「世界一になれるものを見つけたかった」クラロワに出会って変わったKKの人生

Mako(WPJ編集部)

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「クラロワリーグ アジア2019」シーズン1でPONOSと優勝を争い、惜しくも準優勝に終わったGameWith。優勝まであと一歩届かなかった悔しい結果で終わってしまったが、その実力をいかんなく見せつけたシーズンとなった。

その中でもGameWithを牽引したのが、誰もが認めるエース、KK選手。1v1で数々の強敵をなぎ倒した活躍はファンの目に焼き付いていることだろう。

今回は、オフシーズンに入ったばかりのKK選手にシーズン1の振り返りを含め、インタビューしてきた。

普通の学生になりそうだったけれどクラロワのプロ選手に――

――プロとして2年目に入りシーズン1を終えました。昨年と比べてやりやすかったところ、慣れてきたところはありましたか?

KK:
プロゲーマーという職業に対しての気持ちが、昨年はまだ甘かったところがあったと思います。昨年も本気でやっていたんですけども、その本気がプロのレベルに達していなかったんじゃないかと。

それを知ることができたので、今年は本気度が上がったというか、昨年以上に真剣に取り組むことができたと思います。

――昨年は初めてのことだらけだったでしょうから、大変な部分は多かったんじゃないかと思います。今年はチームの体制が変わりましたが、チームとしてうまくいったと感じることはありますか?

KK:
そうですね。割と人が入れ替わったんですけど、最初の試合の前から、チームがちゃんとまとまっていて、良い雰囲気でスタートが切れたという感覚はありました。

――今さらな話になってしまうかもしれないのですが、ご自身がプロゲーマーになるなんて考えていなかったですよね?

KK:
そうですね。普通に大学に進学して、普通に就職してって感じになると思っていましたよ。

ただ、ゲームに限らず何かで世界で一番になりたいなとは漠然と思ってました。自分が世界で一番になれる何かを見つけたいなと。

実は、もともとゲームは長続きしないタイプだったんですよ。クラロワが初めて長続きしたタイトルです。それでプロの選手にまでなるとは、始めた頃は思いもしませんでした。そもそも、当時eスポーツのことも知りませんでしたし。

――クラロワはいつ頃から始めたんですか?

KK:
中学3年生の春です。

――ということは、3年間は続けているんですね。今は高校3年生ですが、プロ選手として活動すると学校との両立で大変なことがあるんじゃないかと思います。

KK:
学校の行事に参加できないことがどうしてもあります。

なので、たまにプロ選手としてではなく、1人の普通のプレイヤーとしてゲームを楽しみたかったと思うことはありましたね。

それでも、今はプロの選手としてやってて良かったと思ってます。

デッキは“使える種類”より“何を使うか”

――Twitterで見かけて驚いたのですが、クラロワでフレンドになれるようにFacebookで友だち申請を受け付けていましたよね。実は私も申請して承認していただきました。

KK:
「フレンドになってください」「試合を見たい」という声が多かったんです。

ゲーム内のフレンド招待機能だと200人という上限があるんですけど、Facebookの友だちはクラロワと連携すると自動的にフレンドになれるので利用しました。

Facebookは5,000人まで友だちになれるので、より多くの人とクラロワのフレンドになれるので。

――つまりは5,000人のフレンドがいるということですよね。バトルを始めたらかなりの人数が観戦しているのは?

KK:
Facebookの友だちの中にはクラロワをやってない人も承認しちゃってると思うので、5,000人全員がフレンドというわけではないかもしれないです。

それでも、数十人は毎回観戦していますね。

――単純にKK選手のプレイは見てみたいですし、参考になると思うので対戦中なのを見かけたら観戦してしまいます。KK選手は誰かの対戦や動画を見ることはありますか?

KK:
もちろん見ることはあります。ただ、参考にするのは動画よりもデッキのデータです。

クラロワって、プレースタイルで極端に覆るゲームじゃないんです。それよりも、デッキの相性に左右される部分が多いんですよ。

相手のデッキに強いデッキを当てることができるかどうかが大事で、そこも実力だと考えています。

――なるほど。そういう意味では、1つのデッキが極端に上手いことより、いろいろなデッキを使えることの方がいいと。

KK:
僕は枯渇デッキが好きでずっと使っているんですけど、そのこだわりのせいで負けてしまっては意味がないので、試合では得意デッキに固執せず、一番勝てそうなデッキを使っていきます。

――確かに、シーズン1を振り返ると、枯渇以外にも幅広いタイプのデッキを使っていました。使えるデッキを増やすことは意識していたと。

KK:
はい。

ただ、使うデッキの種類は少ないけど好成績を残している選手もいるので、どっちのタイプがいいのかは正直まだわかりません。

基本的にクラロワリーグの各Setは基本的にBO3(※)で勝敗が決まります。

なので、使うデッキは最大でも3種類。いろいろなデッキを使えても、そこで“何を使うか”の方が重要になってくると思います。

※BO3:Best of 3の略。3本勝負のことで、2回先に勝った方がそのSetの勝者となる

狙うは全勝!足りないのは集中力

――今はオフシーズンになりますが、どのようにして過ごしていますか?

KK:
オフの時期はみっちりと練習のスケジュールがあるわけではないので、自分のやりたいことをやる時間があるんです。でも、結局クラロワがやりたいことなのでずっとやってますね。

外出する日とか、あんまりプレイしない日もありますが、1日中ずっとやってる日もあります。

――次のシーズンやその後に向けて練習している感じですかね。

KK:
そうですね。

シーズン1では初戦の1v1で負けてしまったんですが、その後の1v1は全勝しています。なので、次のシーズンで優勝はもちろん、全勝もできればいいなと。それ以上はないので、まずはそこを目指します。

試合での集中力が足りないと感じることが結構あって、そこは課題ですね。とにかく考えて、先の展開を予想してプレイするようにしています。

試合でいつも以上のパフォーマンスを発揮できるようなプレイヤーになりたいですね。


1v1やKOHで勝ちを積み上げ、チームをプレイオフのファイナルまで牽引したKK選手。しかし、ファイナルの相手PONOSとフルセットの接戦の末、準優勝でシーズン1を終えた。

続くインタビュー後編では、その時の心境へ迫っていく。

写真・大塚まり

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記者プロフィール
Mako(WPJ編集部)
スマホゲームの攻略サイト、情報メディアを渡り歩いてウェルプレイドジャーナルに流れ着いた超絶新進気鋭の若手編集者。イベント取材では物販やコスプレイヤーに釘付けになりがち。

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