理想のメンバーが集結した福岡ソフトバンクホークス ゲーミングの強みは協調性

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■前編記事
このメンバーになることを予期していた!?
――福岡ソフトバンクホークス ゲーミングの入団選考は、どんな内容だったんでしょうか?
たばた:
書類選考や面接を通過した8名が1ヵ所に集められ、2チームに分かれてチーム戦を行いました。後で聞いた話だと、そこでは勝ち負けではなく、自分のプレイに対する考え方や、プレイの言語化能力が試されているようでしたね。もちろん、持ち込んだデッキやプレイングも見られていました。
NISE:
強さだけでは決まってないみたいだったね。
――入団が決まったときの心境を教えてください。
バーサ:
合否の連絡は電話かメールですると聞いていたので、メールがきたら不合格だと考えていました。ですので、メールはくるなと祈りながらスマホをにぎってました。合格の電話がきたときは、うれしすぎてかすれ声になってたと思います(笑)。
カラクリ:
僕はプロリーグに入って戦うのが夢だったので、RAGEで優勝したときや世界大会で勝ったときよりもうれしかったです! 電話には声を震わせながら対応してたと思います(笑)。
たばた:
みんな声に影響出てるな(笑)。
僕はメールで連絡がくると思っていたので、母親から電話が来ていると言われたときは驚きました。その電話で合格だよと伝えられたんですけど、なかなか実感が湧かなくて「あぁ、はい」みたいに冷めた反応をしてしまいました。公式から正式に発表があるまではプロ入りすることを家族以外には言えなかったので、それまで実感が湧いたことはありませんでした。
バーサ:
でも、発表を待つだけだからいいじゃん。僕なんてひと言もいってないのに友人から「お前プロになったんじゃないの?」って勘ぐられたし、一緒に選考を受けた人から「バーサ合格した?」って聞かれたからね。もう勘弁してほしい(笑)。
――歯がゆい気持ちになりそうですね。NISE選手はいかがですか?
NISE:
僕は電話に出れるのはいつごろかと聞かれていたので、学校が終わったあとの17:00でとお願いしていました。でも、なぜか電話が予定どおりにこなくて、たまたま僕がお腹が痛くてトイレに籠っているタイミングできたんですよね。
そしてもちろん、トイレに入ったまま電話に出ました。その電話で僕が合格したことを聞いたんですが、それよりも僕以外には誰が合格したのかが気になってたんですよ。
そこでバーサ選手、たばた選手、カラクリ選手が合格したと聞いて、理想のメンバーだなと思いました。正直、僕が合格したことよりも、他の3人が合格したことの喜びのほうが大きかったですね。
――NISE選手にとっては理想のメンバーだったんですね。
カラクリ:
NISE選手と同じく電話でメンバーが誰なのかを聞いたんですが、予想どおりでしたね。同時に、このメンバーならプロリーグで活躍できるだろうなと確信しました。
たばた:
僕はチームメンバーを知ったとき、足を引っ張れないなと思ったよ。
バーサ:
自分はわかんないけど、他の3人は選考のときの様子を見て確実に合格するなと思ってた。特にNISE選手が優しいお兄さんみたいで感じがよくて、採用担当者さんにもNISE選手はいい選手だと推してたぐらいです(笑)。
NISE:
意外だ、そんな風に思ってくれてるとは思わなかった(笑)。
――福岡ソフトバンクホークス ゲーミングの強みを教えていただけますか。
たばた:
個々の実力があるのはもちろんですが、みんな年齢が近いのでコミュニケーションが取りやすく、これから一緒にプロリーグを歩んでいくので、足並みをそろえられるのが強みですね。
いざプロリーグが始まるとさまざまな課題が見つかるとは思いますが、たぶん僕たちなら何が起きてもなんとかなるという、根拠のない自信があります。
NISE:
チームだと、問題が起きたり課題が見つかったときに相談して解決できるかどうかが重要だと思ってるから、僕たちは問題なくうまくやっていけるよ。最初は勝ち星をあげられなかったとしても、後半になるにつれて勝てるようになっていくと思う。
カラクリ:
僕らは今年の結果だけで見ると、かなり調子のいいメンバーが集まっていると思います。ひと言でいうと、一番プロリーグで熱いチームですね!
バーサ:
しかも、僕らには伸び代があるからね。プロリーグで経験値をこれから積めると思うと、これからどれだけ強くなれるのか楽しみで仕方がないよ。
それぞれがライバル選手を意識
――プロリーグで戦いたい選手を教えてください。
バーサ:
よしもとLibalentのkeisuke3選手ですね。彼はプロリーグ開始時は2Pick初心者だったのにも関わらず、最近はかなりいい勝率を叩き出してます。
得意ではないことにでもしっかり取り組み結果を残す。これ、めちゃくちゃかっこよくないですか? まさに、僕にとってkeisuke3選手は理想のプロ選手ですね。そして、理想の選手だからこそ倒してみたいです。
たばた:
僕はよしもとLibalentのふぇぐ選手です。
恥ずかしくて周りの人には言ってないんですが、僕の好きなプレイヤーの中にオチ選手という方がいます。彼は大会インタビューで「シャドウバースには夢がある」という名言を残しているんですが、ふぇぐ選手が世界大会「Shadowverse World Grand Prix 2018」で優勝したときに、同じセリフを言ったんです。
いつかふぇぐ選手と同じ景色を見てみたいなと思いましたし、ふぇぐ選手を超えたいなとも思ったんですよね。なので、プロリーグでは打倒ふぇぐ選手を個人目標に掲げてがんばりたいと思います。
――カラクリ選手はいかがでしょうか?
カラクリ:
G×Gのリグゼ選手です。実は、G×Gの入団選考の一環でリグゼ選手と対戦や試合の実況をしたことがあるんですが、彼は僕が持っていない言語化能力やトークスキルを全部持ってたんですよね。これまでは目標の人でしたが、これからは同じ舞台に立って戦う事になるので、リグゼ選手にだけは負けられないです。
NISE:
僕はAXIZのRUMOI選手かな。
たばた:
おぉ。強敵じゃん。
NISE:
まじで強い。彼はファーストシーズンが初めてなのにも関わらず、ほぼ負けなしという成績を残しています。最初から結果を出せるのはすごいことだと思うので、彼を目標にしてますね。
――プロリーグで注目してほしい部分を教えてください!
たばた:
僕は運がいいキャラクターで知られているみたいで、あまりプレイングに注目されてないと思うんですよね。でも、攻めたプレイには自信があるので注目してほしいです!
バーサ:
2Pickでは耐えて勝つスタイルなので、崩されにくい盤面作りに注目してもらいたいです。最近はロングゲームを否定されるようなカードが多いですが、そのカード対策もしっかりしているので、見ごたえがあると思います!
あとは、僕はバーサというキャラクターを売りにしたいと考えてます。今は真面目に話してますけど、舞台ではもう少し元気なバーサになるので楽しみにしててください(笑)。
カラクリ:
僕はとにかく完璧なプレイを目指しているので、神視点で見ているような完璧なプレイングに注目してほしいです!
NISE:
僕はびっくりするぐらい粘り強いので、簡単には負けません。どれだけ手札が弱くても耐えに耐えて逆転を狙うので、粘りのプレイングに注目してもらいたいな!
――現在のプロリーグの課題はなんだと考えていますか?
バーサ:
シャドバを知らない人が見ても、何も楽しめないところでしょうか。初心者でも楽しめるようなイベントにしていけば、もっと視聴者が増えていくと思いますね。
NISE:
プロ選手なので強いことが何よりも大事ですが、パフォーマンスなどがほとんどないので、観戦する層が限られている気がします。うちのバーサ選手のように、ユーモアがある選手が増えていけばより良くなると思います!
――最後に、プロリーグに向けて意気込みをお願いします。
カラクリ:
まずは1勝、目指せリーグ優勝を掲げてがんばります!
バーサ:
僕らはまだスタート地点に立っただけなので、これからの一戦一戦を大事にして、プロリーグ勝ち越しを狙います。 来年も、そのまた先もこのメンバーで戦えるようにがんばります。
NISE:
他のチームと比べて経験値では劣りますが、3位以内には必ず入れるようにがんばります! あとは、応援してくれる人が増えるほど責任感が生まれて、それが強さにつながると思っているので、応援してくれる人を増やせるような活動もしていきたいと思います。
たばた:
これまでのプロリーグで活躍している選手に負けないぐらい、福岡ソフトバンクホークス ゲーミングは強いメンバーで構成されてます。次のシーズンをしっかり勝ち越して、いいスタートを切りたいですね。
みなさんの期待に応えられるような試合をしていくので、応援をよろしくお願いします!
福岡ソフトバンクホークス ゲーミングのメンバーは、ただ勝つことだけではなく、現状のプロリーグの課題についても考えており、今後のプロリーグをけん引していく存在になる可能性を秘めている。
若さと熱意にあふれる、彼らのプロ選手としての活躍に期待したい。
写真・BUN
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