ってしまうかもしれません。リーサルが見えたときは、ふんふんと筋トレを加速する演出で盛り上げたいですね(笑)。

「筋トレのすすめ!」を2019年11月14日配信分の「木曜日のシャドウバース」内で紹介しました。よかったら、見てください!

――最後にファンにひと言いただけますか。

Rob:
ファンの方たちには感謝してもしきれないです。シャドバのプロは応援してくださる人がいて初めて成り立つ仕事だと思うので、応援してくれている人に楽しいと感じてもらえるように努力していきたいと思います

あと、配信上での僕に対するコメントがかなり優しい内容だと感じていて、活動する原動力になってます。これからもがんばりますので、ぜひ応援よろしくお願いします!


Rob選手はプロリーグで勝利することだけでなく、笑いを通じてその他のイベントを積極的に盛り上げている。このような選手の存在は、シャドバがeスポーツとして盛り上がっていくために必要不可欠ではないだろうか。

シャドバでも筋トレでも努力し続ける、Rob選手の来年の姿に期待したい。

写真・BUN

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記者プロフィール
キズグチアロエ
「#コンパス」にどっぷりハマり、「#コンパス」に人生を捧げると決めた、傷口だらけのアロエ。
「#コンパス」に携わるクリエイターたちと、仲良くなりたいフリーライター。
どんなヒーローでもそこそこ扱え、特定のヒーローというよりもヒーロー全員が好き。

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