「ゲームの楽しみ方が増える」――さわちゃんが語るeスポーツの魅力

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■前編記事
さわちゃんは前向き100%ではない!?
――さわちゃん選手のTwitterでは、Shadowverse(以下、シャドバ)とポケモンのことが多く発信されていました。他にはどんな趣味がありますか?
さわちゃん:
なんか見られているのが恥ずかしいですね(笑)。
その2つ以外だと、高校3年間は「遊☆戯☆王オフィシャルカードゲーム」(以下、遊戯王)と、部活で将棋をしていました。
でも、大学生になって環境が変わってからは、遊戯王を辞めてシャドバをプレイするようになりました。最近はボードゲームで遊ぶこともあります。
――シャドバプレイヤーにおける将棋の経験者率が高いと感じます。
さわちゃん:
かなり高いですよね。きっと頭を使うゲームが好きなんだと思います。シャドバプレイヤーが将棋経験者なのはあるある話ですので(笑)。
でも、頭を使うゲームが好きでも勉強はあまり得意ではなかったんですよね。椅子に座って勉強するのが苦手でしたので、受験期間も家だと合計で24時間も机と向き合ってないと思います。
――学校だとどんなキャラなんでしょうか?
さわちゃん:
割とおとなしい方だと思います。RAGEの紹介では「前向き100%」や「爽やか」で推してもらえましたが、実はそうでもないんですよね。
友だちに爽やかだなんて言われたことがないですし、学校では眼鏡とマスクを付けてひっそりとしています。髪の毛とかも普段は適当ですし……なんで爽やかさで推されているんだろう(笑)。
――でも、笑顔とかはすごく爽やかだと思いますよ。
さわちゃん:
そうなんですかね……。ゲームとかの通話でもそこまで明るいわけじゃないですし、Twitterなどの投稿で顔文字や絵文字を使えないので、怒ってるように見えていないか心配なんですよね。実際はまったく怒ってないので、勘違いしないでほしいです(笑)。
クイーンズカップでも学びを得る
――シャドバをプレイしたのは大学生の頃とのことでしたが、プレイしたきっかけは?
さわちゃん:
遊戯王に3年間ハマるぐらいなので、カードゲームが大好きなんですよ。でも、大学生活が始まって環境が変わったので、オンラインでいつでも対戦ができて、友だちもプレイしていたシャドバをプレイし始めました。
確か、リリースされてすぐのことだったと思います。
――さわちゃん選手が出場したRAGEの会場では女性限定大会の「Shadowverse Queen’s Cup 2019 Winter」(以下、クイーンズカップ)が開催されていました。決勝ラウンドの様子は配信されましたが、視聴しましたか?
さわちゃん:
最初から見てました。いくつかプレイミスはあったものの、RAGEの決勝戦と言われても分からないぐらいレベルの高い大会だと感じましたね。
特にすごいと思ったのが、準決勝戦のにゃー選手とのり選手の対戦です。にゃー選手が5ターン目に「ナテラの大樹」をしっかり3枚割って、6ターン目に「母なる君」の効果を使えるように準備していて、僕も勉強になりました。
女王になった将輝星選手はカードゲーム「デュエルマスターズ」の有名チームにも入っていますし、カードゲーム慣れしていてプレイも上手いなと感じました。今後も大会で活躍が期待できると思うので戦うのが楽しみです。
――シャドバはカードゲームなので、ある程度の運要素もあると思います。さわちゃん選手は運と実力の比率はどう考えていますか?
さわちゃん:
僕は運が30%から40%、プレイングなどの実力が60%から70%だと考えています。
この質問で思い出したのですが、以前にLINEで友だちから「シャドバは運ゲー」と言われたことがありましたね(笑)。
――それには何と返事をしたんでしょうか?
さわちゃん:
相手が望んでいる答えは「そうだね、運ゲーだよ」じゃないですか。でも、それを自分の口から言うのは抵抗がありました。確かにカードゲームは運の要素もあるんですけど、プレイヤーによって運とプレイングの割合は違うと思います。
ですので、どう答えればいいのかわからず反応に困りましたね。
――さわちゃん選手のプレイングの課題はありますか?
さわちゃん:
間違えたプレイをしてしまうと、その後ずるずるとミスを連発してしまうのは改善したいですね。でも、逆に調子がよくても変なプレイをしてしまうので、自分のテンションや気持ちを落ち着かせられるようにしていきたいです(笑)。
実況解説者がいるから大会観戦を楽しめる
――シャドバはeスポーツタイトルとしても注目を集めています。さわちゃん選手は、eスポーツに対してどんなイメージを持っていますか?
さわちゃん:
ゲームの楽しみ方が1つ増えるイメージです。
僕は前回のRAGEに出場することができなくて、シャドバもすぐにグランドマスターになってしまったので、「伝説対決 -Arena of Valor-」(以下、伝説対決)というMOBA系のゲームを始めたんです。最初はそこまでやり込むつもりはなかったんですが、いつの間にかハマってしまい3ヵ月も夢中になってプレイしていました。
そこでたまたま開催されていた伝説対決の大会を視聴していたんですが、Unsold Stuff Gamingに所属しているMai選手のプレイングに見惚れてしまって、一気にファンになったんです。そこまで伝説対決の実力があったわけではない僕でも、ハイレベルな大会を楽しむことができるのは魅力だと思いますね。
――出場だけでなく、観戦するのも面白いと。
さわちゃん:
出場するのはもちろん楽しいんですが、観戦はまた違った楽しさがあると思います。でも、あまり詳しくなくても楽しめるのは解説をしてくれたり、盛り上がるポイントを教えてくれる実況解説者がいるからだと思いますね。
ですので、初心者にもわかりやすくシャドバ大会の解説をしてくれている、友田一貴さんをすごく尊敬しています。
ただ、初めて見る人にとってはまだまだハードルは高いのかなとも感じています。実際に僕の母親にシャドバ大会の配信を見てもらったんですが、何をどうすれば勝ちなのかがわかっていなかったので、試合の最初に簡単な勝敗条件などの説明があると、もっとeスポーツとして盛り上がっていくんじゃないかなと感じました。
――大会に足を運んだことがない人にアドバイスをお願いします。
さわちゃん:
勝ちたい意欲がある人や世界大会に興味がある人、大会の雰囲気を味わいたい人はぜひ足を運んでみてほしいですね。一度出場すれば、きっとまた出場したくなると思います。
僕は初めてのRAGEは1人で出場したんですが、もし1人が不安を出場を迷っているのなら、周りにいるシャドバプレイヤーを誘うか、SNSなどで募集されているシャドバのチームに加入して、そこのメンバーとオフ会ついでに出場するのがおすすめです。
そして、RAGEファイナリストの選手紹介PVを視聴するとわかるんですが、「軽い気持ちで出場してファイナリストになれた」というプレイヤーもいるんです。ですので、思い切って出場したらファイナリストになれるかもしれないですよ!
RAGEでは準優勝以上の成績を収めると、世界大会「Shadowverse World Grand Prix 2019」に出場することができますし、腕に自信がある人は世界大会出場を目指してがんばってほしいですね。
――シャドバ大会の面白さは何だと考えていますか?
さわちゃん:
僕はシャドバの楽しさは勝負に勝つことだと考えているんですが、これは大会でも同じことが言えると思います。数千人が参加する大規模な大会で勝ち進むことができたり、プレイオフトーナメントに進んだり、ファイナリストになれたときの達成感はたまりません。
しかも、シャドバ大会は基本的に参加費が無料ですので、学生でも参加しやすいのが魅力だと思います。にも関わらず、賞金がRAGE優勝で400万円、世界大会優勝で2019年だと1億1,000万円と決して少なくはありませんし、挑戦して損はないと思いますね。
また、大会に出場するだけではなく、所属しているチームやSNS上のシャドバ仲間とのオフ会としても利用されているので、楽しみ方はたくさんあると思います。僕の場合ですと、大会の緊張感を味わうのが好きなので積極的に出場しています。
――最後にファンにひと言お願いします。
さわちゃん:
RAGEではかなり波に乗れていて、現在もまだ波の勢いは衰えていないと思うので、このまま世界大会でも優勝を目指してがんばりたいと思います。ぜひ、応援よろしくお願いします!
プレイだけでなく、大会観戦からも学びを得るさわちゃん選手。GRAND FINALSでも素晴らしいプレイを披露してくれたが、世界大会ではまた新たな強さを見せてくれるだろう。
世界大会であるWGP2019のDay1は、2019年12月25日(水)に実施される。2代目となる世界王者の誕生をその目で見届けよう!
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写真・BUN
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