たぬかな、ゆうゆう、みぃみがぶっちゃけるひらがな鉄拳女子座談会

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現在の鉄拳シーンを牽引する3名の女子トッププロたぬかな選手、みぃみ選手、ゆうゆう選手。この3名に2018年の鉄拳を振り返ってもらい、今だから話せる裏話や女子トークをこれでもかというほど収録!彼女たちの鉄拳に対する想いと真剣(ガチ)っぷりは、想像の遥か上をいくものだった。
獣道2のあの窮地でゆうゆうがブッパした虎尾脚
ーー鉄拳24年間の歴史の中でも、2018年はかなりイベントが多い1年だったと思います。みんなに共通する話題として、2018年2月に行われた「獣道2 たぬかなvsゆうゆう10先先取」から話を始めましょうか。
たぬかな:
シャオユウの同キャラ対決だったのですが、戦闘スタイルが人によってさまざまなので、ゆうゆうさんがランクマッチを行っている動画を見て、起き攻めのパターンなどを研究しました。
動画研究だけだともの足りないので、同じシャオユウ使いのまるぶさんにお願いして、長時間スパーリングをしました。同じキャラでも人によって戦い方は違うから、参考になるかわからないと思いつつですけど(笑)。
あと、前日まで仕事だったんですよね。とあるイベントに深夜まで参加してました。もっと、事前に対策をやり込みたかったです。
みぃみ:
ゆうゆうはどうだったの?
ゆうゆう:
私はたぬかなちゃんの動画を見て研究しましたね。シャオユウ使いの友だちに協力してもらって、10先をたくさんやりました。
みぃみ:
獣道2は会場が狭かったよね。なので、どちらかの選手側で応援するしかなくて、私はゆうゆう側で応援してた。本当は応援で駆けつけた鉄拳プレイヤーと、筐体の真ん中で平等に応援しようとしたんだけど、人が多すぎて……。特に、2人の試合のときは人の密集度がヤバかった。
――本当に強い格ゲー女子同士の試合だったので注目度が高かったんでしょうね。序盤はたぬかな選手がリード、後半ゆうゆう選手が流れを掴んで逆転する展開でしたが、そのときの試合内容や心理状態はどうでしたか。
たぬかな:
はっきり言って、先行逃げ切りスタイルで倒そうと考えてました。序盤は思惑どおりに先行できたんですけど、途中からまくられてしまって9対9の最終戦に。
私が2ラウンドを取ってリーチまでは良かったんですが、背向けからの読み合いを仕掛けられ、虎尾脚(中段浮かせ技)をレバー操作のミスで、被弾してから一気に流れが変わって押し切られちゃいました。緊張したのか、レバーが跳ねたんですよ。そこから崩れていきました。メンタル面の修行不足ですかね。下段は通しても良いシーンだったので、しゃがむ必要はありませんでしたし……。
ゆうゆう:
私は試合前から、自分が典型的なスロースターターであることを自覚してたんです。というのも、事前に練習した複数のプレイヤーたちとの10先模擬戦でも後追い型になってたんですよね。そういう意味で、後追い型の展開になるのは想定内でした。練習のときは、いつもバナナを食べながら調整してました。ランクマ用で、バナナは家に常備です。
たぬかな:
ガチバナナ勢(笑)。
みぃみ:
そういえば、ゆうゆうが試合中にバナナを補給するシーンあったよね。好みの品種とかはあるの?
ゆうゆう:
ベイビースウィートっていう、小さくて甘いのをよく食べるかな。夜に鉄拳のランクマッチを行うことが多いんだけど、お菓子は太るのでバナナにしてるんだよね。実は海外で売ってるバナナって甘いタイプが少なくて、日本から持って行こうとしたら、空港でダメ出しされて、全部捨てさせられたこともあったかな(笑)。
海外の大会では飲食持ち込み禁止の会場で、鞄から没収されたこともありました。獣道2の時はコンビニで買ったバナナでしたけど(笑)。
みぃみ:
勝負の分かれ目になった、背向けからの虎尾脚について詳しく教えてほしいです。
ーーシャオユウ使い同士の対決なので、確定反撃や対策にいたるまでレベルの高い試合でした。プロライセンス選手たちも配信を見ていて、良い試合だと感動していましたよ。
みぃみ:
ゆうゆうが勝ったとき、会場の観客全員で超盛り上がって、泣いちゃいそうになったの覚えてる!
ゆうゆう:
あれはすごい盛り上がりだったよね。ただ、内容的には私が負けていたと感じてる。確定反撃、コンボ、壁攻めなど、どこを取ってもたぬかなちゃんの精度が高かったので。結果的に勝てたものの、反省や学びもたくさんあったかな。
たぬかな:
試合後に周囲から言われたんだけど、壁有りステージでは私の勝ち数が多く、壁なしステージでは負けてたみたい。ゆうゆうさんは、壁なしステージでの2択の通し方や守り方がうまくて、その点で負けてしまった自覚はある。
ただ、壁有りステージでは、手応えを感じることができた。それは、海外大会を通じて培った、相手を壁に追い詰めて、ゴリゴリ攻めて倒すスタイル。憧れのゆうゆうさんに通用したときは、うれしかったです。私って昔に比べたら、本当に強くなりましたよね。
ーー鉄拳歴でいうと、ゆうゆうの方が長いですよね。
ゆうゆう:
私の方が、たぬかなちゃんより5年長いのかな。約15年。
たぬかな:
私は、鉄拳6BRからプレイしてるんで、約10年です。
ゆうゆう:
もうお互い、そんなにやってるんだね。みぃみは?
みぃみ:
私も、鉄拳6BRからプレイしてます。なので、約10年ですね。
――獣道2のPVでたぬかな選手が言ってましたが、ゆうゆう選手は憧れの存在なんですね。
たぬかな:
そうなんです! 地元(徳島)にいたころに、ゆうゆう選手が在住していた兵庫県へ対戦するために、瀬戸内海を越えて何度も対戦を挑んでた。そんときは、10連敗とかザラでしたけど(笑)。そのときのイメージがあるので、開始前からビビってました。
ゆうゆう:
それは、こっちも同じだよ。ブランクを埋められるのか? 今の私がたぬかなちゃんに太刀打ちできるのか? たくさん悩みながら練習して、勝負の日を迎えたんだよね。
たぬかな:
10試合先取で後半戦にもつれ込めただけでも、うれしかったな。1年間のプロ活動で、腕前を上げることができた瞬間だったから。花粉症で当日マスクをしてたから口元は隠れてたけど、実は途中でニヤついてました。
PV上では、ゆうゆうさんから煽られまくってたので、私ってマジで嫌われているんじゃないかと泣きそうだった。尊敬してる人だし、失礼なことは言いたくなかったので、煽れませんでした(笑)。
ゆうゆう:
PVで「画面の中でお話ししましょうよ」と言ったとおりになったよね。「鉄拳7FR」を通じて、お互いの成長や実力を確かめ合うことができたのでうれしかった。そして、みぃみが対戦記念のケーキを準備してくれるサプライズも仕込んでくれて、終わった後も感動させてくれたよね。
みぃみ:
ゆうゆうは家事や子育てをしながらも練習していて。2人のがんばりを称えたいと思って準備したんだよ。
ゆうゆう:
本当にありがとね。私たちの試合の後は「ウメハラ選手vsときど選手」だったし、他のゲームセンターへ移動しておいしくいただきました。
――獣道2には、2人の師匠「マキシさん」もいらっしゃってましたね。
たぬかな:
試合中、号泣してましたね(笑)。
ゆうゆう
2016年開催の鉄拳公式世界大会大阪予選の決勝戦でも、私たちが戦っているときに、最前列でカメラで撮影してくれながら号泣してました(笑)。
みぃみの世界デビューは6ラウンド連続負け
――TEKKEN WORLD TOUR 2018(以下、TWT2018)やEVOなどの海外大会についてはいかがでしたか。
みぃみ:
シンガポールの大会に初参戦しました。2回戦で当たったSpeedkicks選手(アメリカ)に、6ラウンド連続取得されて敗退するという思い出したくない結果でした。ゆうゆうに泣きついたら、「6タテで負けるのはないわ」って追い打ちされてしまい、「だれか私を慰めてよ」っていう悲しい気持ちになった(笑)。
ゆうゆう:
6タテ敗北はちょっと(笑)。
たぬかな:
私は、みぃみさんが負けた後に言ったことが、かわいかったのを覚えてる。Speedkicks選手の次の対戦相手が、みぃみさんと同じ飛鳥ってキャラを使うDimeback選手(韓国)だったんです。そこで「Dimebackも6タテで負けてくれたら私のメンツが守られる!」って冗談半分で言ってたら、Dimeback選手が勝ってしまうという(笑)。
みぃみ:
Dimeback選手が勝ったので、私のシンガポールは終わりました(笑)。私は実業団選手だから、会社に支援してもらって海外大会へ参戦してるし、プール敗退は正直情けないですね。プールのルーザーズで何回勝ったとしても自慢にならないし、格好悪いじゃないですか。次回はプール抜けを目指します!
たぬかな:
私は2017年EVOデビューしたのですが、プール敗退で641位という結果。このときは、アメリカ人のブライアン選手に倒されてしまいました。鉄拳7FRの段位は全36段あるのですが、彼は17段下の相手だったし、ゲームセンターで対戦した時も私が圧勝していました。でも、ブライアン選手は家庭用が主戦場で、パッド勢だったんです。家庭用を使うEVOでは、彼の動きがメチャクチャ良くなってて……。
敗退の要因の1つに睡眠不足もあるかな。プレッシャーで緊張したのか、眠れなかったんです。なので、海外大会のときは、軽めの睡眠導入剤で体調管理してますね。
ゆうゆう:
海外大会では、体調を整えるのが大事だよね。夏に開催された海外のコンボブレイカーという大会で、会場のエアコンが壊れてて超暑かったことがあったな。時差ボケで寝不足になって気持ち悪くなるし、プレイにも影響して結果も奮わなかった。あと、ご飯の味が合わないときは、相当厳しい。
たぬかな:
海外のご飯は、「まだマシ」か「ダメだ」のどちらかしかない印象で、食事については日本一強だね。TWTの予選を全部日本で開催してほしいぐらい(笑)。でも、韓国とシンガポールはおいしかったな。
みぃみ:
台湾は、小籠包とかはおいしかったよ。私たちには、地元の優秀なガイドがいましたから。
たぬかな:
私たちが海外でおいしいご飯を食べられないのは、烏合の衆がその場のノリでお店に入るから(笑)。リサーチ不足だったのか。
ゆうゆう:
罰ゲームで食べさせられた臭豆腐は、口の中が大惨事だったけど(笑)。
たぬかな:
台湾の屋台で強烈なニオイだったのは、ソレだ。私、ずっと臭いって叫んでた記憶ある。街の風景やご飯の写真を撮影するのは楽しいけどね。
――ちなみに、EVO2018の結果はどうでしたか?
たぬかな:
序盤でルーザーズに落ちたんですけど、そこからがんばって49位まで勝ち上がれました。見方によっては志は低いと思われるかもしれませんが、2017年と比較すると悪くない成績かなと。配信台に選ばれたときに勝てたことをよく覚えてます。
ゆうゆう:
私は初参加で49位だったかな。ラスベガスもいいところだったし、所属しているチームUYUのメンバーが勢ぞろいだったので、楽しかったです。海外へ行くたびに英語の勉強にもなるのも、ありがたいです。
みぃみ:
私は行けなかったので、2019年は参加したいと思っています。
たぬかな:
みぃみさん、2019年は楽しみましょう。ゆうゆうさんカジノに行きましたか?
ゆうゆう:
行ってないよ。
たぬかな:
んじゃ、今年はみんなでカジノを楽しもう!
大会でガクブルだったたぬかなも今やウェイウェイ!?
ーーみぃみ選手は大会が苦手だと聞いたのですが、緊張するタイプ?
みぃみ:
そうですね。海外での体調管理もそうだけど、みんなは大会中の緊張ってどうやって解消してる?
たぬかな:
2年間プロゲーマーを続けて、だいぶ緊張しなくなったかな。数をこなして慣れたって感じ。今は無心で対戦台に座れてる。
みぃみ:
いつもたぬかなちゃんは、ウェイウェイ言いながら楽しそうに座ってる印象なんだけど。
たぬかな:
昔は対戦台に座ると手がガクガク震えてたけど、最近は落ち着けてる。だから、楽しみながら大会に集中できてると思う。スポンサーやチームのことを気負わずに臨んだ大会で良い結果が出せて、楽しむことが大事なんだとわかったね。
――たぬかな選手がプロになりたての頃にフジテレビの「いいすぽ!」に出演したとき、試合前から「勝てる」を連呼して自ら死亡フラグを振りまき、緊張が伝わりました。
たぬかな:
そうなんです! 緊張しまくってましたね。やまとさんとの女性ゲーマー対決でだったし。コンボの最後にレイジアーツを決めれば勝てるシーンで、技が化けてしまい、そこからまくられて負けた悔しい思い出もあります。暴発しないように、ボタンをホールドしながら出していたのに。緊張したんですかね。
ゆうゆう:
私もそのパターンで何度も負けたことがあるよ。緊張なのかもね。
たぬかな:
緊張しまくっていた時期もあったけど、今では試合中に相手を煽りに行く余裕ぐらいはあるかな。緊張を味方にできているかも。海外で、Princess ling選手(アメリカ)との試合でも相手の所まで行って、煽ったぐらい(笑)。
――場数で解決は1つの真理ですね。ゆうゆう選手はどうですか? 国内の大舞台としては、MASTERCUP、闘劇、eスポーツJAPAN CUP。海外での各種大規模大会を経験していると思いますが。
ゆうゆう:
プロになって半年ぐらいだけど、緊張はしますね。私は相手を倒すことに真剣になりすぎてしまって、試合で笑えない。
みぃみ:
ゆうゆうは、いつも怖い顔してるね。ゲームセンターでは、相手を殺しそうな顔や目つきになってることも。大会中に「ハァ〜?」「何これ?」とか言っているんだけど、それが面白くて私は笑ってる。
ゆうゆう:
家でプレイしてるときでも、目つきが鋭いって言われることある。
たぬかな:
ゆうゆうさん語録で、ミスしたときに言う「バカたれ」が、名古屋弁のイントネーションで、かわいくて大好き。
ゆうゆう:
普段、名古屋弁は隠してるんですが、興奮しちゃうと出ちゃいます。同郷のかよちゃん(佐藤かよ)の家でランクマッチしているときも叫んだりしてて、あとで見返すと本当にひどい(笑)。
みぃみ:
ゆうゆうはリアクションがとても良い(笑)。大会中に試合していると、海外の方々も応援に来るよね。一喜一憂をいっしょに盛り上げてくれて。
ゆうゆう:
何を叫んでいるかわからないと思うんだけど、私はありがたいです。
たぬかな:
私は逆で、静かにプレイしたい派。できることなら、会場の端っこで粛々と試合したいぐらい。配信台は同条件とはいえ、海外大会だと遅延していることが多いので。トーナメント序盤ではお断りすることもあります。後半は配信台メインになるので、仕方なく試合をしますけど(笑)。
ゆうゆう:
TWT2018グランドファイナルは映画館で行われたのですが、環境が圧巻でした。日本でもぜひ映画館で開催してほしい。いろんな海外大会を見たので、セットや環境への見方が変わったかな。試合するモニターに光が映り込んだり反射するのはやりずらいので、会場は暗めのほうがいいとか。
たぬかな:
ド派手に照明を当てて明るくすればいいって思ってるのは、ちょっと違うよね。選手に配慮してほしい。
――TWT2018グランドファイナルで発表された新キャラについて、どう思われましたか?
ゆうゆう:
私は「ザフィーナが出ますように」って祈り続けてた。「マードック」でテッシュもんさんが喜んで、「アーマーキング」が出て、「ジュリア」でCHANELが大喜びして、私は意気消沈。隣の席にいるペコスから、「ザフィーナが出なくて泣いてるじゃん」って言われちゃいました。ナカツさん(※)、ザフィーナを出してくださいって祈り続けてる。
※バンダイナムコスタジオの鉄拳7開発プロデューサー
みぃみ:
ナカツさん、私は「風間準」が出てほしいです。わからん殺しができるから(笑)。
たぬかな:
私も「ザフィーナ」が出てほしい! ゆうゆうさんが鉄拳TAG2Uで使っていたときに対戦で10連敗されてされてにしまい、憧れて使い始めましたからね。
闘神祭の守護霊ゆうゆうがチームを勝利へ!?
――「闘神祭2018→19」の予選結果について振り返ってみましょう。
ゆうゆう:
チームメイトのへぽけんが使うクマ様が大活躍でしたね。
みぃみ:
私がほとんど先鋒を任されてました。私が負けた後は、へぽけんが強い相手は全部倒してくれて。3on3の団体戦なんですけど、プロゲーミングチームのWalkergamingも全員倒してくれたんです。私もこの日、高段位のプレイヤーを1回倒して仕事しましたよ(笑)。
ゆうゆう:
私が2人の後ろで大将の役割で控える「守護霊スタイル」がこのチームの勝利パターン。なんで、ほぼ試合には出てません。
たぬかな:
守護霊スタイルって(笑)。大将にゆうゆうさんがいるからこそ、思い切って2人が戦えるんだと思う。
ゆうゆう:
試しに1回、中堅で出てみたのですが、負けてしまって。自分よりはるかに段位の低い方だったんです(笑)。やっぱり私の定位置は、大将の守護霊スタイルなんだなと(笑)。
みぃみ:
目標は、ベスト4には絶対入りたい! もちろん、出るからには優勝は狙いますよ。
ゆうゆう:
もう6タテ敗北はやめてね(笑)。
――たぬかな選手は、闘神祭2017の本戦でベスト4になりました。
たぬかな:
1月6日にある大阪エリア予選に、2018年ベスト4チームに出たかったのですが、AO選手が諸事情で出れなくなりまして。加齢さんを誘ったんですけど、「その日は彼女とディズニーへ行くから、出れない、ゴメン」って言われて(笑)。
みぃみ:
結局、誰と出るの?
たぬかな:
まだ未定ですが、刈さん、須郷くんというチーム構成になるかも。大阪代表になりたいです。
たぬかな:
須郷くんは、今家庭用メインだけど、バージョンの違うゲームセンターで稼働している「鉄拳7FR」を、大会の日に向けてやり込んでくれるそうなので。
女子プロ選手ならではの盗撮の読み合い
――家庭用とゲームセンターの良さをそれぞれ教えてくれますか。
たぬかな:
家庭用の良さは、初期投資すればそれ以上お金がかからない(笑)。あと、スッピン+上下スエット+ボサボサ髪でもプレイできること。さすがに、女子は身だしなみに気を遣うので。それと、変なおっさんから盗撮されないことも良さです。
ゆうゆう:
私も最近、ゲームセンターで盗撮された(笑)。
たぬかな:
盗撮されてるかどうかの読み合いもあるよね。3mぐらい離れてスマホを普通に触ってるフリをしてるけど、ほぼ確でゲームをプレイ中の私を盗撮してる。わかってても、対戦のほうが大事だから、怒りに行けないっていう。
初めてゲームセンターで盗撮されたのは、20歳ぐらいの頃にミニスカートをはいて、ゆうゆうさんと対戦するために徳島から神戸へ行ったときです。
ゆうゆう:
あのときだったのか(笑)。
たぬかな:
もう、盗撮され慣れましたけど(笑)。
みぃみ:
盗撮され慣れるって、そんなことあるの(笑)?
ゆうゆう:
ここらへんで、盗撮話は終わり! ゲームセンターに新規の女子プレイヤーが来なくなっちゃうじゃん(笑)。
みぃみ:
真面目な話すると、ゲームセンターの良さって仲間と楽しめることだね。ゆうゆうと隣でゲームしてると慰めてもらえるから。
ゆうゆう:
確かに! ゲームセンターだと隣でお互いにアドバイスもできるよね。私は動画勢だから、いろんな人の対戦を見れるというのもいい。
みぃみ:
私は、毎週水曜日に「水鴨」と称して、namco巣鴨店で20:00から大会を配信してます。よかったら、遊びに来てください!
ゆうゆう:
私もたまに、「水鴨」へ遊びに行ってます。たぬかなちゃんにとってのゲームセンターの魅力って何?
たぬかな:
私がゲームセンターに魅力を感じるのは、反対側にいる対戦相手を段位戦で煽りながらボコボコにすることです。練習するというよりは、友だちや仲間と楽しむために毎日ゲームセンターに行ってた。
ゆうゆう:
私も全盛期は、週8日ゲームセンターへ通ってた(笑)。
たぬかな:
週8って(笑)。私もその感覚で通いたくなる時期はありました。時間があれば毎日でもきたくなる場所、それがゲームセンター。
みぃみ:
ゆうゆうは生粋のゲームセンターっ子だもんね。
ゆうゆう:
そうですね。私はゲームセンターで鉄拳に育ててもらいましたね。家庭用の方だと、配信すればコメントをもらえるのがうれしいんですよ。
たぬかな:
ゆうゆうさんは、累計16時間ぐらいランクマッチ放送をしながら、Steam版で最高段位の「鉄拳神天」まで上がってましたよね。
ゆうゆう:
韓国のプレイヤーさんたちとたくさん対戦してたら、「鉄拳神天」まで上がれたね。みぃみは家庭用やってる?
みぃみ:
やってる。家庭用は雷神まで上がれたよ。現在修行中で、新キャラのアーマーキングを使ってみたり。
たぬかな:
アーマーキング(笑)。
ゆうゆう:
闘神祭に向けて飛鳥をやり込んでね。
みぃみ:
メインキャラの飛鳥にはない楽しみがあるんだよ。
――ゲームセンターで鉄拳をプレイするようになったきっかけを教えてください。
ゆうゆう:
学校の近くにゲームセンターがあったからかな。
たぬかな:
私は高校生のときにクラスで鉄拳が流行っていて、部活感覚で男子達と通ってました。そこで次々とライバルを倒していったんです。同級生を全員倒して、次は雨の日に来ていた現場作業員風の兄ちゃん。次は、20代後半から30代の格ゲー全盛期の方々を倒し、そして、県内最強チームの「ホールスター」をも倒しました。
ホールスターのリーダーを倒した時に煽ったら、「君とはそういう関係じゃないだろ」って怒られました(笑)。
ゆうゆう:
ゲームセンターで、自分をレベルアップして、次々と目標となる猛者たちを倒していく、いわばRPGみたいな図式があります。
みぃみ:
私は友だちの付き添いで行ってから、ハマりました。町田のゲームセンターで弱肉強食のピラミッドを這い上がっていきましたね。負けてムカつくなぁと思いながらも、徐々に倒していきました。たぬかなちゃんみたいに、ピラミッドの頂点を倒すまでは辿り着けませんでしたけど(笑)。
ゆうゆう:
うんうん、本当に弱肉強食。言うなれば、鉄拳ピラミッドだよね。
鉄拳女子プロ格ゲーマー元年となった2018年。彼女たちがイベントや大会で、真剣に挑んできた足跡がうかがい知ることができた。獣道2での2人の心境は、熱い想いが交錯しているのが伝わる座談会となった。2019年も彼女たちの動向から目が離せない。
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座談会企画での話があまりに面白すぎたので、本編とは別にもう1記事として作成したのがこれ。ディレクターズカット版みたいな感じです。