NPB大会の勝敗はメンタルと塗り性能が分ける?!:望月もちのイカがだろうか【第3回】
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ゲーム内イベント「どちらを応援する?セ・リーグvsパ・リーグ」フェスや、「NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2」の本大会を控え、盛り上がりを増していく「スプラトゥーン2」。
前回は、NPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2における順位予想と、ブキ追加アップデート「ブキチセレクション」に関する解説を発信させて頂いた。
今回は、僕が育成枠の選手として参加させて頂いているNPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2において、先日開催された「オープン戦」を観戦し感じたことや、その結果を踏まえた順位を予想。そして、本日より開催される「フェス」に向けての攻略テクニックをお届けする。
スプラトゥーンをプレイする方や大会観戦する方に向けて、この記事を通じて役に立てれば幸いだ。
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会場の雰囲気とプロモデラーPG対策が決め手に
一般社団法人日本野球機構(以下、NPBとする)が主催し、プロ野球12球団が参加するNPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2。先日4月14日に、本大会を見据えた練習試合オープン戦が都内で開催された。
育成枠(補欠選手)として、会場にて参加させて頂いた経験から、オープン戦の感想や、公式大会「スプラトゥーン甲子園」と違う点、本大会に向けて大事になってくるであろう要素などを、解説したいと思う。
※セ・パ12球団は、3月に行われたドラフト会議にて、第4回スプラトゥーン甲子園で活躍したチームを指名。指名が成立したチームが各球団の選手となっている。以下では、球団名と合わせてチーム名をカッコ内に併記する。
オープン戦の模様は、以下の配信サイトにてアーカイブが配信中だ。
オープン戦に参加して、まず僕が感じたことは「観客の方との距離感が近い」ことだ。
会場にて観戦した方や配信を視聴した方ならわかると思うが、これまでのオフライン大会と比べると、手を伸ばせば届いてしまうと感じるぐらい。僕は育成枠の選手やコメンテーターとして壇上に立たせていただいたが、出演者側から見ても観客の方の顔がよく見えて緊張感があった。実際に何人かの選手に話を聞いてみたのだが、距離感や迫力のすごさに動揺した人も多かった。
本大会の会場がどのような仕切りかはわからないが、これまでの大会では感じることのない緊張感のある雰囲気となると、メンタルトレーニングなどの対策は必要になるだろう。
また、観客の方の応援が直接選手に伝わりやすいので、会場で観戦する方には、ぜひとも声を出して応援して頂きたい。
ゲーム内の要素では、前回の記事でも解説した「ブキチセレクション」から、「プロモデラーPG」の採用率が非常に高かったことが注目点と言える。今大会のルールであるナワバリバトルにおいて、ステージを塗る性能の高さというのは重要なポイント。全ブキ中トップクラスに塗ることのできるメインウェポンに加え、攻守ともにバランスの良い「クイックボム」と「ナイスダマ」が揃い、非常に高い性能を持つブキに仕上がっている(強いと思っていたのは「14式竹筒銃・丙」や「バケットスロッシャーソーダ」だったが、予想を外してしまった……)。
さすがに対策が進んでいるとは思うが、それでも性能自体は変わっていないので、採用を継続するチームもいるだろう。素早く倒してしまわないとあっという間に塗りを広げられてしまう「プロモデラーPG」。各チームの対策が気になるところだ。
「Spring Fest どちらが勝つ?ウサギvsカメ」で学んだフェスの勝ち方3選
私事だが、4月5日に開催された「Spring Fest」にて、フェスパワー上位100人がリストアップされる「フェス百ケツ」の46ケツになることができた。
これまでにもフェスの百ケツを目指してプレイしてきたものの、結果を残せずにいたのだが、今回からさまざまな点で意識を変えたところ、ようやく入賞することができ「これはフェスの100ケツやガチマッチのランキング入りを目指す方の参考になるのではないだろうか」と感じたので、自分なりの考え方を書いていきたいと思う。
1人で何でもできるバランスの良いブキを選ぶ
これまでのフェスでは、メインウェポンの塗り性能の高さと、スペシャルウェポンの「キューバンボムピッチャー」の爆発力が魅力であり、ナワバリバトルにおいて強ブキといわれる「シャープマーカーネオ」を使用していた。自分にとって一番使い慣れたブキであり、スプラトゥーン甲子園での自分の参加チーム「Anti Pop」では、他のトップクラスのチーム相手にもじゅうぶんに戦えていたからだ。
しかし、フェスではメインウェポンの射程の短さが足を引っ張り、相手チームの長射程ブキ(チャージャーやスピナーなど)に手も足も出ないという状況が続くことが多く、勝ちを安定させることができなかった。
対策をずっと考えていたのだが、Anti Popでプレイしていたときにはなかった「明確に不利を取る要素」を強く感じてしまうのは、“フェスは個人戦”であることが理由だと気がついた。
4人vs4人という形式ではあるものの、自分が不利を取る相手……先ほどの例でいうと長射程ブキを、味方が倒してくれるかどうかはわからない。自分の行動に味方が合わせてくれる保障もないし、味方の立ち回りを理解するにはある程度時間がかかり、その間に立て直せないレベルの不利な状況になってしまうこともある。要するに、勝ちを安定させるためには、“自分がすべてこなさなければならない”ということ。
そのため、「どんな相手の編成に不利を取りづらいブキ」を選ぶといいだろう。
具体的には、自衛手段を持ち合わせている「パラシェルター」(カサを開くことで自身を守ることができる)や「バケットスロッシャーデコ」(スペシャルウェポンの「イカスフィア」の生存力が高く、相手との対面の強さも魅力でおすすめ。
明日8月12日午前11時、新しいブキ「パラシェルター」が追加される。
シェルターと呼ばれるカサ型のブキだ。
ZRボタンで拡散弾を発射するほか、そのまま押しっぱなしでカサを開いて相手の攻撃を防ぐこともできる。
サブは「スプリンクラー」、スペシャルは「アメフラシ」だ。 pic.twitter.com/RuQxuYgiGN— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) August 11, 2017
明日12月15日午前11時、新しいブキ「バケットスロッシャーデコ」が追加される。
バケットスロッシャーにステッカーで装飾が施されたブキだ。
サブの「スプリンクラー」でナワバリを確保しつつ、スペシャルの「イカスフィア」で相手をひきつけて、チームの勝利につなげよう。 pic.twitter.com/KVmAv3vKw4— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) December 14, 2017
射程が長く不利なブキが少ない「スプラスコープ」(スペシャルウェポンの「ハイパープレッサー」も強力)や「クーゲルシュライバー・ヒュー」(サブウェポンの「ジャンプビーコン」によって、味方へのサポートも可能)も勝ちやすいだろう。
これは「スプラスコープ」。
スプラチャージャーにスコープを取り付けたモデルだ。
遠くまで狙いやすく、通常モデルよりもわずかに射程が長くなっている。
ただし、スコープがかさばるためか、チャージキープは使えないぞ。
サブは「スプラッシュボム」、スペシャルは「ハイパープレッサー」だ。 pic.twitter.com/x5FjYWH3mk— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) June 9, 2017
12月5日午前11時、新しいブキ「クーゲルシュライバー・ヒュー」が追加される。
サブの「ジャンプビーコン」を、素早い動きでの奇襲に使うか、長射程を活かせる場所の維持に使うか、メインの性能と同じく作戦を切り替えながら戦おう。
スペシャルは「アメフラシ」だ。 pic.twitter.com/cVrFyVBxCp— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2018年11月24日
他にも、純粋にメインウェポンの性能が高い「プライムシューターベッチュー」(メイン性能アップのギアを採用することで、全ブキ中トップクラスの撃ち合いの強さを誇る)や「スプラスピナー」(塗り性能が非常に高い上、ヒト状態での移動速度の速さによって、撃ち合いの強さも相当高い)などがフェス向けブキとして挙げられる。
10月3日午前11時、新しいブキ「プライムシューターベッチュー」が追加される。
中~長距離で高いスペックを誇るメインウェポンに、汎用性の高い「スプラッシュボム」が加わって、様々な局面での活躍が期待できそうだ。
新登場のスペシャルウェポン「ナイスダマ」で、さらに注目を集めよう。 pic.twitter.com/BAhGWQSDRg— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) 2018年10月2日
明日9月5日午前11時、新しいブキ「スプラスピナー」が追加される。
射程は短いが素早くチャージできるスピナーだ。
扱いやすい分、制圧力には欠けるので、サブの「キューバンボム」とスペシャルの「スーパーショット」を組み合わせて戦おう。 pic.twitter.com/YXdJwIFDXu— Splatoon(スプラトゥーン) (@SplatoonJP) September 4, 2015
※上記のスプラスピナーのツイートは前作「スプラトゥーン」のもの
僕は今回、ナワバリバトルにおいて強い「シャープマーカーネオ」ではなく、塗り性能の低さからナワバリバトルでは評価が低い「プライムシューターベッチュー」をあえて使用することにした。そのおかげで、相手のチャージャーなどの長射程ブキを自分自身で倒すことができ、安定した試合運びを進めることができた。不利相性が少ないということが、個人戦では大きな強みになるというわけだ。
パワーの変動を気にしすぎない
フェスの試合は、勝敗に応じて「フェスパワー」と呼ばれる数値が変動する仕組みになっている。パワーが自身よりも高い相手に勝てば大きく上昇したりと、どうしても毎試合気になってしまう点ではあるのだが……、僕自身、気にしすぎるとプレイに乱れが出ることが多かった。
例えば格上相手との試合になると、どうしても安定を求めて堅いプレイになってしまい、ここぞという場面で勝負を仕掛けられなくなってしまったり、逆にパワーが低い相手と戦うと大胆なプレイをしすぎてしまったりと、本来の実力を発揮できないことがある。
そこで今回のフェスでは“プレイ中にいっさいフェスパワーを見ない”という、古典的すぎる作戦で挑むことに。結果として、どんな相手にも自分の本来の立ち回りで挑むことができ、後から確認してみれば、これまでのフェスではかなり少なかった、格上相手に対しての勝利が非常に多かった。僕のように心の乱れが多いプレイヤーは、このような心理面での対策も効果的……かもしれない。
休憩を多く取って時間をかけて挑む
フェスのつらい点に、「流れが悪い時間帯」というのが存在する。こちらも目に見えるものではないのだが、先ほどまで連勝していたにも関わらず、立ち回りが変わったわけでもないのに、突然負け込んでくることが度々ある。フェスをプレイしたことのあるプレイヤーなら心当たりがあるのではないだろうか。負けが込んでくると焦りやイライラが目立ち始め、さらに悪循環に陥ってしまう。
僕はこの流れに対して「納得できる勝利以外のすべてを疑問視し、とにかくたくさん休憩を取る」ことで緩和させた。たとえ味方のおかげで勝てたとしても、自分のプレイに納得ができなかった場合は、ストレッチをしたりシャワーを浴びたりと、とにかく少しでもいいので流れを断ち切れるように心がけることに。
そのおかげか、前回のフェスでは負け込むことがほぼなく、集中してプレイを続けることができた。長時間試合に挑み続けると、必ず身体的にも精神的にも疲れが溜まってくるもので、とにかく悪い流れに捕まらないように工夫を凝らすことは非常に大事だと感じた。
特に、フェスは負け分を取り返すためには何倍もの勝ちが必要になる。時間をしっかりとかけて、1つでも負けを減らせるように努力したい。
イカがだろうか。今回はNPB eスポーツシリーズ スプラトゥーン2のオープン戦の感想と、「フェス」に向けての攻略をまとめてみた。プレイヤーとしてもライターとしてもこれからのスプラトゥーン2の盛り上がりが非常に楽しみである。少しでもその発展に携われるのであれば光栄に思う。
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