シャドバプロのマサヤは周りを頼ることで名古屋OJAメンバーをサポート

キズグチアロエ

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■前編記事

「ファンに謝るべきではない」――名古屋OJAベビースターマサヤのシャドバプロ思考

キャプテンでありながら縁の下の力持ちでもあるマサヤ

――Shadowverse(以下、シャドバ)の「RAGE Shadowverse Pro League」(以下、プロリーグ)で戦う選手の紹介動画で、マサヤ選手は何かをやり始めると熱中してしまう性格だと話していました。

マサヤ:
僕はゲームに関しては好奇心旺盛で、何でもとにかくプレイしてしまいます。例えば、スマブラやスプラトゥーン、シャドバ以外のカードゲームなどが当てはまります。

しかも、一度プレイしたゲームは大会でも少しは勝てるレベルになるまでやり込んでしまうんです。せっかく始めたのだから、大会で優勝を目指そうというスタンスですね。

これはシャドバの公式番組である「木曜日のシャドウバース」でも披露したルービックキューブも同じで、僕はタイムアタックを意識して競技的に取り組んでいます。

あとは、アニメも大好きですね。これまでで1万話ぐらいは見ていると思います。

――主にゲームへの取り組み方で、自身の熱中してしまう性格が判明したということですね。

マサヤ:
そうなります。僕の配信を見てくれている人ならわかるんですが、シャドバ以外の話にもなることがあって、その多くがアニメの話です。ほとんどのアニメを見ていると言っても過言ではないので、どのタイトルの話題でも拾えるぐらい受け皿が広いですよ(笑)。

あと、「EVO Japan2020」の「ストリートファイターV」部門で優勝したナウマン選手と会う機会があって、僕もストリートファイターVをかじっていたこともあり、かなり話が盛り上がりました。

このように、シャドバ以外のゲーマーとの交流を僕は得意としています。シャドバのプロ選手は、ゲームはシャドバしかやらないという人が多いので、僕は珍しいタイプの選手だとも思います。

――自身の性格が語られていた動画では、もともと主導するような性格ではないとも話されていました。しかし、現在は名古屋OJAベビースターのキャプテンとして活躍されています。これにはどんな理由が?

マサヤ:
僕は高校に入学した際にサッカー部に入部しようと考えていたのですが、過去の部員による不祥事で廃部になっていました。ですが、サッカー部に入りたいと考えている生徒はたくさんいたので、顧問をしてくれる先生を見つけて、部員希望者の署名を集めて再活動の許可をもらう運動を実施しました。

無事にサッカー部の再活動が認められたのですが、この活動をなぜか僕が主導になって行っていたので、その流れでサッカー部の部長になってしまいました(笑)。

このことがきっかけで、好きなことであれば主導することもできるんだと気づけました。ですので、現在は名古屋OJAベビースターのキャプテンとしての活動も問題なくできています。ただ、僕の性格の根っこの部分はキャプテン向きではなく、むしろ縁の下の力持ちのようなサポート向きですよ。

――プロリーグ選手紹介動画で、ドラムを叩きながら性格はサポート向きだとおっしゃっていましたね!

マサヤ:
よく見てますね(笑)。

実は、AXIZのRob選手がギター、よしもとLibalentのSurre選手がピアノのシャドバンドを結成しようという話を以前からしているんですが、まだ実行に移せてないです。木曜日のシャドウバースで何かできないかなと思ってます!

バンド名は、Rob選手もSurre選手もガッチリ体型なので、発動時にゴーレムを2体召喚するスペルカード名でもある「大召喚」でいきます(笑)。

ネクロマンサーデッキへの苦手意識払拭が課題

――シャドバとの出会いを教えてください。

マサヤ:
高校生のときに友人がシャドバにハマっていたのを見て、僕もシャドバをプレイするようになりました。

その友人はシャドバを競技的に取り組んでいたので、大会にもよく出場していました。友人と合わせる形で僕もシャドバ大会に出場するようになったので、彼がいなければ僕はプロ選手になっていないかもしれませんね。

ゲーム内ランクでいうと、当時の最高ランクであるマスターランクになってから大会に出場するようになりました。

――ゲーム内ランクを上げなくても大会に出場することはできると思いますが、何かこだわりがあったんでしょうか。

マサヤ:
ゲーム内で少なくとも最高ランクにはなっておかないと、大会に出場しても勝てないと考えていたんですよね。これには根拠があって、マスターランクになるまでは強いデッキをなんとなく使用していたんですが、マスターランクになってからは自分の得意なデッキ(クラス)がわかるようになりました。

それからは僕の代名詞でもあるウィッチを使い続けて、現在の勝利数は10,000回を超えています。当時流行っていた超越ウィッチだけでも、4,000勝はしましたね。

また、マスターランクになると同時に苦手なデッキが判明した上に、デッキのアレンジも行うようになりました。

――具体的には?

マサヤ:
今でも苦手意識があるのはネクロマンサーですね。プロリーグ19-20 2ndのシーズン終盤では妖怪ネクロマンサーが強いとされていましたが、苦手意識が払拭できず可能であれば使用したくないという気持ちでいました。

デッキのアレンジについては、僕が独自に考えたウィッチのデッキを使って、友人が「RAGE Shadowverse」のファイナリスト入りを果たしています。僕の考えが間違っていないことの証明になったので、この報告を聞いたときはとてもうれしかったです!

――しかし、プロ選手ともなるとデッキの選り好みをしていられないのでは。

マサヤ:
そのとおりです。

これがプロ選手と一般プレイヤーの大きな違いだと思っていて、どれだけ苦手なデッキでもプロ選手である以上、使用せざるを得ない場面が訪れます。現在はどれだけ苦手でもある程度まで使いこなせるようにしていますが、プロ選手になった当初は苦しかったですね。

その分、個人配信ではひたすらウィッチを使ってますよ(笑)。

――デッキの苦手意識を無くすことが、今後の課題なのでしょうか?

マサヤ:
課題としていることの1つに、デッキへの苦手意識の払拭はありますね。ウィッチに関してはプロリーグで戦う選手の中で一番使いこなせる自信があるので、あとはネクロマンサーなどのデッキを上手く扱えるように練習をして、万能なプレイヤーを目指してがんばりたいです。

技術面以外なら、もっと自分に自信を持てるようになりたいです。建前の自信はあるんですが、本質的な自信は正直ないんですよね。これは、プレイに自信がつけば自然と発言や行動にも自信が持てると思うので、まずは技術面の課題を解決して、みんなから認められるようにがんばりたいと思います!

誰かを頼れるのがマサヤの強み

――名古屋OJAベビースターのキャプテンとして、意識していることはありますか?

マサヤ:
作戦などを話し合うミーティングで、無駄な時間が生まれないように意識しています。

議題から話が逸れてしまうのは仕方ないですが、できるだけ最小限に止められるように、いざというときは「話が逸れているから、それぐらいにしておこう」とズバッと言うようにしています。ただ、これは注意した日にしか効果がないので、もっと工夫は必要ですね。

あと、チームメイトが困っているときは、できるだけ早くメンタルコーチなどに頼るようにしています。

――メンバーが困っているときに、ご自身で何かされるというわけではないんですね。

マサヤ:
僕ができるのは声かけぐらいですし、専門の人がサポートしたほうが本人も助かりますからね。

自分で言うのもなんですが、僕は何も取り得が無いことが特徴だと思っています。ですので、メンバーが困っていたらすぐにメンタルコーチを呼ぶ、チームのことで困ったら監督やコーチにすぐに相談するなど、できるだけ周りにいる人を頼ってチームメンバーを助けるようにしています。

――名古屋OJAベビースターには、メイン選手4人に加えてユース選手が在籍しています。ミーティングなどで話をまとめるのが大変ではないでしょうか?

マサヤ:
人数が4人から5人に増えている分、いろんな意見が出るので確かにまとめるのは大変です。ですが、まっつ選手には不思議な力があって、彼の意見を聞くと他の選手が「まっつがいうなら、そうかもしれない」と検討や検証を始めるんです。ですので、まとめるのにそこまで苦労したという経験はありませんね。

まっつ選手はメインメンバーに信頼されていますし、ユース選手とはいえ名古屋OJAベビースターに必要なかけがえのない存在です!

――それぞれのメンバーの役割を教えてください。

マサヤ:
2Pick担当のさに選手は、名古屋OJAベビースターの参謀ですね。彼の作戦なしに勝利は掴めません。次にプロリーグ19-20 2ndから新たにメンバー入りをした隼人選手ですが、彼はチームの中でも明るい性格をしていて、ムードメーカー的な存在です。

そしてぼーいん選手は、みんなのお兄さん的な立ち位置ですね。かなり面倒見がよくて、世話焼きです。まっつ選手は、いざというときに頼りになる切り札的な存在ですね。天才的なプレイを見せてくれますが、チームでは末っ子のように可愛がられています。(笑)。

あとは自己紹介になってしまいますが、僕はチームの潤滑剤のような役割を果たしていると思います。メンバーが最大パフォーマンスを発揮できるように動き回っています!

――ファンからは、名古屋OJAベビースターはどのようなチームだと思われていますか?

マサヤ:
すごく仲がいいチームだとは言われますね。これにはすごく満足していて、僕が目指すチーム像そのものなので、今後も結束力を高めていきたいと思います。

――最後に、ファンにひと言お願いします。

マサヤ:
プロリーグ19-20の個人成績は不甲斐ない結果になってしまったので、次のシーズンこそはファンのみなさんにかっこいいところを見せられるように練習します! また、試合以外でもみなさんを満足させられるような選手にもなりたいと思っているので、期待してください。

そして、次こそはシーズンファイナルで優勝できるようにがんばりますので、引き続き応援よろしくお願いします!


名古屋OJAベビースターをキャプテンとしてチームを引っ張るだけでなく、メンバーの特徴を掴んで円滑にミーティングを進めるマサヤ選手。マサヤ選手は個人成績こそ振るわないものの、名古屋OJAベビースターにとっては欠かせない選手であることは違いないだろう。

プロリーグの新たなシーズンが開始されるまでは、選手にとってオフシーズンとなる。この間にマサヤ選手がどんな成長を遂げるのか、今から楽しみで仕方がない。

写真・BUN

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「ファンに謝るべきではない」――名古屋OJAベビースターマサヤのシャドバプロ思考

「RAGE Shadowverse Pro League」に参戦している名古屋OJAベビースターキャプテンをのマサヤ選手は、強さだけでなくアイドル性もあるプロ選手を目指す。さらに、プロリーグ全体に明るいイメージを持たせるという野望も抱いている。

記者プロフィール
キズグチアロエ
「#コンパス」にどっぷりハマり、「#コンパス」に人生を捧げると決めた、傷口だらけのアロエ。
「#コンパス」に携わるクリエイターたちと、仲良くなりたいフリーライター。
どんなヒーローでもそこそこ扱え、特定のヒーローというよりもヒーロー全員が好き。

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