鉄拳日本最強の素人 ちりちり 初EVOでの成績をどう思ったか?

WPJ編集部
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ちりちり選手の活躍が……!!

一方、ちりちり選手は順調にコマを進めていた。PBE Doujin選手とのシャヒーン同キャラ対決を制し、韓国の強豪Kkokkoma選手と当たることとなった。鉄拳勢の中では、有名選手であったが、ちりちり選手は彼を詳しくは知らない。というのも、ちりちり選手は海外選手に興味がないようであった。

「今まで海外選手は自分に関わりがないと思っていました。なぜかというと、僕が海外の大会に出ることなどないと思っていたから。だから日本人選手のことはわかりますが、海外選手については、ほとんど情報がないんですよね。」

ちりちり選手 VS Kkokkoma選手

あくまで我が道を征くちりちり選手にストップをかけたのは、そのkokkoma選手であったのだ。
Kkokkoma選手操るギースハワードに対して、ちりちり選手は対策ができておらず敗れてしまったのだった。

「あとから聞いた話だと、Kkokkoma選手は僕のことを恐れていたみたいでした。だからアーケードだとまだ実装されていないギースを使ってきた。僕自身EVOの6日前にPS4の環境が整ったので、対策しきれていなかったことが敗因です。」

Kkokkoma選手には惜しくも敗れてしまったが、ここから怒涛の勝利を重ね、ついにベスト8一歩手前まで進んだ。

首にタオルを巻く姿とアフロヘッドという個性的な風貌を持つ日本人はEVO2018鉄拳での注目を一手に集めた。そしてベスト8を決める戦いの相手は、昨年のEVO2017で3位入賞を果たしたEchoFox所属 Saint選手。そんな強大な相手に対しても、物怖じはしていなかった。

いつも通りの表情で試合に挑むちりちり選手

Saint選手の操るジャックというキャラクターが苦手といっていたが、対策が勝り見事ベスト8に入った。
その後、他の鉄拳勢と話をしていたちりちり選手に話を聞くと衝撃的なことを話し始めた。

「実を言うと、Saint選手のこと知らなかったんですよ。試合のあとに、去年たいせい選手※の負けたジャック使いということを聞いて驚きました。すごい強い選手だったみたいですね。Saint選手は野試合でがっつりやっても、勝ち越せるんじゃないかと思いました。」
※たいせい:EVO2017 4位になった選手。彼も九州出身で、ちりちり選手と親交がある。

まるで他人事のように話すちりちり選手を見て、開いた口がふさがらなかった。余計な知識は入ってない分、気負わずに戦えることが強みになっているのだろう。
この話を聞いたあと、彼はにこやかにホテルへ帰っていった。

———-日本が誇るボンバーヘッド、頂点を目指す

凄まじい観客に圧倒される選手たち。

マンダレイベイで行われたEVO Final。鉄拳で壇上にあがる8人を8,000人近くの観客が見守る。その渦中に立つちりちり選手に感想を聞いた。
「これがEVOなんですね。悪く言うわけではないですが、この盛り上がりを見ると日本の大会はしらけているように感じてしまう。盛り上がりが僕の知っている大会とはレベルが違いますね。」

観客の多さと熱気、そして盛り上がりを見て興奮しているようだった。入場のシーンになり、行ってきますと拳を合わせて壇上へ向かっていった。

初戦の相手は風間仁使いのBook選手であった。序盤からちりちり選手の攻めをうまくいなされ続け、1本先取されてしまう。
その後1本を取り返すも、そのまま押し切られて敗北。ちりちり選手のEVOも終わった。

会場に飲まれ、自分の力を出し切れなかった

見事EVOを優勝したのは、ちりちり選手と同じシャヒーン使いのLowhigh選手であった。

大会終了後、ちりちり選手から今年のEVOについて話してもらった。

「自分の力を出し切れず負けてしまったので、本当に悔しいです。今回の7位タイという結果は、僕からしたら初戦敗退と変わらない。納得できていない結果で恥ずかしい限りです。次もこういった機会をいただけたら、死にもの狂いで優勝を獲りに行きます。」


この3日間でちりちり選手は大きく変わった。勝利に対して、より貪欲になり、より強くなりたいという気持ちを感じた。
日本鉄拳界では、ひょうひょうとしている印象があるように見えるが、その心の内は自分に厳しいストイックなプレイヤーなのだ。
韓国1強と言われている鉄拳に、日本のプレイヤー達がどれほど食い込んでいくのか。ちりちり選手やダブル選手など、多くの一流選手が今後世界的に活躍していくだろう。日本の鉄拳界から目が離せない。

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