「負けてる姿を見たくない」――ファンの声に優勝で応えたシャドバプロAXIZ

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2020年2月2日に実施された「Shadowverse」(以下、シャドバ)の「RAGE Shadowverse Pro League」19-20 2ndシーズン(以下、プロリーグ19-20 2ndシーズン)最強チームを決めるシーズンファイナルでは、レギュラーシーズンを1位の成績で通過した「横浜F・マリノス」と2位通過の「AXIZ」が対戦し、5-2でAXIZが勝利した。
本稿では、シーズン優勝決定直後のAXIZメンバー全員に聞いたプロリーグの振り返りや、メンバーの胸の内が明らかとなった本音トークをお届けする。
笑顔のAXIZをファンに見せたい
――まずは、プロリーグ19-20 2ndシーズンで優勝した心境を聞かせてください。
Rob:
とにかく優勝できてうれしいですね、半年間がんばってきた甲斐がありました!
前回のシーズンファイナルでは個人成績が0勝2敗と悔しい結果で終わってしまいましたが、今回は2勝0敗という満足のいく結果を残すことができて、本当によかったです。今は、優勝できた喜びと応援してくれていた方への感謝の気持ちでいっぱいです。
Chino:
シーズン優勝することができてうれしいです! 折り返しで最下位という苦しい局面から優勝することができて、チームの成長を感じました。
Gemo:
プロリーグ19-20 1stシーズンでは、Rumoi選手やChino選手の勝率が高いおかげでシーズンファイナルに進出することができましたが、今回は僕がローテーション選手の中で一番高い勝率を残すことができたので、シーズンファイナル進出にかなり貢献できたと思います。
そのままシーズン優勝を果たすことができましたし、最高ですね。
Rumoi:
シーズンファイナルで負けてしまったプロリーグ19-20 1stシーズンと同じ景色だけは絶対に見たくないという思いで挑んだので、優勝できて安心しています。ただ、僕自身がシーズンファイナルで負けてしまったのが少し心残りです。
――シーズンファイナルで一番盛り上がった試合はどれですか?
Rob:
やっぱり、シーズン優勝が決まった最後の試合かな?
Chino:
いや、Gemo選手の1戦目でしょ!
Rumoi:
盛り上がりで言えば最後の試合だけど、試合内容で考えたらGemo選手の1戦目が面白かったよ。
Rob:
Gemo選手が自然ドラゴンを使っていて、対戦相手の水煮選手がリオードロイヤルを使用している試合か、確かに面白かったね。試合内容をざっくり説明すると、お互いに一歩も譲らない展開になっていて、いかにキーカードを先に引くかという勝負になっていました。
Rumoi:
結局ドロー勝負になったけど、僕らの目線ではすごく面白い試合でした。
Gemo:
対戦している側はめちゃくちゃ大変だったけどね(笑)。
――Gemo選手以外の対戦はいかがでしたか?
Rob:
僕は2戦とも勝つことができたので、練習した成果が結果にダイレクトに表れているなと感じました。新弾の「Ultimate Colosseum」環境になってから一度も負けていないので、この調子で勝ち続けられるようにがんばります。
Rumoi:
僕は正直、負けても仕方がないという試合内容でした。「大妖狐・ギンセツ」をメインに戦う妖怪ネクロマンサーデッキを使っていたのですが、対面のあぐのむ選手が使用していた「陰陽の開祖・クオン」が主体のクオンウィッチデッキの対策はできていたので、勝てる見込みはじゅうぶんにあったんですよ。
でも、5ターン目までの動きが強すぎたこともあり、6ターン目に陰陽の開祖・クオンを出すという強力な動きをしてくるだろうなと予想していました。そして、予想どおりの動きをされてしまい何もできず完敗でした。
Chino:
あの試合は負けても仕方ないよ。
僕はみずせ選手が使う妖怪ネクロマンサーデッキとの対戦だったのですが、デッキに入れた意図がわからないカードが何枚かあって、試合が終わるまでマリノスの作戦や狙い目がわかりませんでした。
ただ、動きが読めない分、どのターンに備えて盤面を整える必要があるのかがわからないので、終盤は少し怖かったです。
Rob:
意表を突くのが目的のようなデッキだったけど、うまくデッキが回らなかったのかもしれないね。
――横浜F・マリノスにはどんな対策をして挑みましたか?
Gemo:
構築組はいつもどおり、強いデッキを持ち込んで実力勝負を仕掛けました。ですので、特に対策したことはないですね。
Rumoi:
現在の環境はウィッチとネクロマンサー、そしてエルフが頭1つ抜けているぐらい強力なので、登録する5デッキのうち3デッキは戦略を考える前から決まっていました。理由は話せませんが、残りの2デッキを持ち込む明確な理由があったので、今回のデッキ登録にはあまり時間がかかりませんでした。
Rob:
僕が担当している2Pick(※)ですが、トップレベルに強いネメシスクラスの「重力の柔術士」というカードが使用できなくなったので、新たなデッキの組み方を研究しました。
あとは、ネメシス同士の対決だと、お互いにパスを繰り返して終盤に強力なカードを出して勝負を決めるという地獄のような展開になってしまうので、ミラー対決になった際のデッキの回し方も研究を重ねました。
※提示される2枚組カードのうちいずれかを選択していき、30枚のデッキを組み上げて戦うフォーマット
――応援してくれたファンの方に、ひと言お願いします。
Gemo:
プロリーグ19-20 2ndシーズンでは面白い試合をたくさん披露できたと思うので、楽しんでもらえているとうれしいです。
Rumoi:
いつも応援してくださり、ありがとうございます。
シーズン途中で負け込んでいるときにファンの方からいただいた「AXIZが負けるところを見たくない」という言葉に、かなりはげまされました。シーズンファイナルでは勝つ姿を見せられて、本当によかったと思っています。
Chino:
Rumoi選手と少し被りますが、勝っているときだけでなく、負けてしまっているときに応援してもらえてすごくうれしかったです。
Rob:
繰り返しにはなりますが、最下位になってしまったときの応援にメンバー全員が元気をもらっています。本当にありがとうございます。
今後も応援してくださる方に、AXIZメンバーの笑顔を見せられるようにがんばります!
チームMVPは勝率72%のGemo選手
――プロリーグ19-20も、あとはリーグチャンピオンシップを残すだけとなりました。プロリーグ19-20の振り返りをお願いします。
Rob:
プロリーグ19-20 1stシーズンは全体的に好調でしたが、プロリーグ19-20 2ndシーズンは負け込んだタイミングがあり少ししんどい思いをしました。
Gemo:
プロリーグ19-20 2ndシーズンを2勝5敗でシーズンを折り返したときは、さすがに焦った。でも、4位にならランクインできそうだし、試合数が多くて大変だけど、優勝を目指してプレイオフをがんばろうという気持ちで戦っていました。
Rumoi:
負け込んでるときは、とにかく勝率を50%まで戻したいという気持ちでいっぱいだったかな。最終的にシーズンファイナルには2位の成績で進出することができましたが、これはGemo選手が着実に勝利数を重ねてくれたおかげだと思ってます。
Chino:
でも、メンバー各人の勝率は50%を超えているから全員勝ち越しだよ。そう考えると、プロリーグ19-20は全体を通してかなりいい結果を残せたんじゃないかな。
――Gemo選手はプロリーグ19-20 2ndシーズンのMVP選手に選ばれていました。
Rob:
まさにそのとおりですよ、AXIZの中でもMVPはGemo選手です。彼がチームが負けているときに勝利してくれていたおかげで、僕らもがんばることができました。
――Gemo選手、かなり褒められていますが。
Gemo:
なんか恥ずかしいですね。でも、僕が負けてしまったときは他のみんなが勝ってくれていたので、プロリーグ19-20 1stシーズンと2ndシーズンともに満足のいく結果を残せたのは、チームメンバー全員のがんばりのおかげですね。
Rob:
珍しくGemo選手が謙虚だ(笑)。
――チームの結束力を感じた節はありましたか?
Gemo:
うちは仲悪いから、結束してないんじゃない?
Rumoi:
結束……いつしたっけ。
Chino:
うーん……。
Rob:
こんな感じで、結束はしてないですね(笑)。
良くも悪くもではありますが、試合に勝ってもそこまで喜びませんし、負けたとしてもあまり悲観することはないです。
Gemo:
プレイミスをしても、余程のことではないかぎり言及してないです。
――仲良くなりすぎない点がAXIZの強みでもあるんでしょうか?
Rob:
馴れ合いをすることが少ないのでいい距離感は保てていると考えてます。ただ、僕はもっと仲良くしたいんですけどね。でも、Gemo選手という協調性のない選手がいるので困りました(笑)。
Gemo:
僕もみんなと仲良くしたいよ。
Rob:
本当に? シャドバの番組企画で当選した旅行券を使って旅行に行こうと誘っているのに断るし、旅行券の換金もおすすめしてきたときは耳を疑ったよ(笑)。
――どのチームとの対戦が一番燃えましたか?
Rumoi:
僕はプロリーグ19-20 2ndシーズンのセミファイナルの「G×G」戦にかなり燃えていました。レギュラーシーズンで2回とも負けていることに加えて、僕自身も勝てていないので、リベンジを意識していました。
Gemo:
プロリーグ19-20 2ndシーズンのレギュラーシーズン最終日の「福岡ソフトバンクホークス ゲーミング」との対戦も熱かったかな。
Chino:
初戦で0-4で負けてしまったのを覚えてる。勝てばシーズンファイナル進出、負ければそこで終わりの試合だったので、さすがに燃えました。
Rob:
あと、福岡ソフトバンクホークス ゲーミングのバーサ選手との対戦で、以前に確率が低いにも関わらず「貪欲なスコーピオン」をドローされて負けたことがあったので、リベンジにも燃えていました(笑)。
プロリーグ19-20 1stシーズンでの雪辱を晴らし、見事にプロリーグ19-20 2ndシーズンでシーズン優勝を果たしたAXIZ。不仲なチームとのことだが、メンバーの発言に対するリアクションを見るかぎり、AXIZは仲良しなチームだと感じた。
後編では、敗北時に不機嫌になってしまうRumoi選手の態度に対する意見や、実は天然なChino選手など、AXIZメンバーの本音が明らかになった。
写真・BUN
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