神社参りでシャドバの勝利と留年回避をつかむソルト

キズグチアロエ

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■前編記事

シャドバ世界4位のソルトはどんなデッキレシピも見逃さない

シャドバは運ゲーではない

――ソルト選手は、普段どのデバイスで「Shadowverse」(以下、シャドバ)をプレイしていますか?

ソルト:
これまではノートパソコンでプレイしてたんですが、最近はモニターも使ってます。これがすごく便利で、プレイ効率も上がったんですよ! しかも「RAGE Shadowverse Pro League」(以下、プロリーグ)もパソコンを使って操作するので、慣れることもできました。

もう、スマホには戻れない……と言いたいところなんですが、「RAGE」の大会ではスマホでプレイすることになるので、どちらも上手く扱えないといけないです(笑)。

――デッキは何回も使うことで、応えてくれるというセリフを動画でお聞きしました。

ソルト:
そうですね。デッキを使い込むとデッキに対する愛が生まれて、使っているうちに思わぬ発見につながることもあります。僕はエルフとドラゴンを使ってきたのですが、特定のデッキに対する理解度があれば、対戦相手のデッキとの相性が悪くても勝てるときがあるんです。

なので、僕は強いデッキよりも、自分が強く使えるデッキを使うべきだと考えていますね。

シャドバはコツコツプレイすればゲーム内通貨がたまるので、課金をしなくてもどんなカードでも入手することができるんですけど、シャドバにはカードを売却したときにもらえる通貨を使って、カードの見た目をより豪華なプレミア仕様にできるシステムがあるんです。

僕は使用しているデッキのレジェンドカードだけは、課金して通貨を集めてプレミアにしてます。なんだか、こうしたほうがデッキが応えてくれる気がして(笑)。

――デッキに対する愛情がすごい(笑)。どんな戦い方のデッキが好きなんですか?

ソルト:
どうやったら勝てるかハッキリしているデッキも好きなので、クラスでいえばドラゴンでしょうか。限られた手札の中で、上手くやりくりするスタイルが合ってますね。

ドラゴンは特にドローカードが大事で、使えるカードも限られているのでミスもわかりやすいんですよ。細かい節約がバトル終盤に活きてくることもあるので、本当に使っていて楽しいです!

――ドラゴンにはロマン要素もありますもんね。シャドバの大会を見ていると、終盤では1ターンの制限時間である90秒を使い切るシーンが多く見られます。この90秒というのは、やはり短いのでしょうか?

ソルト:
もう、全然足りないです。今の3倍ぐらいはほしいですね。

終盤になるにつれて少しずつ増やしてほしいです……。そのほうが、良いプレイができると思います。でもこれって、今だから思うことで昔はそんなことなかったんですよ。

今はドローをするカードが増えているので、手札が常にいっぱいで取れる選択肢がとても多いんです。とてもじゃないですが、今の環境では1ターンに使える時間はじゅうぶんとは言えないですね。

――今はわかりませんが、昔は「シャドバは運ゲー」という文章をよく目にしました。実際、運が占める割合はどのくらいなのでしょうか?

ソルト:
昔はデッキ構築50%、プレイング30%、運20%だと言われていました。ただ、最近はデッキ構築よりもプレイングが大事になってきていて、デッキ構築30%、プレイング60%、運10%って言われています。ドローカードが増えたおかげで、デッキ構築よりもプレイングが大事になっているということですね。

もちろんランダム効果のような運要素もあるんですけど、勝ちに直結しているのはプレイングですので、シャドバは運ゲーとは呼べないです。

――10%の運のために、ソルト選手は何かゲン担ぎのようなことはしていますか?

ソルト:
実は、RAGEの大会前には必ず神社に行って神様に「今回のRAGE勝たせてください!お願いします」とお祈りしてます。できることはなんでもやりたいので(笑)。

他にも、留年しそうなときも神様に助けてもらってました。これ、意外と効果あるのでみなさんも試してみてください(笑)。

何十時間も練習できるふぇぐを常人と思えない

――ソルト選手のシャドバにおける強みはなんですか?

ソルト:
継続して結果を残せることですね。特にRAGEがそうで、デッキ非公開のルールがすごく得意なんです。ほとんどのプレイヤーが人気で強いデッキを使ってくるので、そのデッキに対して強いデッキを持ち込むんです。

「Shadowverse World Grand Prix 2018」(以下、WGP)の出場を決めたときは、3回目のRAGEということもあって少し運要素の強いデッキで挑戦しました。ただ、その日はまったく負ける気がしなかったので、たぶんどんなデッキを使っていても勝てていたと思います。

ただ、目標がWGP 2018への進出だったので、優勝ではなくて2位でよかったんですよ。なので、2位以上が決まった時点で安堵してしまって、気が抜けてしまいました(笑)。

WGP 2018での目標もDay1突破だったので、世界4位という結果には満足しています。むしろ、よくがんばれたほうでした。

――目標は少し低めに設定されてるんですね。

ソルト:
そうですね。僕は努力するのが苦手で、優勝したふぇぐ選手のように1日に何十時間も練習はすることができないんです。僕からみたら、ふぇぐ選手は常人じゃないですよ(笑)。

最低限の努力で最大限の効果を出せるよう、コスパ重視でプレイしています。でも、WGP 2018でも自分でわかるようなミスをしていたので、やっぱり優勝するほどの器ではないんだなと気づかされました。ただ優勝はしたいので、今後はこのミスを減らして大会に挑めたらなと思ってます。

――今年のWGPには出場できそうでしょうか?

ソルト:
なかなか厳しいですね。僕はRAGEの大会を解説したこともあるんですが、今年のWGPのほうがレベルが高くなると思ってます。出場している選手のデッキもプレイも洗練されていて、本当に強い人が勝ち上がっている印象です。

WGP出場選手の中から、プロリーグ入りする選手が出てくるのが楽しみですね。

――新カードの登場やカードバランスの調整で、大会直前にゲーム内環境が変わることがあるみたいですね。

ソルト:
実は今日のプロリーグ第6節の数日前にカードバランスの調整が入ったんですが、まったく対応できませんでした。

調整するにしても、早めに告知しておくなどの工夫はしてほしいところですね。そのほうがデッキ選択の幅も広がると思いますし、真価が発揮できると思います!

――ソルト選手がシャドバをプレイする上で、心がけていることは何ですか?

ソルト:
楽しむことを最優先でプレイしていますね。プロなんだから、仕事なんだから無理してでもやれと思われるかもしれないですが、楽しみながら活動できているほうが良い結果を生むと思っているので、楽しむ心は忘れないようにしています。

むしろ、本人が楽しめていないのに、それを見た人が楽しめるわけがないと考えていますね。楽しいがモットー、これに尽きます。

プロはシャドバの面白さを伝えられるべき

――ソルト選手にとっての、プロのあり方を教えてください。

ソルト:
もちろん勝てることが前提ですが、プロ選手はシャドバが上手いだけではなくて、シャドバの面白さを伝えられたほうがいいと思っています。解説役として自分の意見を話せるなど、上手いことに加えての魅力があったほうが発信するというプロとしての活動がしやすいと思います。これが、今のプロ選手の課題なのではないかなと思ってます。

僕は特徴的なデッキで戦っているので、勝てばいろんなプレイヤーに真似してもらえます。その真似したデッキで勝てたから、ソルトのデッキが好きだと言ってくれるファンの方もいます。僕個人としてはデッキ構築の面での、シャドバの面白さを伝えていきたいと考えています。

――eスポーツについて、ソルト選手にはどんな思いがありますか?

ソルト:
数年前には考えられなかったのですが、今はeスポーツで生活できる時代になっていると思います。ゲームが好きな人がゲームで生きていける素晴らしい時代なんです。

現にいま、ひまつぶしで大会に出場した僕がプロ選手として活動できています。もし大会に出場しようか悩んでいるときは、迷わず出場してほしいですね!

――最後に、ファンにひと言お願いします。

ソルト:
僕を応援してくれているファンのみなさま、いつも本当にありがとうございます。最近はあまり良いプレイができていないですが、それでも応援してくれていることに感謝が尽きません。

これからもがんばってシャドバを盛り上げていくので、僕とよしもとLibalentの応援をよろしくお願いします!


ソルト選手も出場している「RAGE Shadowverse Pro League」は、7月28日(日)に第7節が実施される。

すでにプレーオフへの進出を決めているよしもとLibalent、AXIZはもちろん、あと1勝でプレーオフに進出できる「au デトネーション」の勝敗にも注目だ。

RAGE Shadowverse Pro League詳細

写真・BUN

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よしもとLibalentの一員として「RAGE Shadowverse Pro League」で活躍中のソルト選手は、シャドバに恩返しをするためにプロ入りしたと話す。

記者プロフィール
キズグチアロエ
「#コンパス」にどっぷりハマり、「#コンパス」に人生を捧げると決めた、傷口だらけのアロエ。
「#コンパス」に携わるクリエイターたちと、仲良くなりたいフリーライター。
どんなヒーローでもそこそこ扱え、特定のヒーローというよりもヒーロー全員が好き。

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