荒野行動強豪チームのαDは超無課金の手で集められた

キズグチアロエ

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NetEase Gamesが開発、運営するスマートフォンアプリ「荒野行動-『KNIVES OUT』」(以下、荒野行動)は、1つのフィールドで100人のプレイヤーたちがバトルと行い、最後の1人になるまで戦うTPSバトルロイヤルゲーム。本作では、2019年から賞金総額が2,500万円を超える「荒野Championship-元年の戦い」が開催されており、荒野行動で名をはせるチームがこぞって参加している。

その中でも知名度が高く、最強との声も多い「Pro e-Sports team【αD】」(以下、αD)のメンバーで構成されたチームは、全国オンライン予選を突破しており今後も大会で活躍が期待されている。

そこで、αDの創立者である超無課金に話を聞く機会を設けた。この記事では超無課金の活動内容から、創立者から見たαDについて紹介していく。

荒野行動で有名になれると確信していた

――まずは、超無課金さんの名前の由来を教えてください。

超無課金:
初めてプレイしたのは2018年の3月ぐらいなんですが、当時の荒野行動にはフェラーリという車しかありませんでした。そのフェラーリを複数回ガチャで当てて金色にしていたので、それ以上課金する必要性がなかったんですよ。

金色のフェラーリに乗っているのに名前は超無課金という、いわゆるギャップ萌えが名前の由来です(笑)。

――確かにギャップがすごいですね。荒野行動を始めたきっかけってなんですか?

超無課金:
知名度があったらできる、プラスになるようなことをしていたので、知名度を上げるために、日本で最もユーザーの多いオンラインゲームだと聞いた荒野行動を始めましたね。

YouTubeって急に始めても人気は出ないじゃないですか、でも荒野行動で有名になれる確信があったので、荒野行動で有名になってYouTubeで活動していこうと考えてました。僕自身が少し変わり者なので、少し頭をひねれば人気になれる方法はすぐに思いつくんですよ。カリスマ性ですかね(笑)。

――初めから確信があったとは驚きました。1日にどれくらい荒野行動のことを考えていますか?

超無課金:
大体19時間ぐらいでしょうか。ただ、そのうちのほとんどが僕が代表をしているチームのαDのことを考えていますね。

――ほぼ1日中考えているんですね。荒野行動以外に趣味はありますか?

超無課金:
地元が滋賀県なんですが、そこで行われたカラオケ大会で優勝できるほどカラオケが好きです。その大会は点数で競ったんですが、98点でした!

荒野行動の配信をしてると1,500人ぐらいが見に来てくれるんですが、カラオケだと2,500人ぐらい来たんですよ。有名になってからでないとここまで注目されることはなかったと思うので、この結果は自分をブランド化できている証拠でもありますし、とてもうれしいですね。

アンチOK荒らしNGで荒野行動のカリスマ的存在に

――超無課金さんのTwitterのフォロワーは13万人もいますよね。何がきっかけで増えたのでしょうか?

超無課金:
特にきっかけはなくて、最初から増えてました。初めは荒野行動内のフォロワーを増やして、知名度がついた段階でTwitterと生配信を始めたんですよ。人に嫌われるような発言しかしていなかったので、そのとき周りにいた人の98%は僕のアンチでした(笑)。

そこで、アンチを生配信に誘導して優しく接しました。僕は何かアンチに憎いことをしたわけではないので、憎まれているわけではありませんでした。

嫌いな人にでも、優しくされたら少しは好きになりますよね? そこからだんだんと、アンチがファンになっていきました。

――始めから狙いどおりだったというわけですね。荒野行動内のフォロワーはどうやって増やしたんでしょうか?

超無課金:
フォロワーを増やすために、常に3,000人から4,000人が見ている荒野行動の全体チャットで、僕の名前を連呼して売名していました(笑)。

あの当時の僕を知っている人からは、本当に意味わかんないやつに見えていたと思います。もちろん、荒らし行為をしていたのでそのときからアンチはいましたよ。そこで、アンチと会話して喧嘩のようなことを繰り返していました。

このアンチとの会話を見るのが好きな人がいたのと、「発言を見たくないなら僕をブロックしたら見えなくなるよ」のような正論しか言ってなかったので、むかつくけど言ってることは正しいやつとして、少しずつ人気になっていったようです。

――なるほど。荒野スター第2回総選挙で1位を獲得していましたが、これはTwitterでの人気が大きく影響しているのでしょうか?

超無課金:
そうですね。僕はいろんな種類のSNSのアカウントを持っていますが、だいたいどれも数万人のフォロワーがいるんですよ。その中でも、YouTubeのチャンネル登録者数とTwitterのフォロワー数がほぼ比例しています。

YouTubeの登録者数は50万人だけど、Twitterのフォロワー数だと数万人の方もいるじゃないですか。それって、本当にファンが付いているのかなと疑問に思うんですよ。

なので、僕はファンの人とあまり距離が離れていないのかなと感じています。その結果が、荒野スターの総選挙にも影響していると思いますね。

ただ、リプライやダイレクトメッセージは普通に読みますし、フォロワー数が少ないときとやってることは変わらないです。ただ、荒らしはブロックしますよ(笑)。

――アンチはOKで、荒らしはNGなんですね。それにはどんな理由が?

超無課金:
アンチに反応しないことに対して、スルースキルが高いと評価されることがあるじゃないですか。でも、無視をするだけが良い対応だとは考えていません。アンチに間違っていることを言われているなら、そうじゃないよと教えてあげたらいいと思います。

それに対して煽りや暴言で反応されたら、それはもうアンチではなく荒らしです。荒らしとは話がまず通じないと考えているので、ブロックするようにしてますね。

アンチは僕のことを嫌いなはずですが、そこでブロックをしてしまうと嫌いのままで終わってしまうんですよ。けど、関わるきっかけがあれば好きに変わるかもしれないじゃないですか!なので、アンチはOKで荒らしはNGです。

大会で出会った猛者たちとチームαDを結成

――公認実況者になるまで、どんな活動をしてきましたか?

超無課金:
今力を入れているYouTubeではなくて、最近スポンサー契約を結んだOPENREC.tv で活動していました。大まかな内容としては、大会の主催ですね。

大会を運営しているうちに、荒野行動の猛者と仲良くなったのでチームを作りたいと声をかけました。そのときに「ガチのチームだから厳しいよ」と言ったにも関わらず、ほとんど断られなかったんですよ!

そのメンバーでYouTubeで定期的に活動するようにしたんですが、もともと知名度のあるメンバーばかりだったので、最初の配信から5,000人以上も見に来てくれたんです。

――確か、公認実況者になる初めのステップである「荒野のルーキー」を飛び越えて公認実況者になったとお聞きしたのですが。

超無課金:
再生回数などの公認実況者の条件は満たしていたので、いきなり荒野行動公認実況者になることができましたね。

この肩書きは、投稿した動画の再生回数に応じて変わるんですよ。下から順に、「荒野のルーキー」「荒野の光公認実況者」「荒野行動公認実況者」とあって、一番下の荒野のルーキーはダサいと感じたのでいやだったんですよね(笑)。

――今では公式イベントに出演することが多いと思いますが、初めて出演したときはどんな気分でしたか?

超無課金:
緊張はしなかったんですけど、配信環境が家でやるときと全然違うのでやりにくさは感じました。あとは、良いコメントを見つけても配信の都合で反応できないことがあったんです。これがかなり悔しいですね……。でも、実際はちゃんと見てますよ。

2019年の1月から毎週水曜日に実施している「Knives Out Wednesday e-sports team League Match」(以下、KWL) には15,000人ぐらいが同時に見てくれているんですが、慣れちゃった今は15人に対してしゃべっている感覚です(笑)。

――KWLは超無課金さんが運営しているとのことですが、そこにαDのチームも参加していますよね。つい、αDを応援してしまうことはありますか?

超無課金:
平等に応援はしています。ただ、やっぱりαDが勝つとうれしいですね。たまに調子が悪くて負けちゃうことはありますが、誰でもそういうときはあるので、負けていても気にしていません。

他のゲームやりまくって荒野行動をおろそかにしていればさすがに何か言うかもしれないですが、まず連続で負けるほどαDは弱くないですね(笑)。

αD以外のチームを応援している人もいるので、配信ではすべてのチームを映せるようにしていますよ。


持ち前のカリスマ性を活かし、荒野行動のユーザーを集めた超無課金。前編では荒野行動との出会いから、チームαD結成までの話を聞くことができた。

しかし、後編ではここまでの成功体験の裏側にあるYouTubeの伸び悩みや、チーム運営の難しさなどが明らかになる。

写真・大塚まり

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記者プロフィール
キズグチアロエ
「#コンパス」にどっぷりハマり、「#コンパス」に人生を捧げると決めた、傷口だらけのアロエ。
「#コンパス」に携わるクリエイターたちと、仲良くなりたいフリーライター。
どんなヒーローでもそこそこ扱え、特定のヒーローというよりもヒーロー全員が好き。

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