2019年必見のスマブラSPプレイヤー10選

すいのこ

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「大乱闘スマッシュブラザーズ」(以下、スマブラ)シリーズの最新作「大乱闘スマッシュブラザーズ SPECIAL」(以下、スマブラSP)が発売されてひと月弱。過去作に登場した全ファイターや新ファイターの参戦もあり、多くのプレイヤーが日々対戦に勤しんでいることだろう。

2019年1~2月には、「スマッシュボール杯 スマブラSP 東日本リーグ/西日本リーグ」や「Frostbite 2019」「Genesis 6」などの大会、イベントが続々と開催される。

この記事では、これらの大会での活躍に注目したいプレイヤーたちを紹介していく。

スマッシュボール杯 スマブラSP

スマッシュボール杯とは、アイテムありのルールで行われる任天堂公式大会。

スマブラSP 東日本リーグ/西日本リーグは、2019年1月より東日本と西日本それぞれで毎月試合が行われるリーグ戦で、毎回1人ずつ脱落。最終的には、各リーグで残ることができた2名ずつの計4名により日本選手権が行われる。

参加プレイヤーは、過去に開催された大会で優勝した実力者などがスカウトされている。

しゅーとん

■大会戦績(一部)

  • ウメブラSP:優勝(2018年12月)
  • 修羅ブラXV Final:優勝(2018年9月)
  • EVO 2018:13位(2018年8月)
  • Smash Sounds:3位(2018年7月)
  • KSB2018:優勝(2018年5月)

SunSister所属、九州在住のピクミン&オリマー使い。

小学生の頃から大会に参入しており、前作「大乱闘スマッシュブラザーズ for Wii U」(以下、スマブラWiiU)で一気に才能を開花。国内外問わず、数々の大会で上位入賞を果たす。

彼の最大の武器は、相手へのプレッシャーのかけ方と逃げの選択肢の潰し方。

特に、ジャンプを使って逃げるタイミングに攻撃を合わせるセンスは群を抜いて高い。

スマブラSPでは引き続きピクミン&オリマー、そして新キャラのリヒターを使いこなす。

どちらのキャラクターも高い仕上がりを見せており、発売翌週に開催されたウメブラSPで見事優勝、東日本リーグへの切符を手に入れている。

kept

kept選手(写真左)

■大会戦績(一部)

  • スマッシュボール杯 スマブラSP西日本リーグ 代表者選出オンライントーナメント:優勝(2018年12月)
  • 第25回スマバト4UAクラストーナメント:5位(2018年5月)
  • 西覇祭:5位(2018年3月)
  • Icharibachode – Singles:優勝(2018年4月)

関東在住のむらびと、しずえ使い。むらびとはスマブラWiiUから使用。「大乱闘スマッシュブラザーズX」(以下、スマブラX)ではリュカやポケモントレーナーを使用していた。

スマブラWiiUから大会に本格的に参入した。たびたび上位入賞を果たす強豪むらびと使いとして知名度を確立。

前/後空中攻撃のパチンコと横必殺技のはにわを駆使した相手を寄せ付けない立ち回り、時折見せる強気な横スマッシュ攻撃との攻めと守りのバランスが良い点が特徴。

むらびとの機動力がより強化された新作では、新たにしずえも使いこなしており、日本最強むらびと、しずえ使いとして君臨。

関西で開かれたスマバト オンライン招待制トーナメントにて優勝し、西日本リーグへの参加が決定。リーグでの活躍が期待される。

Genesis 6

「Genesis」とは、毎年1~2月の時期に開催されているスマブラシリーズの大規模大会。会場はアメリカのカルフォルニア州。

「大乱闘スマッシュブラザーズDX」(以下、スマブラDX)やスマブラXといった過去作のトーナメントも行われ、日本人選手も毎年出場している。

あばだんご

■大会戦績(一部)

  • ウメブラSP:9位(2018年12月)
  • ウメブラ 33:優勝(2018年7月)
  • EVO Japan 2018:2位(2018年1月)
  • EVO 2017:9位(2017年7月)
  • Pound 2016:優勝(2016年4月)

忍ism所属のプレイヤー。過去には世界的名門チームLuminosity Gamingにも所属していた。スマブラXの頃から上位プレイヤーとして数々の実績を残していたが、スマブラプレイヤーとして一気に飛躍することとなったのが前作スマブラWiiU。

マイナーキャラであったパックマンを使い、EVO2015で4位入賞を果たす。その後も国内外の様々な大会で上位に入賞し、長らく世界ランクTOP10に君臨した。圧倒的な知識量と研究量に裏打ちされた、安定感抜群の立ち回りが最大の特徴。

スマブラの立ち回りだけでなく、スマブラプレイヤーによる情報発信サイト「Smashlog」を立ち上げるなど、コミュニティリーダーとして誰よりも熱心に活動している。

にえとの

■大会戦績

  • ウメブラSP:7位(2018年12月)
  • EVO 2018:3位(2018年7月)
  • EVO Japan 2018:4位(2018年1月)
  • ウメブラ Japan Major 2017:5位(2017年5月)
  • Apex 2015:5位(2015年2月)

DetonatioN Gaming所属、関東在住のプレイヤー。スマブラXでは世界最強オリマーとして国内外で圧倒的な実力で成績を残しており、2014年にDetonatioN Gamingと契約。aMSa(VGBC所属)に続いて2人目のプロスマブラーとなった。

スマブラの教科書という二つ名がつくほどの膨大な知識、そしてわずかなズレも許さない緻密なプレイングが特徴。シークとディディーコングの2キャラを駆使して、2018年のEVO2018では3位という輝かしい成績を残した。

現在は数名のプレイヤーと共に「スマ宿」で共同生活しながらお互いに切磋琢磨する環境を作っている。同宅は宅オフ(自宅にプレイヤーを招き入れてみんなでスマブラをプレイすること)の場として様々なプレイヤーにも開放しており、コミュニティー発展にも貢献している。

Frostbite 2019

2019年2月22日~24日にアメリカのミシガン州にて開催されるFrostbite 2019では、日本対北アメリカの団体戦が行われる。

日本チームのキャプテンはあばだんご選手が務め、国内の大会結果を考慮してメンバーが選出される。

以下は、12月30日時点でメンバー候補として名前が挙がっているプレイヤーを紹介していく。

※スマッシュボール杯出場プレイヤーとして紹介したしゅーとん選手も候補となっている。

ザクレイ

■大会戦績(一部)

  • ウメブラSP:9位(2018年12月)
  • スマバトU Final Aクラストーナメント:優勝(2018年10月)
  • 第27回スマバトU Aクラストーナメント:優勝(2018年8月)
  • ウメブラ33:7位(2018年7月)
  • ウメブラ T.A.T:9位(2017年12月)

関東在住のプレイヤー。スマブラ大会シーンに本格的に参入したのは2017年。当時、15歳の高校生ながらすでに才能の片鱗を見せており、同年末に行われたウメブラ T.A.Tでは9位にランクイン。

2018年から毎週開催されている平日大会「WeeklySmashParty」ではほぼ毎回優勝しており、スマバトをはじめとした国内の大規模大会でも上位入賞を果たすようになった。若さあふれる荒々しさと、落ち着いて相手の攻撃を捌く丁寧さを高い水準で両立させており、流れに乗ったザクレイを止めるのは至難の業。

ウルフをメインと据えている新作でも活躍が期待される。

かめめ

かめめ選手(写真右)

■大会戦績(一部)

  • ウメブラSP:5位(2018年12月)
  • ウメブラ33:4位(2018年7月)
  • EVO Japan 2018:3位(2018年1月)
  • ウメブラ Japan Major 2017:7位(2017年5月)
  • EVO 2016:2位(2016年7月)

関東在住のロックマン使い。スマブラX時代からプレイヤーネーム「かめむし」で活動していたが、2016年にDetonatioN Gamingに加入する際「かめめ」に変更した。(※)

※2018年10月にDetonatioN Gamingを脱退し、現在はRayRoadGamingに所属

活躍のきっかけとなったのが、彼自身の初海外遠征となったEVO2016。Mr.R、あーす、VoiDといった世界ランカーを次々と倒し、敗者側決勝で当時世界最強プレイヤーであったZeRoを3-0で圧倒して準優勝を成し遂げた。

以降も国内外で数々の実績を残し、世界最強ロックマンとして名を馳せた。彼の最大の特徴は、自由自在にアイテムを使いこなすクリエイティブな立ち回り。通常必殺技で生成するメタルブレードを使ったいわゆる踏みつけコンボは、かめめの代名詞とも言える。

スマブラSPでも引き続きロックマンを使用。すでにウメブラSPで5位の成績を残している。

うめき

■大会戦績(一部)

  • ウメブラSP:5位(2018年12月)
  • ウメブラfor Wii U final:9位(2018年12月)
  • 闘龍門 × STUDIO SKY #31:優勝(2018年8月)
  • ウメブラ31:7位(2018年3月)
  • ウメブラ T.A.T.:7位(2017年12月)

日本最大規模のコミュニティ大会「ウメブラ」主催者。スマブラX時代からピーチを使用。大のデイジー好きであり、当時からデイジーカラーを愛用している。

国内の数々の大会で成績を残し、日本のみならず世界を代表するピーチ(デイジー)使いとして一躍有名に。経験と努力に裏打ちされた立ち回りが特徴で、特に復帰阻止と前空中攻撃のクラウンナックルの当て方の上手さが光る。一度外に飛ばしたら、そのまま復帰させずに撃墜に追い込むことも少なくない。

また、ウメブラ主催者として関東のみならず日本スマブラ界隈に多大な貢献をしている人物でもある。今後もプレイヤーとして、そして主催者として、さらに飛躍することが予想される。

ちょこ

■大会戦績(一部)

  • ウメブラSP:2位(2018年12月)
  • ウメブラfor Wii U final:2位(2018年12月)
  • EVO 2018:7位(2018年8月)
  • ウメブラ32:優勝(2018年5月)
  • ウメブラ T.A.T.:2位(2017年12月)

関東在住のプレイヤー。スマブラXからゼロスーツサムスを使っている。抜群の安定感で、ウメブラをはじめ国内ではほぼ全ての大会でひとケタ入賞を果たしており、
日本の大会しか参加していないながらも世界ランキングにランクインするほど。

よしもとゲーミングのスポンサードを受け参加したEVO2018では、見事ベスト8入りを果たした。

プレイスタイルの特徴は、ローリスクを徹底する堅牢な立ち回りと、相手の行動の癖を読み、動き出すタイミングで技を先置きする読みの深さである。海外では攻撃的なプレイスタイルが多いゼロスーツサムスの中でも、独特なプレイスタイルを確立している。

まだまだいる注目プレイヤー

ここまで紹介した大会への参戦は明らかになっていないが、スマブラSPの大会シーンでの活躍に注目してほしいプレイヤーは他にも存在。

その中からぜひ覚えてもらいたい2名のプレイヤーをピックアップした。

Raito

■大会戦績(一部)

  • ウメブラfor Wii U final:9位(2018年12月)
  • EVO 2018:7位(2018年8月)
  • KVOxTSB 2018:5位(2018年5月)
  • CEO 2018:5位(2018年6月)
  • 西覇祭:優勝(2018年3月)

元々はポケモンの競技シーンで活躍しており、大会主催なども経験していたがスマブラWiiU以降スマブラ勢へと転向。

2016年の初海外遠征となったEVO 2016をきっかけに、プロゲーマーになり大会で活躍するという目標を持つ。そこから海外ダックハント使いと交流を重ね、彼らを中心とするドネーション(遠征費寄付)で海外大会に参加し結果を残していく。

そして2018年、Candeeと契約を交わしプロゲーマーとして活動を始め、CEO 2018やEVO 2018など海外の大規模大会でベスト8に残るなどさらなる活躍を見せている。

彼のダックハントは通常必殺技のトリックショットで生成される缶を使ったセットアップ、そしてコンボの豊富さが最大の特徴。それはひとえに彼がダックハントに費やした研究量の賜物と言える。

また、プレイヤーとしてだけでなく、Smashlogメンバーとしての情報発信の他、自ら番組企画「スマブラどうでしょう」を立ち上げるなど、クリエイターとしても活動を拡大。

新作ではダックハントの他インクリングやポケモントレーナーを使用しており、今後の活躍が期待される。

KEN

■大会戦績(一部)

  • ウメブラSP:17位(2018年12月)
  • ウメブラfor Wii U final:5位(2018年12月)
  • EVO Japan 2018:5位(2018年1月)
  • EVO 2017:5位(2017年7月)
  • CEO 2018:5位(2017年6月)
  • 2GG Championship:4位(2017年12月)
  • 2GGC: MkLeo Saga:2位(2017年11月)

スマブラWiiUを語る上で欠かせないソニック使い。大会に参入したのは、スマブラWiiUから。

有志のオンラインレーティングサイト「スマメイト」で2015年当初ランキングの上位に君臨し、オンライン最強ソニックとしてその名を知らしめていた。そして満を持して参加した初のオフライン大会、ウメブラ14ではBクラス(予選落ちプレイヤーのみで構成されたトーナメント)で優勝。

「Bクラスで優勝したプレイヤーはその後大成する」というジンクスどおり、それ以降は破竹の勢いで国内大会で成績を残し続け、2017年にはCEO 2017やEVO 2017といったビッグタイトルでベスト8入りを果たす。

プレイスタイルは堅実かつ大胆で、徹底した読み合い拒否と着地狩りで主導権を握り続けるだけでなく、ここぞというときの読みの精度も高く、隙のない立ち回りを確立している。スマブラSPでもソニックを続投する予定で、引き続き活躍が期待される。

Twitter:@KENisbg
YouTube:KENのスマブラ配信


この記事で紹介したプレイヤーはごく一部。紹介しきれなかった数々の強者たちが、活躍の場を求めて切磋琢磨している。

これから国内外を問わず、さまざまなオフライン大会が開催されていくほか、オンラインでも「タミスマ」などの有志によるトーナメントが開催される。

先述したスマメイトのスマブラSP版もはじまり、高い実力を持つプレイヤーの露出の場は増えていくことだろう。

新規プレイヤーだけでなく、かつて名を馳せた古豪たちも新作に参戦するなど、加速度的に熱量を増していくスマブラSP。次世代の頂点に立つのは誰になるのか、今後も目が離せない。

写真・だりもこTwitter(@darimoko)

記者プロフィール
すいのこ
大学1年生の時「大乱闘スマッシュブラザーズX」にハマりすぎた結果、鹿児島から一人で大阪や東京、ひいては海外の大会に遠征するほどの重度のスマブラプレイヤーに。メインキャラクターはディディーコング。

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