ゲーミングPCブランド「G-Tune」がeスポーツを支援するワケ

Mako(WPJ編集部)

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長らくPCゲームユーザーに支持されているマウスコンピューターのゲーミングPCブランド「G-Tune」が、2019年1月で誕生15周年を迎えた。

eスポーツシーンにおいても、イベントへの機材提供やゲーミングチームへのスポンサードといった取り組みをしており、PCに詳しくない人でもG-Tuneのロゴを見たことがあるという人もいるだろう。

G-Tuneがいかにしてゲームファンのニーズに応えてきたのか。G-Tuneのマーケティングを担当する安田祐三郎氏に製品へのこだわりや15周年を記念したお得な情報を聞いてきた。

PCゲーム文化に合わせて誕生したG-Tune

――まずは、15周年おめでとうございます。G-Tuneが誕生した15年前というと、まだゲーミングPCがそれほど浸透していなかったのでは?

安田祐三郎氏(以下、安田):
そうですね。ゲーミングPCの販売をしているメーカーさんは弊社の他にもあったと思いますが、G-TuneのようにゲーミングPC専門ブランドは当時はあったかなかったか……、という時期だったかと思います。

その当時はMMORPGが日本で流行りだして、インターネットの通信環境も整ってきた頃でして、ハイスペックなPCの需要が伸びてきた時期でした。

インターネットカフェでプレイする方もいらっしゃいましたが、やはり時間的な制限がありましたし、自宅で長時間プレイされたいプレイヤーが多くいるはずだと推測していました。

――それでG-Tuneが生まれたわけですね。

安田:
はい。

もともと「Tune」というハイスペックPCブランドを展開していたのですが、購入された方の多くがゲームをプレイすることが目的だったんです。

であれば、正式にゲーム向けのブランドを作って強化していこうと舵を切りまして、G-Tuneとして新たに展開していくことになりました。

――「G」はゲーム(Game)のGですよね。「Tune」というネーミングはどういった由来があるのでしょうか?

安田:
いろいろな思いを込めているのですが、その一つが、ユーザーのみなさまにハイスペックなPCを提供するという意味合いも込めて、「tune up」(チューンアップ)の「tune」です。

――TuneからG-Tuneへとブランドを刷新したということで、製品のコンセプトや設計、マーケティングも変化があったのではないですか?

安田:
やはりゲームユーザーの方によろこんでいただきたいので、ゲームメーカー各社様にご協力いただいて、そのゲームが問題なく動作するかを認定していただいたゲーム推奨モデルの販売を強化していきました。

当時は今ほどPCが普及していなかったということもあり、敷居が高い印象を持っていたユーザーさまもいらっしゃったと思います。どのPCを買えばプレイしたいゲームがきちんと動くのかがわからないという状況だったわけです。

それを解決するため、「〇〇ゲーム推奨モデル」と明確にし、展開を行いました。

――それが功を奏してG-Tuneブランドが確立していったのですね。

安田:
ゲーム推奨モデルは大変ご高評いただいています。また、購入特典として各ゲームで特典アイテムが入手できるようにゲームメーカーさんにご協力いただきまして、そちらも好評でした。

また、ノートPCにもグラフィックカードを搭載することができるようになると、「NEXTGEAR-NOTE」シリーズというゲーミングノートPCも展開しました。近年は狭額縁ベゼルを採用するなど、ニーズに応じたものをどれだけ販売できるか、というところに注力しています。

近年は、ゲームイベントなどに機材協賛をすることが多いG-Tune。ゲーミングデスクトップ「LITTLEGEAR」はケースに取手がついており、イベント時に搬入や設置がしやすい設計になっている

また、近年はeスポーツを中心に、オフラインの場でゲームをプレイするイベントが増えていますよね。ゲーミングPCの製品展開と並行して、そういったイベントへの機材提供も実施しております。eスポーツ、ひいてはPCゲーム業界を盛り上げていくために、弊社でできる部分は力を入れていく思いでいます。

近年注力するeスポーツへの取り組み

――最近では、ゲーム推奨モデルに加え、プロゲーマーモデルも展開されていますね。

安田:
2016年から始まった施策です。例えば、GODSGARDENとコラボさせていただき、所属選手のおすすめモデルを提供しております。彼らの拠点であるゲーミングハウス「G-Tune 顔巣 秋葉原」のスポンサードといった取り組みもしています。

GODSGARDENの配信番組にお邪魔して、視聴しているゲーマーの方々にアンケートを取り、その結果を設計に取り入れています。例えば、ゲーミングPCというと、LEDでピカピカと光らせるのが好まれるのかと思いきや、実はシンプルなものを好む人が多い結果になったので、標準では光らせることはせず、BTOでLEDファンなどを選択可能な仕組みにしました。

ゲーマーの意見を取り入れて作られたケース「NEXTGEAR-MICRO」。シンプルな外見や前面のHDMIポート、熱源をなるべく分離させて配置できる内部構造など、派手さはないがゲーム用途にばっちり

底面吸気口のフィルターがマグネット式で取り外しができ、フィルターはそのまま水洗いできるというメンテナンス性も重視

プロゲーマーモデルは他にも、DetonatioN GamingやUnsold Stuff Gaming、AXIZといったチームの推奨モデルを用意しています。

――プロゲーマーが使用しても納得のPCだから、安心して購入できると。

安田:
実際にプロゲーマーモデルの売れ行きが好調という事実がありますので、ニーズは高まっていると分析しています。

加えて、家庭用ゲーム機でプレイされている方がPCへ移行するケースも増えてきているのを実感しています。最近はPCと家庭用のマルチプラットフォームで展開されるゲームが増えてきて、PCの方がより高い解像度でプレイできるなど、魅力的なのではないか、とみています。

――YouTubeなどで配信したいというプレイヤーもいるでしょうし、ユーザーのニーズが高まっているのはあるでしょうね。

安田:
だからこそ、プロゲーマーモデルという形でプロの人たちがどんなスペックのPCを使っているかわかりやすく伝えることが重要なんです。

PCに詳しくないという人は、プレイしたいゲームが決まっているのであればそのゲームの推奨モデル、あるいはそのタイトルをプレイしているプロゲーマー推奨モデルを選択していただくのがわかりやすいでしょう。

――確かに、それで迷わずにPC選びができそうですが、マウスコンピューターはBTO(※)メーカーですよね。BTOならではの購入のコツはありませんか?

※BTO(Build To Order):受注生産の意。パーツの種類やメモリーの容量などをカスタマイズして購入できる

安田:
パーツのカスタマイズをする際は、スペックが低いものからアップグレードしていくより、もともとハイスペック、もしくは中間くらいのスペックのものを購入いただいた方が、最終的な値段が安くなることが多いです。

基本構成が低スペックなPCから高性能なパーツを積み重ねていくのではなく、まずラインナップを見ていただいて、最終的にほしいスペックに近いモデルを見つけていただくのがおすすめの買い方になります。


去る3月9日(土)には、直営店G-Tune : Garage大阪店にて15周年記念イベントが開催され、Team:GODSGARDENの神園選手と対戦できる企画が開かれるなど、今年は15周年を記念したイベント、キャンペーンがさまざま予定されているとのこと。

特に、G-TuneのPCがお得に購入できるキャンペーンは毎月実施することを計画しているそうなので、新規購入や買い替えを検討の際は、ひとまず公式サイトを確認してみてほしい。

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記者プロフィール
Mako(WPJ編集部)
スマホゲームの攻略サイト、情報メディアを渡り歩いてウェルプレイドジャーナルに流れ着いた超絶新進気鋭の若手編集者。イベント取材では物販やコスプレイヤーに釘付けになりがち。

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