けんつがゆく【第0回】:けんつめしが見たNova Esports

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へいよー! ウェルプレイドジャーナルで連載することになりましたけんつめしです!
今回は連載の第0回として、「クラッシュ・ロワイヤル」(以下、クラロワ)というスマホゲームのプロゲーマーとして活動をしている僕、けんつめしのことをあまり知らない人に向けて、自己紹介とプロゲーマーになった経緯を書いていきます。
調理学校からプロゲーマーへ
1998年10月30日生まれ、先日20歳になり大人への仲間入りをしました!
出身地の岐阜県多治見市は、夏になるとニュースで暑い町として紹介されることの多い田舎です。
小さい頃からプロゲーマーを目指していたわけではなく、もともとは進学校に通っていて、国公立大への進学をする予定でした。
それが僕の両親の希望だったみたいで、学校側も進学実績のために行ってほしかったようです。
僕自身も当時は本当にやりたいことが見つからずに、無難に大学に行ければいいなぁと思っていました。進路相談の時にも適当に言葉を並べてその場しのぎを繰り返しです。
その一方で、僕は幼い頃からゲームと料理が好きでした。
好きなことを仕事にしていきたいという思いもありましたが、その頃はゲームで食べていけるなんて思いもしなくて、次に好きな料理で進路を決めることに。大学進学の道はやめました。
クラロワに出会ったのはその頃。周りが受験シーズンだった時期にプレイしていました。本腰を入れてやり込みだしたのは、調理の専門学校への進学が決まった段階からだったと思います。
興味本位でYouTubeに動画を投稿したりTwitterアカウントを作ったりしていくうちに、どんどん自分の世界が広がっていくのを感じました。
その後、調理学校に入学して2カ月くらい経った時に、クラロワの日本一を決める大会の詳細が発表されたんです。僕はそれを見て迷わずエントリー。その勢いでなんと優勝できました。
この大会の後にもアジア大会を経験し、自分の中でゲームでも食べていける世界があると確信! 両親を説得し、学校を退学して親に学費を返し、1人で上京してゲーム1本で食べて行くことを決意しました。
もともと僕は自分の考えを曲げないタイプです。良く言えば信念がある、悪く言えば頑固者で人の話を聞かない。
初めて見つかった本気でやりたいこと、それがゲームの仕事。
どんなリスクがあっても迷わず突っ込みまくって、少しずつチャンスを掴んで今もまだ活動を続けることができています。
世界一に輝いたNova Esports
このコラムで何を書こうか迷っていた12月1日、クラロワリーグ 世界一決定戦2018が行われ、世界中の人が優勝候補にあげていたNova Esportsが優勝しました。そこで、彼らはなぜそこまで強いのか、どんな選手なのか、1人1人紹介したいと思います。
まず紹介したいのはLciop選手。世界最強の男と言われているホグライダーデッキ使いで、ゲーム内のレート戦でも世界1位を記録したこともあるNova Esportsのキャプテン。

Lciop選手
注目すべきは、プレイだけでなく彼が漂わせる風格。自分は過去にアジア競技大会 東アジア予選で戦ったのですが、誰よりも勝ちにこだわるその気迫に押されてしまったのを覚えています。
Auk選手は、今年のリーグでその頭角を現した、2v2、1v1どちらもできる選手で、中国リーグでは圧倒的な成績を収めてMVPに輝いた選手です。

Auk選手
得意デッキは2通り以上の攻め方があるデッキ。スケルトンラッシュデッキを好んでいるけど、スケルトンラッシュを出さなくても勝てるようなデッキ構築になっているのが特徴です。Nova Esportsのエースとも評される実力を持っています。
続いてはLegend選手。

Legend選手
去年の世界一決定戦にはビザの関係で参加できなかったが、実は去年の中国1位だった選手です。さまざまな型の三銃士デッキを使いこなす、三銃士において彼の右に出るものはいないほどの実力。もちろん、三銃士以外のデッキも上手いので納得の中国1位です。彼もゲーム内の世界レート戦で1位になっています。
春シーズン(シーズン1)は他のチームでエースだったが、秋シーズン(シーズン2)からNova Esportsに加入しているのがLittle chen選手。

Little chen選手
流行りのデッキや重量級のデッキを扱うのが上手くて、2vs2もできる器用なところがプレイヤーとしての特徴です。
最後に、世界一の遅延クロスボウ使いKarnage選手。

Karnage選手
どんな環境でも、新カードが出ても、遅延クロスボウデッキ勝ち続ける選手です。世界一決定戦では出番がありませんでしたが、控えにいるだけで心強い存在ですね。
彼らの強さは世界一決定戦の動画を見てもらえれば分かるはず。他のチームだったらエースになり得る人たちだけで組まれたチーム、それがNova Esports。優勝したのもうなずけるメンバーが揃っているのです。
夢はゲームが上手い才能が認められる世界を作ること
両親を説得する時に「ゲームの世界で成功した人はいるのか?」とか「成功するお手本となる人はいるのか?」と聞かれ、何も言い返せなかったのを覚えています。
ゲームが上手い才能を持っているのに親が大学に行ってほしいと言うから勉強をするとか、本当にやりたいことをしていない若い子たちも多いと思います。
ゲームが上手いことで人々に感動を与えれるし、ゲームが上手い人を必要としている世界がある。
もし次の世代の子たちがプロゲーマーになりたい時に、「けんつめしさんのように進めばいい」と言って家族や学校の先生を説得できる世界にすること、先駆者になること、それが僕の夢です。
今回は第0回として、僕自信の自己紹介やついこの間行われた世界一決定戦について書いてみました。
これからこのコラムでは、プロゲーマーとして活動していく中での僕の考えや、出来事などを紹介していくつもりですが、他のジャンルのプロゲーマーやアスリートの話を聞いてみるなんてこともできたらいいなと思っています。
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