2020年WPL決勝リーグではケルパの対戦が熱い!勝率トップのVoidollにも注目

キズグチアロエ

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2019年に引き続いて開催されている「コンパス × WELLPLAYED LEAGUE」(以下、ウェルプレイドリーグ)season2は、すでに1st GATE予選を終え、3月に1st GATE決勝リーグの実施を控えている。

本稿では、2019年ウェルプレイドリーグの決勝リーグでのバトル分析結果と、2020年ウェルプレイドリーグの使用ヒーロー予想をお届けする。

2020年WPLでは予選トーナメントから戦略が重要に

ウェルプレイドリーグseason2は3つの予選(GATE)が開催され、各ブロックのBO3予選トーナメントを勝ち抜いた4チームが、そのGATEの決勝リーグに出場できる仕組みとなっている。

決勝リーグでは、2日間(Day1、Day2)に分けて実施されたバトルで獲得したポータルキーの総数を競うため、Day1で最下位のチームでもDay2で優勝も狙うことも可能だ。

そして、各GATEの順位によって獲得できるGATEポイントが、3rd GATEを終えた段階の上位10チームに、決勝大会であるLAST GATEへの出場権が与えられる。

事前に予選の対戦ステージが決定

2019年のウェルプレイドリーグでは、予選トーナメントの対戦ステージはランダム。特定のステージを想定したヒーロー編成ではなく、どんなステージにも対応が可能なヒーロー編成が安定して戦うことができた。

しかし、2020年ウェルプレイドリーグからは予選トーナメントの対戦ステージが事前に発表されているため、予選からステージに合ったヒーロー編成で挑む必要がある。

負けたチームが対戦ステージを選ぶ形式よりも作戦を考えやすいため、実力はもちろんのこと、いかに戦略を立てるかが予選トーナメント突破のカギとなる。

2019年WPL決勝リーグではVoidollが勝利に大きく絡む

ここからは、2019年ウェルプレイドリーグの決勝リーグでの使用ヒーローを分析した結果を考察する。使用回数や勝率などの基本的なデータに加えて、2020年ウェルプレイドリーグでも活躍が期待されるヒーローも紹介したい。

なお、集計範囲は1st GATEからLAST GATまでの各決勝リーグとする(いずれも2019年のデータ)。

Voidollの使用回数がダントツ!

決勝リーグで使用されたヒーローは31種類で、使用回数が10回を超えているのは12体のみ。その中でもVoidollのみ使用回数は54回とずば抜けており、多くの戦術に組み込めることがわかる。

ヒーローと使用回数

ヒーロー 回数
54
31
31
29
28
26
18
17
17
14
13
12
9
8
8
7
7
5
5
4
3
2
2
2
2
1
1
1
1
1
1

Voidollがこれほど多く決勝リーグで採用されている理由は、デッキタイプの広さにある。

ウェルプレイドリーグでは使用ヒーローは事前公開制となっているため、お互いのヒーロー編成が発表されてから決められるのはデッキとヒーローコスチュームのみ。

そこで、さまざまなカードを使いこなすことができ、扱えるデッキタイプの数が多く、敵チームのヒーロー編成に強く出れるデッキを構築しやすいVoidollが採用されたのだろう。

実際に決勝リーグで使用されたVoidollのデッキタイプは、大きく分けて以下の4タイプ。2020年ウェルプレイドリーグでも、いずれかのデッキタイプのVoidollが登場することになりそうだ。

近距離型

(左から)スバル、【デルミン】デビルミント始龍、機航師弾フルーク・ツォイク、創霊の加護タイオワ

unknownの会長希少種選手が、「妖華帝都ケルパーズの散歩道」で使用した近距離攻撃カードを多く採用した攻撃寄せのデッキ。攻撃力を一時的に極大アップさせる効果を持つ「創霊の加護タイオワ」を採用していることから、完全にキルを狙うデッキだ。

攻撃アップ中に「【デルミン】デビルミント始龍」をヒットさせてダウン状態にし、「機航師弾フルーク・ツォイク」(以下、フルーク)を当てればタンク以外のヒーローであれば倒すことができるだろう。

このほかにも、フルークと同じ効果を持つカードを2枚採用したり、ガードブレイク攻撃が可能な「反導砲カノーネ・ファイエル」をフルークと合わせて採用するデッキも存在している。

スタン型

(左から)雷霊の加護ワキンヤン、*絢爛ノ美* ボラ&アルヒコ&アペイロン、ジャック・オー、魂を司る聖天使ガブリエル

決勝リーグで多くのVoidoll使いが使用していた、「雷霊の加護ワキンヤン」と「*絢爛ノ美* ボラ&アルヒコ&アペイロン」の2枚のスタン攻撃カードを中心に戦うデッキ。

Voidollの高い機動力と素早いカード発動が魅力で、1枚目のスタン攻撃をヒットさせることができれば、2枚目のスタン攻撃も確定でヒットさせることができるため、広がりきっていないポータルキーであれば単独での奪還も可能となっている。

低いステータスでも戦いやすいデッキとなっているため、バトルアリーナでもよく使用されている。

ドア型

(左から)どこにでもいけるドア、機航師弾フルーク・ツォイク、帝皇機神ケーニヒ・イェーガー、魂を司る聖天使ガブリエル

食パントースターのとろさーもん選手が、「でらクランクストリート」で使用していたデッキ。

「どこにでもいけるドア」はさまざまな使い方ができるが、基本的には初動でワープして耐久および敵ヒーローの引きつけ、もしくは敵ヒーローが無防備にポータルキーを制圧したタイミングを狙ってワープをし、そのままフルークでポータルキーを奪う「後飛びドア」の2つになるだろう。

ポータルキーを奪うだけでなく守る必要もあるコンパスにおいて、ポータルキー間の距離が離れていても、上手く立ち回れば1人で2つのポータルキーの防衛を可能とするドアが、強いカードであることは言うまでもない。

支援型

(左から)【空駆ける歌姫】初音ミク、銀河防衛ロボUnidoll-2525、-蒼王宮-氷冠女王イデア=N=ユランブルク、*絢爛ノ美* ボラ&アルヒコ&アペイロン

コンパス大会で多く見かける支援型Voidoll。

主に味方の移動速度をアップさせる「【空駆ける歌姫】初音ミク」と、味方チーム全員のライフを60%回復する「銀河防衛ロボUnidoll-2525」、敵チーム全体のバフ効果をノックバックしつつ打ち消す「-蒼王宮-氷冠女王イデア=N=ユランブルク」の3枚がデッキに採用されることが多く、初動はリスポーン地点から近いポータルキーを確保する傾向にある。

デッキ内容はステージや選手によって1枚から2枚ほど異なるが、基本的に味方をサポートするカードが採用されることが多い。

味方チームの状態などを正確に把握する必要があるため、野良などでは使用するのが難しい大会向けのデッキとなっている。

VoidollがWPL最強ヒーローか

決勝リーグでの使用回数が10回を超えているヒーローを対象に、各ヒーローの勝率を分析した。

その結果各ロールのトップは、スプリンターがVoidoll、アタッカーが桜華忠臣、ガンナーがリリカ、タンクがグスタフハイドリヒという結果となった。

※同ヒーローのバトルは除く(例:両チームにVoidollが存在)

ヒーローと勝率

ヒーロー 勝率
66.67%
64.29%
61.11%
60.00%
60.00%
56.52%
53.85%
50.00%
46.67%
42.86%
38.10%
31.82%

ウェルプレイドリーグでは獲得ポータルキーの数を競うため、バトルの起点を作りやすく、逆転しやすい強力なヒーロースキル(以下、HS)を使えるヒーローが勝率上位に位置すると考えていた。

しかし、蓋を開けてみると勝率上位2ヒーローはHSがあまり強力ではないVoidollと桜華忠臣がランクイン。上位に位置すると予想していたルチアーノとディズィーは50%台と、やや控えめな勝率となった。

これについて考察したところ、ウェルプレイドリーグの特徴の1つでもある、使用ヒーローを事前に公開するルールが関係しているのではないかと考えた。

決勝リーグの大会配信が始まる30分前に使用ヒーローが公開されるため、その時点で敵チームにルチアーノやディズィーがいれば、HSゲージを吸収できるカードを採用したり、100%ダメージカットカードを優先的に採用したりなどの対策ができる。これによって、強力なHSを持つヒーローの勝率は伸び悩んだのではないだろうか。

ソーンは勝率は低いものの5-0勝利数はトップクラス

決勝リーグで5-0決着したのは、全60バトル中10バトル。戦ったヒーローと5-0を決めた回数は以下のとおり。

ヒーローと5-0勝利回数

ヒーロー 5-0勝利回数
7
4
4
2
2
2
2
1
1
1
1
1
1
1

使用率と勝率が高いVoidollが、5-0勝利数でもトップに輝いた。

ここで注目したいのが、勝率が30%台だったものの5-0回勝利数が2位のソーン=ユーリエフ! 同ヒーローマッチも含めても勝利数はわずか9回だが、このうちの4回で5-0勝利を収めている。

2020年WPLでもVoidollが活躍すると予想

2020年ウェルプレイドリーグではGATE数が1つ減ったものの、決勝リーグのルールには特に変更点がない。このことから、デッキタイプが読みにくく、ヒーロー編成に応じてデッキ内容を柔軟に変更できるVoidollが引き続き活躍するのではないかと予想できる。

また、今年からは新たに「かけだせ!じっぱか城」(以下、じっぱか)の使用が可能となっている。

このステージは「妖華帝都ケルパーズの散歩道」(以下、ケルパ)のように序盤から接敵する可能性が高いことに加えて、1陣目のポータルキーは攻め込まれる前に確保する必要がある。そのため、じっぱかでVoidollが登場した際は、1陣目を確保して守りつつ、攻め込む味方の援護をする支援型のデッキが活躍すると予想した。

でらクラとケルパ対策が勝利のカギを握る

ヒーローに加えて、2019年ウェルプレイドリーグの決勝リーグで使用されたステージも徹底分析! 使用回数から、5-0勝利の多いステージまでを紹介しよう。

使用回数トップはでらクラ!

繰り返しにはなるが、ウェルプレイドリーグは獲得したポータルキーの本数を競う。

そのため、ステージが2つに分かれていて、初動の動きが読まれにくく5-0を狙いやすいケルパでのバトルが、王道ステージの「でらクランクストリート」(以下、でらクラ)に次いで多い結果となった。

ステージと回数

ステージ 回数
でらクランクストリート 26
妖華帝都ケルパーズの散歩道 12
ちゅら島リゾート 8
立体交差のある風景 5
光と闇のライブステージ 4
東西たかさん広場 2
って~!つっぺる工事現場 2
けっこいスターパーク 1

新ステージのじっぱかは予選トーナメントで使用されているが、使用ヒーローを事前に公開してのバトルは決勝リーグが初となるので、どんな戦術や立ち回りが披露されるのかに期待したい。

5-0はケルパが最多!Voidoll・忠臣・ソーン編成が最強か?

決勝リーグで5-0決着した10バトルのうち、「妖華帝都ケルパーズの散歩道」(以下、ケルパ)でのバトルが半数を占めていた。そして、ケルパで5-0決着したうちの3回がVoidoll、桜華忠臣、ソーン=ユーリエフの構成であることがわかった。

ステージと5-0決着数

ステージ 5-0決着数
妖華帝都ケルパーズの散歩道 5
でらクランクストリート 3
ちゅら島リゾート 1
立体交差のある風景 1

Voidollは機動力の高さとカード発生の早さから個としての力が強く、「-蒼王宮-恩寵天使ソーン=ユーリエフ」などのライフを回復してリスポーン地点にワープし、加速を付与するカードを採用しやすいステージ構造になっているため、桜華忠臣も1人でのキルが可能になっている。

そしてガンナーのソーン=ユーリエフは、攻撃範囲が最長であることに加えて、ヒーローアクションや周囲攻撃で自分の身を守ることも可能なことから、味方の援護がなくとも戦えるガンナーと言えよう。このように、ケルパでは個々の性能が高いヒーローを採用することで5-0勝利を狙いやすいと分析。

2020年ウェルプレイドリーグでケルパが対戦ステージに選ばれた際は、ヒーロー相性やシナジーよりも各ヒーローの単体の強さを重視したヒーロー編成が多くなると予想する。


ウェルプレイドリーグseason2 1st GATEの決勝リーグは、3月7日(土)と3月14日(土)に実施が予定されている。

大会当日の20:00に、全バトルの対戦ステージと使用ヒーローがウェルプレイドリーグ公式Twitterで発表されるので、バトルが開始する前にチェックしておこう!

(C)NHN PlayArt Corp.
(C)DWANGO Co., Ltd.

記者プロフィール
キズグチアロエ
「#コンパス」にどっぷりハマり、「#コンパス」に人生を捧げると決めた、傷口だらけのアロエ。
「#コンパス」に携わるクリエイターたちと、仲良くなりたいフリーライター。
どんなヒーローでもそこそこ扱え、特定のヒーローというよりもヒーロー全員が好き。

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