日本代表HayakeoはトップになるためのTEPPENロードを歩む
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2019年12月21日(土)に東京国際フォーラムで、カプコンとガンホーが開発したスマホ用カードゲーム「TEPPEN」の世界大会「TEPPEN WORLD CHAMPIONSHIP 2019」が開催される。
本大会はアメリカ、EU、アジアパシフィック、日本の4つの地域での予選大会を勝ち抜いた上位3名が集結する世界大会。
本稿では、日本予選を3位で通過したHayakeo♡jp(以下、Hayakeo)選手に聞いたTEPPENの魅力から、世界大会への意気込みまでを紹介する。
Hayakeoとゲームは切っても切れない関係
――最初に、TEPPENをプレイし始めたきっかけを教えてください。
Hayakeo:
僕は何かのゲームで「てっぺん」を取りたいという野望があったので、リリースされたばかりで上位を狙いやすく、世界大会の開催も発表されたTEPPENをプレイすることに決めました。
TEPPENをやり込んで有名になりたいとも思っていて、現在は着実に有名になれている気がしますね。
――初めてTEPPENをプレイしたときは、どんな印象でしたか?
Hayakeo:
思うようにプレイができなくて、何だこのゲームはと感じました(笑)。
でも、僕はTEPPENがリリースして少し経った後に始めたので、YouTubeなどで指南動画がたくさんあり、それを見て勉強することですぐに慣れることができました。ただ、このゲームは常に思考を張り巡らせないといけないのが大変でしたね。
TEPPENに出会う前は荒野行動やパズドラを好んでプレイしてましたが、最近はTEPPENとパズドラばかりですね。頭を使うゲームが好きなので、TEPPENにもハマることができたのかもしれません。
――TEPPENの魅力を教えてください!
Hayakeo:
これは魅力でもあり難しいところでもあるのですが、バトルの最初から最後まで頭を使うプレイを求められることですね。なんとなくプレイしているだけでは勝てないので、どのバトルも気が抜けないです。
――かなり頭を使うゲームという印象で、長時間プレイすると疲れてしまうと思うんですが、リフレッシュしたいときは何をしていますか?
Hayakeo:
いえ、僕はゲームであれば何時間プレイしてもまったく疲れないです。もしかしたら本当は疲れているのかもしれませんが、ゲームをすることでその疲れも解消されてしまうというか(笑)。
TEPPENだと、プレイを重ねて徐々に上手くなっていくのが楽しいですね。これまで勝てなかった相手に勝てたときは、特に最高ですよ!
――Hayakeo選手は現在高校1年生とのことですが、学業との両立はいかがですか?
Hayakeo:
あー、少し耳が痛いですね(笑)。
実は直近のテストがかなりやばくて、全教科の点数が10点ずつ下がったような結果でした。まだゲームだけで生きていこうとは思っていないので、もう少し勉強にも力を入れたいと思います。
デッキは真似して、テクニックは覚えて!
――TEPPENを簡単に説明すると、どんなゲームですか?
Hayakeo:
すごくわかりやすく言うと、リアルタイムでバトルが進行するカードゲームですね。でも、これ以上詳しいことを言葉で説明するのは難しいので、実際にプレイしたり、プレイ動画を見たほうが理解しやすいと思います。
カードゲームが好きな人とか、新しい感覚のゲームをプレイしてみたい人にかなりおすすめできますね。
――TEPPENがリリースされたのは2019年8月なので、現在までに4ヵ月が経過しています。これからプレイし始めても初期プレイヤーに追いつけますか?
Hayakeo:
余裕で追いつけます。むしろまだ4ヵ月しか経っていないというほうが正しくて、センスのある人や、コツを上手く掴むことができた人ならトップも狙えると思いますよ。
世界大会後はプレイ人口も増えると思うので、いいタイミングですし、ぜひ始めてほしいですね。
――今からTEPPENを始めて、周りと差をつけるにはどうすればいいんでしょうか。アドバイスをお願いします!
Hayakeo:
まずデッキですが、いきなりデッキを構築するのは難しいと思うので、トッププレイヤーのデッキを真似するだけで大丈夫です!
次にプレイのテクニックを紹介します。TEPPENでは自ユニットから出る矢印が敵ユニットに到達することでダメージが発生するんですが、この矢印が到達する直前にアクションカードを使うことで、対戦相手が攻撃を防ごうと構えていた行動をリセットすることができます。
そして矢印はアクションカードの効果が終わった瞬間に動き出すので、相手は対処が間に合わずに攻撃を通すことができるんです。
このように、細かいテクニックを調べて覚えることで勝率がグンと上がりますよ!
――たくさんテクニックがあるんですね。デッキを作るのが難しいのは、どうしてなんでしょうか?
Hayakeo:
カードの種類が多いのもそうですが、デッキに2種類の属性を入れられるので、デッキ構築の難易度が高いんです。それに、僕は自分でデッキを作るのが得意ではないので、誰かのデッキを参考にして、少しアレンジすることで自分に合うデッキを作っています。
もし1からデッキを作れるなら、それは特殊能力だと思います(笑)。
――TEPPENがもっと愛されるゲームになるには、何が必要だと考えていますか?
Hayakeo:
ゲーム性には申し分ないので、観戦機能を充実してほしいですね。他のプレイヤー同士の対戦を見れるようになれば、初心者の上達も早いんじゃないでしょうか。
現在だとゲーム配信や投稿された動画を見るしかないので、もう少し力を入れてもらえるとうれしいですね。
学校でもHayakeoと呼ばれ一躍有名人に
――Hayakeo選手は、世界大会の出場権をかけた日本代表決定戦で見事3位となり、世界大会への出場が決まりました。出場してみていかがでしたか?
Hayakeo:
なんとか3位になることができましたが、大会当日は発表された各選手の使用デッキを見て、相性が悪いことに気づいてかなり焦ってました(笑)。
準決勝戦までは緊張せずに戦えたんですが、準決勝戦でtarakoman選手に負けてしまい、次の3位決定戦で負けてしまったらもう大会は終わりなんだと考えたら、緊張で心臓がバクバクしてしまいました。
――リオレウスで勝利を決めたシーンはかっこよかったです!
Hayakeo:
リオレウスは僕が愛用していたヒーローだったので、かなり使い慣れてしました。それに加えて、当時のゲーム内環境にはあまりいないヒーローでしたので、対策されにくいのではないかと考えて大会に持ち込んだんです!
リオレウスでは一度しか負けなかったので、かなり活躍できたと思いますね。
――実況解説陣からも、Hayakeo選手のリオレウスは強力だと説明されていました。
Hayakeo:
やっぱり、僕はリオレウスのイメージが強いですよね。実際にリオレウスに愛着はあるんですが、強くて勝てるから使っているだけで、環境的に厳しい状態だったら使わないんですよね。
僕のファンを少しがっかりさせてしまうかもしれないですが、世界大会ではリオレウスを使いません。
――全力で優勝を狙っているということですね。日本代表決定戦では、プレイの練習よりもデッキ構築に時間をかけたと聞きました。Hayakeo選手はデッキ構築を重要視しているんでしょうか?
Hayakeo:
そうですね。かなりデッキ構築には時間をかけたと思います。でも、先ほども話したように公開されたデッキを確認すると相性が悪いヒーローが多かったので、ちょっと失敗してしまいましたね。
ただ、デッキによって勝てるパターンは限られているので、相手のチャンスをできるだけ潰して、こちらのチャンスを絶対に逃さないようにプレイして、なんとか世界大会の出場を決めることができました。
――世界大会への出場が決まったとき、ご家族の反応はどうでしたか?
Hayakeo:
すごく喜んでくれました。大会に出ていることも知っていましたし、大会会場に向かう際の準備とか、運営からの連絡なども代わりにしてもらえました。そのおかげで練習に集中することができたので、かなり助かりましたね。
――どのタイミングで、日本代表選手になった実感が湧きましたか?
Hayakeo:
3位が確定したときはまだ実感がなくて、その後の取材やCMに出演したタイミングで、僕は日本代表なんだなと感じました。
――CM出演のオファーをもらったときはどんな心境でしたか??
Hayakeo:
さすがに驚きましたよ! だって、大会に出る4ヵ月前まではただのプレイヤーだったんですよ。それが大会で3位になって、プロライセンスをもらって、すぐにCM出演ですから(笑)。
僕はTEPPENを通じて有名になりたいという夢があったんですが、もうすでに叶いつつありますね。
――学校でHayakeoと呼ばれることが増えそうですね。
Hayakeo:
もうすでに一部からはそう呼ばれてますね(笑)。
日本代表決定戦の様子を友だちが見ていたらしく、登校したときは「大会見たよ、すげー!」と騒がれました。ただ、あまり関わりのない人からも呼ばれたりするので、ちょっと大変ですね。
でも、僕が大会で戦う姿を見てTEPPENを始めてくれた友だちもいるので、うれしいことの方が多いです。
――一躍有名人ですね。先生にも知られているんでしょうか?
Hayakeo:
世界大会に出場するということもあり、さすがに知られていました。でも、応援してくれたのでうれしかったです!
――TEPPENはeスポーツタイトルとしても有名ですが、学校で話題になることはありますか?
Hayakeo:
ゲーム自体はよく話題に上がるのですが、eスポーツかと言われれば微妙なところですね。Shadowverseのように、プロリーグなどがもっと盛んになれば話題に上がることも増えるかもしれないですね。
――eスポーツの魅力は何だと考えていますか?
Hayakeo:
バスケットボールのようなスポーツだと、運動神経はかなり重要じゃないですか。でも、練習や努力でどうにかなるものではないんですよね。
その点、eスポーツだと練習をすれば誰でも上達することができますし、運動神経はそこまで重要ではないと思います。誰でもトップやプロを狙えるのが、eスポーツの魅力ではないかと考えています。
思い描いたシナリオどおりに大会で勝ち進めているというHayakeo選手。しかし、世界大会に各選手が持ち込んだデッキの予想は外れてしまったという。
後編では、世界大会への意気込みや、注目している選手など世界大会にフォーカスした内容をお届けする。
写真・大塚まり
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