シャドバ2代目女王rukaが語る大会配信卓に潜む魔物の存在

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2019年11月23日に、Shadowverse(以下、シャドバ)の世界大会出場をかけた決勝大会「RAGE Shadowverse 2019 Winter GRAND FINALS」が幕張メッセで実際される。
さらに、このイベントでは第3回目の女性限定大会「Shadowverse Queen’s Cup 2019 Winter」(以下、クイーンズカップ)が実施される予定だ。
本稿では、第2回クイーンズカップで優勝し女王の座に輝いたruka選手から聞いた、ruka選手のシャドバとの出会いから、女王になれた秘訣までを紹介する。
もこうの動画でシャドバを知ったruka
――最初に、カードゲームに興味を持ったきっかけを教えてください。
ruka:
私は小学生のときに、弟がハマっていた「遊☆戯☆王」の対戦相手をさせられていました。好きな絵柄のカードを使って遊ぶ程度でしたが、そのころからカードゲームに興味はあったと思います。
でも、あまり魅力を感じられなくてすぐに飽きてしまったんですよね。周りにカードゲームをしていた女の子がいなかったのも、飽きてしまった1つの原因かもしれないです。
――周りの女の子と同じゲームはプレイしなかったんですか?
ruka:
周りの子は「どうぶつの森」とかをやってたんですけど、私はスクウェア・エニックスが出してるサガシリーズのほうが好きだったので、一緒のゲームをしていないというか、好きなゲームの種類が合いませんでした。
私の遊びの趣味が男の子寄りだったのかもしれないですね(笑)。
――シャドバとの出会いを教えていただけますか。
ruka:
もこうさんがYouTubeに投稿している、シャドバに登場するフォロワーの「クイックブレイダー」が画面から失踪してしまう動画を見て知りました(笑)。
そのまま何となくインストールしただけで、シャドバにめり込むつもりはなかったんですが、当時最強と言われていた「ケルベロス」というカードを手にしてしまって、そこからずぶずぶと沼にハマっていきました。
――でも、カードゲームには魅力を感じられなくて飽きてしまったんですよね。なぜ、シャドバは飽きなかったんでしょうか?
ruka:
シャドバよりも前に遊んだカードゲームにはあまり魅力を感じなかったんですけど、シャドバは1人でも遊べる点と、ルールがわかりやすい点がすごく魅力に感じたんですよね。
あとは、3ヵ月に一度ゲーム内環境がガラッと変わるんですが、リアルのカードゲームだとその度にカードを買うお金が必要じゃないですか。でも、シャドバはある程度ゲーム内通貨を持っていればカードを生成することができるので、あまりお金がかからない点も魅力なんです。
これまでプレイしてきたカードゲームない魅力がシャドバにはあったので、飽きずに遊べたんだと思います!
――では、あまり課金はされてないんですね。
ruka:
いや、してます(笑)。
リーダーとして使えるスキンが付属する限定イラストのカードがあるんですが、これがパックから0.03%の確率でしか排出されないので、なかなか入手することが難しいんですよ。
そして、これは自慢なので聞いてほしいんですが、2019年9月末に登場した「森羅咆哮」までのパックから入手できるスキンは全部で18種類あるんですが、なんとそのうちの15種類を所持しています。これ、すごくないですか(笑)。
――スキンへの愛を感じますね。スキン集めにハマっているんでしょうか?
ruka:
なぜかはわからないんですが、スキンに対する執着みたいなものがあるんですよね。無料で配布されたパックを引いても出なかったら課金しちゃいますし、どうしても欲しい場合は出るまで課金して引いてますね。
「十禍絶傑」で登場したカシオペア以外は財布を苦しめられることなく入手することができたので、運はいいのかなと思います(笑)。
Wonderland Dreams環境が苦手でシャドバ引退
――ruka選手はどんなデッキが好みなんでしょうか?
ruka:
クラスで言うとビショップが好きなんですが、その中でも天狐ビショップが大好きで愛用してました。
私はカードゲームにがっつりハマってきたわけではないので、カードゲームで重要と言われている盤面の取り合いがあまり得意ではないんですよね。ですので、アミュレットのさまざまな能力を使って戦うビショップのデッキが大好きなんです。
――天狐ビショップだと、速攻で勝負を決めるアグロデッキが流行っているときは、かなり勝つのが難しそうですね……。
ruka:
そうなんです。「Wonderland Dreams」のカードが登場したときは、アグロデッキが強すぎて、先行を取られて理想的なムーブをされたらほぼ負けみたいな環境だったんですよ。
私が好きなコントロールデッキで対処できないアグロデッキが流行りすぎてしまって、さすがに心が折れて引退してしまいましたね……。
でも、ほどなくしてカードバランスの調整があり、落ち着いたゲーム内環境になったので復帰しました!
シャドバ大会の配信卓には魔物が存在!?
――ruka選手がクイーンズカップの存在を知ったときは、どんな印象を持ちましたか?
ruka:
RAGEなどの大会と違って、とても参加しやすい大会だなと感じました。あと、女の子の友だちを作るチャンスだと思ったので、絶対に参加しようと心に決めていましたね(笑)。
――クイーンズカップに初めて出場したときは25位で、2回目に出場したときは優勝となりました。初回と2回目との間に、猛練習されたんでしょうか?
ruka:
練習はもちろんしたんですが、猛練習というほどではないですね。初回は不意を突かれたデッキと対戦して負けてしまったので、悔しいという気持ちもあまりありませんでした。
――優勝できた理由は何だと考えていますか?
ruka:
デッキ調整を上手い方に手伝ってもらえたからだと考えてます。もし、私1人でデッキ調整をしていたらデッキに自信を持てなかったと思いますし、プレイングの精度も低いままだったと思いますね。
最初は優勝に大いに活躍してくれたウィッチではなく、愛用していたビショップを大会に持ち込もうとしていたので、手伝ってくれた方のアドバイスがなければ優勝できていたかどうかはわからないです。
優勝してからはTwitterのフォロワーや一緒に遊んでくれる人が増えて、シャドバの公式番組にも呼んでいただけるようになったので、デッキ調整を手伝ってくれた方たちには本当に感謝してます!
――確か、第2回クイーンズカップではウィッチの他にロイヤルも使っていましたよね。さきほど盤面を取り合うデッキは苦手だとお聞きしましたが、克服されたんでしょうか?
ruka:
当時の環境でトップレベルに強かったので、使わざるを得ませんでした(笑)。
もちろん苦手だったので、最初はプレイしていて悲しくなるような動きしかできなかったんですけど、デッキの回し方やプレイングのコツを教えてもらって、なんとか扱えるようになりましたね。
――第2回クイーンズカップでは、配信先のコメント欄に心無い内容が書き込まれていたとお聞きしました。これについて、ruka選手はどう考えていますか?
ruka:
私はメンタルが強いのでコメント欄に何を書かれても気にしていませんが、悲しい思いをしている子は少なからずいるので、やはり節度あるコメントを心がけてほしいです。
というか、そもそもコメントなんて必要ないんじゃないかなとも思ってます。「RAGE Shadowverse Pro League」などであれば盛り上がるためにもコメントは必要だと思いますが、一般人が出場するクイーンズカップにはいらないと私は思っていますね。
――配信卓での対戦は何千人にもプレイを見られるわけですが、メンタルが強いということは、あまり緊張はされないんでしょうか?
ruka:
いや、緊張はめっちゃしますよ。マウスなんてもう手汗でベトベトです。あと、第2回クイーンズカップの予選はベスト4までしか決めず、準決勝戦から先は一週間後の実施だったんですよ。予選を終えてから一週間ずっと緊張していたので、さすがにしんどかったですね(笑)。
――緊張はやはりされるんですね。プレイングに影響はないですか?
ruka:
もう、ありまくりです!
普段の対戦なら迷わずプレイできるんですが、配信卓での対戦になると、なぜか細い勝ち筋を意識してプレイしてしまいがちなんですよね。後から配信を見返すと、Aのカードを使えば有効打になると誰が見てもわかるのに、なぜかBのカードを使用していて……本当に不思議で仕方がないです。
これが緊張によるものなのかはわかりませんが、原因の1つに緊張はあると思いますね。もしかしたら、配信卓には魔物がいるのかもしれません。
ですので、配信されているにも関わらず落ち着いたプレイができるプロ選手はすごいなと思います。
――3回目となる女性限定大会「Shadowverse Queen’s Cup 2019 Winter」の実施が発表されましたが、どんな気持ちで挑みますか?
ruka:
今回のクイーンズカップでは、ベスト4以上の対戦はRAGEの次の日に実施され、その試合の様子は「木曜日のシャドウバース」で放送されるみたいなので、せめてベスト4までは勝ち上がりたいですね。
ですが、「木曜日のシャドウバース」の女王枠として出演できなくなるのはいやなので、やっぱり第3回も女王を目指してがんばりたいと思います!
ruka選手は勝つことだけでなく、スキン集めを楽しんだり、1つのデッキをこよなく愛したりなど、シャドバのさまざまな面白さを見つけていた。多くのユーザーがシャドバにハマる理由は、勝つ以外にも楽しみ方があるからなのではないだろうか。
後編では、意外なRAGE出場動機や第2回クイーンズカップベスト4メンバーの推しプロチームが明らかに!
写真・大塚まり
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