AVALON司令塔のねおんは的確な指示で荒野大会の勝利をもぎ取る

キズグチアロエ

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■前編記事

「勝ちパターンを作るべき」――AVALONねおん流荒野行動勝率アップの秘訣

AVALONの火力は勝ち筋を2倍にする

――ねおん選手が在籍しているチーム「AVALON」の強みを教えてください。

ねおん:
たくさんありますが、一番は火力が高いことですね。これまでに所属したチームでも見たことがないほど攻撃をヒットさせていますし、キルの量もすごいです。

しかも、大会中の通話ではうるさいぐらいに元気で、とても仲良く活動できていますね。特にメンバーの「ミニ毛」選手と「えら」選手がすごく元気で、常に何か喋っていると思います(笑)。

――すごく楽しそうです! メンバーを簡単に紹介していただけますか?

ねおん:
先ほど名前が出たミニ毛選手はAVALONの中で最も元気な方です。試合だと対複数戦が本当に強い選手でして、単身で強いポジションを確保しに戦場に突っ込むのですが、そのポジションに敵が複数人いても勝ってポジションを奪ってきちゃうんですよね。1対3はもちろんのこと、1対4の人数不利をも覆す実力の持ち主です。

でも、ミニ毛選手には面白いところもあります。普段はめちゃくちゃお喋りなのに、敵と交戦しているときは無言になるんです。彼の無言はガチで戦っているよという合図なので、容易に彼の戦況を把握することができますね(笑)。

次にえら選手ですが、持ち前の元気さはミニ毛選手に乗っかる形で発揮されています。ですので、ミニ毛選手がはしゃいでいると、えら選手もはしゃいでます。

彼は近距離も遠距離も強い万能型なので、安心感がすごいですね。あと、ちょっと性格が僕に似てると思います(笑)。

――といいますと?

ねおん:
僕は日によってテンションが変わるタイプの人間なので、テンションが高いときはミニ毛選手に負けないぐらい元気ですが、テンションが低いときは無言レベルで静かです。えら選手も、ちょっとこういう部分があるかなと(笑)。

続いて「奏」選手ですが、プレイはめちゃくちゃ安定していて、車から身を乗り出して撃つテクニックは荒野行動のプレイヤーの中で一番だと思っています。チームでいきすぎた発言や行動があればすぐに止めてくれるので、チームのストッパー役でもありますね!

最後に「るあ」選手です。彼はAVALONの中ではいじられキャラで、かわいい系のキャラでもありますね。ミニ毛選手とえら選手によくいじられてて、たまに言い返してワイワイしてます(笑)。

でも、実力は確かな選手です。

――どの選手も実力は申し分ないんですね。一緒に戦ってみて、どうでしたか?

ねおん:
これまで所属していたチームが弱いというわけではないですが、AVALONの僕以外のメンバーは安定して大量のキルを稼げるので、司令塔である僕からすると勝ち筋を増やしてくれているんですよね。

ですので、司令塔としてもいろんな勝ち方を考えられて楽しいです。これまで所属していたチームと比べると、2倍ぐらい勝ち筋が増えましたね。

――2倍はすごいですね。今後もAVALONでは、大会出場をメインに活動されていきますか?

ねおん:
もちろんです! 僕は他のメンバーと比べて火力が控えめですので、司令塔としての役割はもちろん、キルもたくさん稼げるようにがんばります。

あと、今後はYouTubeのチャンネル登録者数を伸ばしていきたいと考えています。僕が有名になればAVALONの知名度アップにも貢献できると思いますし、荒野行動以外にも手を伸ばしていきたいですね。

具体的には、荒野行動ですと司令塔である僕の考えを伝える指南動画、あとは顔出しをするYouTuberとしての活動を視野に入れています!

動画をアップした際は、ぜひよろしくお願いします。

司令塔はメンバーから意見を聞く力も必要

――ねおん選手はAVALONの司令塔として活躍中ですが、チーム発足時のメンバーではありませんでした。ねおん選手が入る前のAVALONはどんなチームに見えていましたか?

ねおん:
撃ち合いでは負けないチームだと思っていましたが、あと一歩のところで1位になれていないイメージもありました。チームの司令塔がもっと選手を活かせる立ち回りを考えることができれば、最強格のチームになると思いましたね。

実際に僕が仮入隊をしたときは、1日にゲリラ大会を8回も優勝することができて、やはりAVALONには司令塔が足りていなかったと確信しました。

――司令塔は具体的にどんな役割があるんでしょうか?

ねおん:
どうすれば勝てるかをチームの中で一番考えないといけないですね。そして、自分の考えとメンバーの考えを活用して勝利を目指します。

司令塔だけが立ち回りを考えて指示をするチームもあると思うんですが、このやり方だと1人の脳で4人を動かすことになるので、とても大変で効率が悪いんですよ。ですので、各メンバーも意見を持って、司令塔に伝える必要があると思っています。その上で、司令塔が立ち回りを1つに絞ってチームに指示を出します。

こうすることで、自分が見えてなかった作戦をメンバーから教えてもらえるかもしれないですし、それぞれが考えることで作戦を指示したときの精度も増して、結果的に勝ちやすくなるんです。

――メンバーからの意見も重要だということですね。これまでの大会で、司令塔として一番活躍できた試合は覚えていますか?

ねおん:
具体的な試合内容は覚えていないんですが、以前に負けてしまったシチュエーションを想定して、こうすれば勝てるという作戦を頭に入れて挑んだ大会で、まさにそのシチュエーションと近い状況で戦うことになった試合は記憶に残っていますね。

用意していた作戦で気持ちよく勝つことができて、自分のやっていたことが結果として形に出たので、すごく成長を感じられました。

――チームの司令塔にはどんな能力が求められますか?

ねおん:
考えていることを的確に指示できる力ですね。これが上手くできないと、自分の考えが伝わらずチームの混乱を招きます。また、メンバーからの意見を聞く力も必要ですね。

まとめると、司令塔は謙虚な姿勢でメンバーから意見をもらい、上手く噛み砕いてメンバーに指示を出し、チームを安心させてあげられる能力が必要だと考えています。

逆に、自分の考えが正しいと思っていて、その考えを押し付けてしまう人は司令塔として半人前だと思いますね。

ただ、これらを上手くこなせる人は本当に少ないと思います。火力を出せる人はたくさんいるので、あとは司令塔が増えれば大会レベルも向上すると思いますね。

――と言うことは、司令塔の需要があるということなんですね。これから目指す人も増えてくると思うので、何かアドバイスをお願いできますか?

ねおん:
司令塔はチームの勝敗を握っていると言っても過言ではないので、負けてしまったときに落ち込んでしまうかもしれません。でも、落ち込んでいては何も始まらないので、負けたとしても気負わず、どんどん挑戦してみてください!

大会数だけでなく出場者も増えている荒野大会

――ねおん選手は荒野行動大会の盛り上がりについて、どうお考えですか?

ねおん:
僕は2年以上荒野行動をプレイしてきましたが、2019年から公式大会がかなり盛り上がっていると感じています。

昨年に実施された「荒野Championship-元年の戦い- 荒野王者決定戦」に出場した際には観客の盛り上がりもすごかったですし、配信の同時接続数もさることながら、配信アーカイブの再生回数も400万回を超えています。

非公式大会も開催数が増えているように感じますし、出場しているプレイヤーも増えていると思いますね。

――ねおん選手は今後どんな大会が増えてほしいと考えていますか?

ねおん:
誰でも参加できるオンラインの大会が増えてほしいです。「誰でも参加できる」点が重要で、これまで無名だったチームでも、メンバー入れ替えや練習の成果で強豪チームレベルの強さになることがあるんですよ。このようなチームにも、チャンスを与えてほしいですね。

実際に誰でも参加ができる「荒野High League」では、あまり注目されていなかった「BO」というチームが上位に食い込んでいます。

――オフライン大会に限定すると、いかがですか?

ねおん:
オフライン大会は、増やすよりも先に改善してほしいですね。これはゲーム内のバグなどではなく、オフライン会場の環境についてです。

昨年実施された「荒野Championship-元年の戦い- 荒野王者決定戦」がわかりやすい例なんですが、選手が座る席は観客席側から見て、ハの字のように2つに分けて配置されていて、選手席の間の奥に大きなスクリーンがあるんですよ。

これ自体は別に問題ないのですが、試合中に試合の様子がが流されているスクリーンを見てはいけないというルールがあったので、自分よりスクリーン側にいる選手とコミュニケーションを取ることができませんでした。

さらに、スクリーンに背を向けるように座る必要があったので、機材などが置いてある台に向かってではなく、観客側に向かってプレイをしていました。プレイ端末を宙に浮かせてプレイする必要があるので、普段どおりのプレイができなかった選手もいると思います。試合を見ていた人からは、ちょっとおかしく見えていたかもしれませんね(笑)。

また、倒されてしまうと端末を所定の位置に置くというルールもあったので、司令塔なのに残ったメンバーの様子を見て指示を出すことができません。これによって、司令塔を失ったチームはかなり苦戦を強いられたと思います。

――普段とは環境が大きく異なっていたんですね。

ねおん:
そうですね。でも、その分ステージでしか味わえない面白さはありましたよ。

そして、これは選手各人の問題ではありますが、序盤に倒されてしまうとプレイ端末を置く必要があり、試合の様子も見ることができないので、手持無沙汰になって寝ている選手がいました。

せっかくの大舞台で何をしているんだという気持ちにもなりましたが、このような事態にならないためにも、もう少し選手のことを配慮してもらえるとうれしいですね。今後もオフライン大会は実施されていくと思いますし、がんばって出場したいと思っているので、改善されることに期待しています。

――最後にファンにひと言お願いします。

ねおん:
いつも僕のことを応援してくれているファンのみなさんに、普段からかなり支えられています。本当にありがとうございます。

これからは荒野行動だけでなく、YouTube、オフラインイベントにも力を入れていきたいと考えています。もし、お近くで僕と会えるようなイベントが開催されたときは、ぜひ足を運んでいただけるとうれしいです。

これからも応援よろしくお願いします!


チームの司令塔として大会に出場しているねおん選手は、過去に出場した大会の改善点を、荒野行動の大会がより盛り上がるために、よりeスポーツタイトルとして発展していくためにと具体的に挙げてくれた。

今後もねおん選手のプレイヤーとしての活動だけでなく、荒野行動の盛り上げの一翼を担っているかのような視点にも注目していきたい。

写真・大塚まり

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ゲーミングハウス生活を始めて生活リズムが改善されたAVALONのねおん選手は、中学生時代はテニスの部活動に全力を注ぎ、ゲームとはほぼ無縁の生活を送っていたと語ります。現在、チーム所属プレイヤーとして生活をしている事実に、人生はどうなるか本当にわからないと心境を明かした。

記者プロフィール
キズグチアロエ
「#コンパス」にどっぷりハマり、「#コンパス」に人生を捧げると決めた、傷口だらけのアロエ。
「#コンパス」に携わるクリエイターたちと、仲良くなりたいフリーライター。
どんなヒーローでもそこそこ扱え、特定のヒーローというよりもヒーロー全員が好き。

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