日本代表BLIZZARDのMaiは伝説対決のことを24時間考える

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テンセントゲームズが提供する「Arena of Valor」の日本向けスマートフォンアプリ、「伝説対決 -Arena of Valor-」(以下、伝説対決)は、5 vs 5で敵本拠地の破壊を目指す、リアルタイム対戦ゲーム。
本作は、大会シーンも盛り上がっており2019年夏には世界大会「Arena of Valor World Cup 2019」がベトナムで実施される。
そしてこの世界大会に、「ニコニコ超会議 2019」で開催された「伝説対決-Arena of Valor- 日本代表決定戦」を勝ち抜いた「BLIZZARD」が日本代表チームとして出場が決まった。今回、BLIZZARDリーダーのMai選手に話を聞く機会を設けた。インタビュー前編では、Mai選手が伝説対決を愛してやまない理由から、知られざる日本代表決定戦についてまで紹介していく。
伝説対決を愛しすぎて夢の中でもバトル!?
――初めに、Mai選手が伝説対決を始めたきっかけを教えてください。
Mai:
スマホ版の伝説対決はリリースされてすぐにプレイし始めたんですが、世界で流行っているMOBAが日本にも来るという情報は、伝説対決がリリースされる前に掴んでいました。
他にやっていたゲームが落ち着いていたということもあって、伝説対決はリリースされてからがっつりプレイできましたね。
――リリース前から注目されていたとのことですが、伝説対決でこれから活動していこうと決めていたんですか?
Mai:
そうですね。伝説対決で世界を狙うと決めてプレイしていました。
――最初から世界を意識していたんですね。伝説対決で好きなヒーローはだれですか?
Mai:
何体かいるんですが、「操作が難しくて、機動力の高いヒーロー」が好きですね。大会では「龍馬」が選ばれていなければ、率先して使うようにしてます。龍馬は強いヒーローでもありますし、僕が得意なヒーローでもあるんです。
――確かに。日本代表決定戦でも龍馬は大活躍でしたね。逆に使用していないヒーローが何体かいるようですが、苦手だから使わないのでしょうか?
Mai:
どのヒーローを使ってないかは伝説対決のプロフィールを見ていただければわかるんですが、使わない理由としては、現環境では性能があまり高くないのと、遠距離攻撃が主体のマークスマンが得意ではないからですね。
――得手不得手がはっきりしているんですね。Mai選手は1日のうち、何時間ぐらい伝説対決のことを考えていますか?
Mai:
伝説対決のことは24時間考えてますね(笑)。
――さすがに睡眠時間がゼロというわけはないと思うのですが……24時間ですか?
Mai:
はい、24時間です!伝説対決の大会直前のことなんですが、夢でも伝説対決の試合をしてたんですよ。それでいざ起きてみると、あれまだ大会終わってなかったみたいな(笑)。
僕はシャワー中や寝る前に伝説対決のイメージトレーニングをよくするんですが、ついに夢にまで伝説対決が出てきましたね。
――意気込みがすごいですね。MOBAには多くのタイトルがありますが、その中で伝説対決を選んだのはなぜですか?
Mai:
これまでいろんなMOBAをプレイしてきたんですが、伝説対決は世界中で愛されるゲームだと納得できる部分が多いからですね。あとは、MOBAの中でも伝説対決が得意だからかな。
――世界中で愛されるゲームの部分について、詳しく教えてください。
Mai:
伝説対決は他のMOBAよりも敷居が低くて、奥が深いんです。MOBAってこのバランスが難しいと考えていて、初心者に優しくしすぎると上級者がプレイするのを辞めてしまいますし、逆に難しくしすぎると新規ユーザーが増えなくてゲームの存続が危うくなってしまいます。
伝説対決はここのバランスがしっかりしているので、初心者でも楽しめて、プロでも楽しめるゲームになっているんです。
解説だけでは満足できず大会に出場したMai
――Mai選手は伝説対決を題材にYouTubeで活動されていますが、その内容は勝つために必要な知識やテクニックが多めだと感じています。今後も初心者向けの動画を投稿していくのでしょうか?
Mai:
そうですね、これからも初心者向けの動画をガンガン出していこうと思ってます。初めは広告収入だとか、チームを大きくするために動画を投稿していたんですが、やっていくうちにユーザーに何かしてあげたいという気持ちが芽生えたんです。
特に、伝説対決が初めてMOBAに触れるユーザーも多いみたいで、当たり前だと思っていた知識が役に立つと気づいてからは、新規ユーザーの定着や、既存のユーザーの実力アップを目指して活動するようになりました。
――動画をいくつか見たんですが、装備ビルドの動画はとても参考になりました。Mai選手は動画投稿だけでなく「Arena of JAPAN」という大会を開催していますが、そこでは解説を担当していますよね。解説の立場としてはいかがでした?
Mai:
プレイヤーだと集中する必要がありますが、解説側だと観戦者のようにバトルを楽しめるんですよね。あとは、バトルで起こっていることを言葉にするわけですが、言語化することでより理解が深まるので、自分の実力アップにもつながってます。これらを含めて、すごく得をしているなと思ってます(笑)。
――確か、第4回目には選手として出場したんですよね。我慢できなくなりましたか?(笑)
Mai:
そうです! 昔からそうなんですが、見てると自分もやりたくなるんですよね(笑)。
――やはりそうなんですね(笑)。伝説対決にはグランドバトルとランクマッチがメインになると思うのですが、この2つの違いってどんなところですか?
Mai:
グランドバトルは、バトルの定石を崩しても怒られない場所なので、練習中のヒーローや多様な構成を使うイメージですね。逆に、ランクマッチではどのプレイヤーも真剣に勝ちにきているので、流行りのヒーローだったり、強いヒーローだったりを使用される傾向にあります。
――実はランクマッチでミスをして、通報されちゃって信用スコアが下がってしまいました……。やはり、ある程度慣れてからランクマッチにいくべきですか?
Mai:
それは辛いですよね。ランクマッチに行くにしても、友だちとパーティーを組んでいけば信用スコアが下がらないのでおすすめです。
チーム結成時から日本最強!?
――チームBLIZZARDは、Mai選手がメンバーを集めたと聞きしました。どうやってメンバーを探したんでしょうか?
Mai:
実は、僕が集めたわけではないんです。メンバーのdejiwo選手に僕が誘われた形で、その後のメンバーもdejiwo選手が集めました。
dejiwo選手とSLASHmooN選手とはよくランクマッチで遊んでいたんですが、先ほど話に挙がった「Arena of JAPAN」が終わった後に「日本代表決定戦あるけど、どうする?」と声をかけていただいて、チーム結成となりました。
――BLIZZARDが結成されたときは、世界を狙えるチームだと思っていましたか?
Mai:
世界を獲る自信はありませんでしたが、日本では最強のチームだろうなと考えていました。BLIZZARDの各メンバーは、個人技において頭1つ抜けているので、このチームが負けるわけないだろうと(笑)。
――国内最強チームの自信はあったんですね。そんなBLIZZARDですが、HipPiiiii選手の代わりにSota選手が加わりました。なぜ、「Arena of Valor World Cup 2019」(以下、AWC)を控えたこのタイミングでの選手交代なのでしょうか?
Mai:
AWCはベトナムで行われるので、どうしても都合で現地に向かえなかったのが理由ですね。
――そうだったんですね。チームメンバーが変わったことで、練習方法や練習時間にも変化があったのではないでしょうか?
Mai:
実はこの取材の直前に、どういう目標を掲げて世界大会に挑むのかだったり、そのための練習方法だったりをチームでミーティングしてました。
選手交代ということもあって、BLIZZARDのチームとしての完成度はまだまだなので、練習回数を増やしてチームの完成度を高めていきたいなと考えています。
――応援しております! これまでのチームでの練習回数は、週にどれくらいでしたか?
Mai:
実は……定期的に5人で練習したことは一度もなかったんですよ。時間が合わないという理由もありますし、練習相手がいないということを含めて練習環境が整っていなかったんです。
――定期的に練習しているものだと思ってました……。5人で戦ったのは、いきなり大会本番ということですか?
Mai:
大会直前は、さすがに対戦相手を探して5人で練習しました(笑)。まとまって練習できたのはそのときだけだったので、ランクマッチが練習場でしたね。
起きている間はもちろん、寝てるときでも伝説対決をプレイしている夢を見るほど伝説対決にぞっこんなMai選手。蓄えられたMOBAの知識に加えて、伝説対決に対する愛があったからこそ日本代表にまで上り詰めたのではないだろうか。
後編では、新メンバーに新コーチを迎えて生まれ変わったBLIZZARDのことから、日本代表を決めた日本代表決定戦にフォーカスして、実施を控えているAWCについて掘り下げていく。
写真・BUN
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