荒野行動とクラロワで結果を残すななちむは感覚派

キズグチアロエ

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■前編記事

転校してまでeスポーツの道を選んだ荒野王者ななちむの人生

優勝でなければ号泣するななちむ

――ななちむ選手はいつから荒野行動を始めましたか?

ななちむ:
ダウンロードしたのは1年以上前ですが、やり込み始めたのは8ヵ月前ぐらいですね。

同時に大会にも出場し始めましたが、始めのころはまったく勝てなかったです。それから荒野行動をやり込んで、上手くなりつつ一緒に出場する仲間を探して、徐々に勝てるようになりましたね。

――わずか8ヵ月で荒野王者、すごいですね! 荒野行動はどんなプレイスタイルなんでしょうか?

ななちむ:
僕らのチームは、バトル序盤はできるだけ戦闘を避けるようにしてます。車両の確保も荒野行動においては重要なことですが、ほぼ必ず奪い合いになるので、倒されてしまう可能性があるんです。

大会ではキルポイントも重要になっていますが、最後の1チームになれば自然とキルはできるので、遭遇したら倒す程度にして、基本的にはできるだけ倒されないよう慎重に動いていますね。

――プレイはかなり慎重派なんですね。ご自身の性格も慎重なんですか?

ななちむ:
慎重でもありますが、それよりも負けず嫌いな性格ですね。小学1年生のころにゴルフを習っていたんですが、大会で優勝できないと号泣してました(笑)。

やるからには勝ちたい性格のおかげで、荒野行動も上手くなれたんだと思います!

――荒野王者決定戦の質問に「荒野行動のプロリーグがあったら?」とありました。プロリーグがあれば、やはり出場を狙いますか?

ななちむ:
もちろん狙いますね。プロリーグであれば賞金もでるでしょうし、やる気も出ます。あの場で聞かれるということは……期待してもいいのかな?(笑)

まだまだ荒野行動の公式大会は少ないと思っているので、これからたくさん開催してほしいですね。

――ななちむ選手のファンを表す、推しマークが「亀」の理由を教えてください。

ななちむ:
単純に亀が好きなんです。落ち着いていて、もそもそしてるところが大好きで……(笑)。

結構ファンが亀マークを付けてくれているのを見かけるので、うれしい気持ちになっちゃいます。

――今後はどんなことに力を入れていきますか?

ななちむ:
これまでは実力アップのためにひたすら練習をしてきましたが、今後はその練習風景などをみなさんにも見てもらえるように、配信にも力を入れていきたいと思います!

STAGE:0には練習時間ゼロで挑んだ

――ななちむ選手は、高校生だけが出場できる「STAGE:0」のクラッシュ・ロワイヤル(以下、クラロワ)部門で、ベスト4に入っています。クラロワもかなりやりこんでいるんでしょうか?

ななちむ:
やり込んでいると言うよりも、やり込んでいたと言うほうが正しいですね。荒野行動をプレイする前は、1日12時間ぐらいやってました。ただ、大きな大会もあまりなかったですし、プロを目指すために別のゲームを探しましたね。

そこで荒野行動と出会ってからは、クラロワは3日に1回プレイするぐらいの頻度になってしまいました。

――なるほど。今は大会も多いから、復帰して、STAGE:0のために練習して出場したと……。

ななちむ:
実はSTAGE:0の決勝大会は、あまり練習時間を取れない中での出場だったんです。STAGE:0の直前に荒野王者決定戦があり、いつもとは違う端末への対応など、練習時間の大半を荒野行動に注ぎ込んでいました。クラロワについては、もともとやり込んでいた感覚が手に残っていたのもありますし、感覚を頼りに試合に臨みました。

そんな中、ぶっつけ本番でベスト4という結果を残せたのは自分でも驚きですし、チームのメンバーにとても感謝しています。もともと感覚を大事にしてプレイしていたので、それが活きたんだと思います。

――まさかの練習なしですか。ゲーム内環境の変化や、流行り廃りによるプレイへの影響はなかったんでしょうか?

ななちむ:
僕は昔から低コストだけで構成された、高回転率が特徴のデッキが好きなんですが、現在でも通用しましたね。このゲームは考える力と反射神経が大事だと思っているんですが、この点においては衰えていなかったので、ベスト4まで勝ち上がることができました。

――ゲームセンスの塊ですね。一緒に出場した選手もガチプレイヤーなんでしょうか?

ななちむ:
一緒に出場したチームメンバー2人とも、トロフィーが7,000を超えるガチプレイヤーで、3人全員7,000超えのチームは全国的に見ても多くはなかったのではないかと思います。

――現在は荒野行動をメインにプレイされていると思いますが、クラロワにはどれくらい時間を使う予定ですか?

ななちむ:
今は荒野行動をメインでしているので、クラロワにはあまり時間を割こうとは思っていません。大会にはこれからも出場してみようと思うので、メンバーが集まったらがんばりたいですね。

――クラロワのプロゲーマーである、けんつめし選手に憧れたとお聞きしました。

ななちむ:
そうですね! けんつめし選手の動画を見ていたおかげで、僕もクラロワが上手くなれたんですよ。でも少し交流があったので、僕にとってけんつめし選手は身近な夢の人でした。

――そこまでやりこんでいたクラロワで、プロを目指そうとは思わなかったのでしょうか?

ななちむ:
当時は大会がほぼなかったので、プロのなり方がよくわかっていませんでした。このままプレイし続けていても、プロになれないのならただの遊びでしかないと思ったので、別のタイトルを探すようになりましたね。

でも、母親にゲームを認めてもらうきっかけになったゲームなので、今でもクラロワには感謝しています。

――ななちむ選手は、クラロワの魅力はどんなところだと考えていますか?

ななちむ:
3分間で手軽に遊べる点と、競技性が高いところですね。クラロワはしっかり考えないと勝てないので、やり込めばやり込んだだけ実力がついてくるゲームだと思います。適当にプレイしているだけでは勝てないところが、一番の魅力ですね。

英語は身に着けるべき

――高校生の間で流行っているゲームはなんですか?

ななちむ:
スマートフォンでできるゲームが流行っています。でも、競技性の高いクラロワなどはあまり人気ではないようです。eスポーツタイトルを遊ぶというよりも、単純にスマートフォンのゲームを楽しんでいる人が多いですね。

――同級生はeスポーツについて認知しているんでしょうか?

ななちむ:
認知はしていると思います。実際にSTAGE:0に一緒に出たのも同級生ですし、数百人規模のゲームグループがタイトルごとにあります。

――ななちむ選手はゲームと学業の両立はできていますか?

ななちむ:
ギリギリできている……と言ったところでしょうか。でも僕はゲームに重きを置いているので、学業は出された課題を消化する程度です。ゲーム配信を見ながら課題に取り組むこともあり、勉強しているときも常にゲームのことを考えてます(笑)。

しかし、勉強していてよかったと思うこともあるんです。僕は海外にもよく行くので、幼少から学んでいる英語はかなり役に立っていますね。もし勉強が苦手でも、英語はがんばったほうがいいかもしれません。

――荒野王者になってから、友人にヒーロー扱いされませんでしたか?

ななちむ:
通信制の高校なので直接言われることはないですが、SNSやLINEなどではお祝いのメッセージと、「賞金をよこせ」と連絡がきます(笑)。

オンライン上ですと、ゲーム内ではさすがに知名度も上がっているようで、Twitterのフォロワー数も優勝してから4,000人ぐらいはすでに増えてます。

――現在は高校2年生とのことですが、卒業後の進路は考えていますか?

ななちむ:
具体的にはまだ考えていませんが、プロゲーマーかストリーマーとして活動できたらいいなと考えています。自分がやりたいことで生きていけるのが一番だと思うので、なんとかゲームを中心とした生活を送りたいですね。

今のところは大会でも結果を残せているので、上手くいっていると考えてます。このまま順調に、実績を積み上げていきたいです。


荒野行動だけでなく、クラロワでも実績を残すななちむ選手。今後は配信にも力を入れていき、これからもゲームを中心とした生活を送るそうだ。

複数のタイトルで実績を残したななちむ選手が、今度はどんなタイトルで活躍するのか今から楽しみで仕方がない。

写真・大塚まり

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記者プロフィール
キズグチアロエ
「#コンパス」にどっぷりハマり、「#コンパス」に人生を捧げると決めた、傷口だらけのアロエ。
「#コンパス」に携わるクリエイターたちと、仲良くなりたいフリーライター。
どんなヒーローでもそこそこ扱え、特定のヒーローというよりもヒーロー全員が好き。

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